
マイホームの購入は、一生の中で経験する買い物の中でも最も大きなお金が動く取り引きになる場合が多いです。これから家の購入を考えているという方であれば、安い買い物ではないということは理解していると思うのですが、それでも「できるだけ安く家を買う方法はないのか?」など、家の購入にかかる費用をなるべく抑えたいと考えている人が多いはずです。
そこでこの記事では、マイホームの入手について、できるだけ安く家を購入するための工夫についてご紹介していきます。もちろん、以下で紹介する方法を採用すれば、必ず予算内に収まるというわけではないのですが、多くの場合、家の入手にかかるコストを削減できるので、ぜひ参考にしてみてください。
家を安く買う方法とは?
それでは、できるだけ安く家を買う方法について解説していきます。なお、どのような方法を採用したとしても、基本的には他のお買い物とは比較にならないお金が必要になる点が変わりません。一部、驚くほど安く家を買うことができる方法もありますが、マイホームを所有することになれば、維持管理の面で継続的にそれなりの費用がかかってしまうことになるので、無理をしてまで家を購入するという行為はおすすめではありません。
それでは、家を安く買う方法について、代表的な手法をいくつかご紹介していきます。
注文住宅ではなく建売住宅を選ぶ
一つ目の方法は、注文住宅を選ぶのではなく、建売住宅を購入するという方法です。新築住宅を入手する手法にも、自分たちの要望に合わせて一から家を設計、建築してもらう注文住宅と、既に完成している家を購入するという建売住宅という2つのタイプがあります。
注文住宅の場合、顧客の要望を伺いながら家の設計を行い、建築に必要になる建材や建具、設備などに関しても個別発注するという形になります。一方、建売住宅に関しては、既に完成した家の中から顧客の要望に近いものを選ぶという手法になっていて、家を建てるための資材や設備などに関しては、大量発注によるコストダウンが図られているので、価格が抑えられているというメリットがあるのです。
また、建売住宅の場合、家が既に完成した状態であるため、売主側は「早く売りたい」という意向を持っています。そのため、売買交渉の際には、注文住宅とは異なり値下げ交渉なども聞いてもらいやすく、最終的な家の入手コストに関しては、注文住宅よりもかなり安く抑えられるのです。「家は安く買いたいけど、新築は譲れない」という方の場合は、注文住宅ではなく建売を選ぶと良いかもしれません。
新築ではなく中古住宅を選ぶ
二つ目の手法は、新築住宅だけに絞るのではなく、購入候補として中古住宅も視野に入れるという方法です。どのような品物でも、新品と中古品では、後者の方が価格が安く抑えられています。特に家の価格については、築年数が大きく関係してくるので、新築ではなく中古住宅を選択することで、家を買うための費用を大幅に抑えることができるようになるのです。中古住宅には、以下のようなメリットもあります。
- 気兼ねなくリフォーム・リノベーションができる
中古住宅は、リフォームもしくはリノベーションを前提に購入することになります。家の入手コストを抑えられるため、浮いた予算を使って自分の希望に近づけるための対策にお金を使うことができるのです。もちろん、リフォームやリノベーションに多額のコストをかけてしまうと「安く買える」というメリットが薄れるので、既存住宅の状態をよく確認したうえで購入する物件を選びましょう。 - 希望するエリアや立地条件の物件を見つけやすい
中古住宅の場合、新築よりも物件数が多いため、タイミングが良ければ希望するエリアや立地条件の家を安く手に入れられるという点も魅力です。新築住宅を建てるには、用地が必要になるので、住みたいエリアに新築を建てられないというケースは珍しくありません。中古住宅の場合、そういったエリアでも売りに出ている物件があるかもしれないという点がメリットです。
中古住宅は、購入後のリフォームやリノベーションの実施が前提になるので、余りに劣化が激しい物件の場合、リフォーム部分で予算をオーバーしてしまう可能性があります。したがって、物件選びの際には、専門家に同行してもらい、どのようなリフォームが必要で、いくらぐらいの費用がかかるのかを契約前にはっきりさせておく方が安心です。
変形地など、あえて敬遠される条件を選ぶ
3つ目は、一般的には敬遠されてしまうような不人気な条件を満たしている物件をあえて選ぶという方法です。注文住宅、建売住宅、中古住宅に関わらず、家の購入を検討している方に嫌われてしまうような条件を満たしている場合、販売価格が抑えられるので「安く家を買いたい」という方にとっては狙い目の物件となるのです。例えば、以下のような条件を満たしている場合、販売価格が安くなりがちです。
- 不整形地
家を建てるための土地の価格は正四角形など、整形地の方が評価が高くなります。不整形地は、土地利用の観点や生活利便性、快適性が下がる可能性があるため、一般的に不人気になるのです。そのため、旗竿地や三角形の土地など、あえて不整形地を選ぶことで安く家を買うことが可能になります。 - 狭小地
狭小地は、簡単に言うと狭い土地のことです。面積が少ないため、当然、家の入手コストは安く抑えられます。 - 嫌悪施設が近くにある
嫌悪施設とは、騒音、臭気、煙、危険性、風紀の乱れなどを引き起こし、近隣住民から忌避される施設のことを指します。近くに、嫌悪施設が存在する場合、物件が売れにくくなるので価格が安く抑えられているのです。分かりやすく言うと、墓地や工場、線路などがあげられます。嫌悪施設は、特に気にしないという人もいて、そういった方はあえて選ぶことで家の入手コストを抑えられます。
上記のような、一般的には不人気とされる条件を持つ土地を選ぶことで、安く家を買うことができます。なお、不人気な条件を満たしている物件でも、一方的にデメリットばかりがあるわけではないので、人によっては非常に好ましい住環境になる可能性があります。したがって、それぞれの土地の特徴をきちんと調べてみて、求めているライフスタイル的に不適切かどうかを慎重に検討してみるのも良いのではないでしょうか。
関連:旗竿地を選ぶと後悔する?旗竿地に住んでみて考えられるトラブルとは
売れ残りやローコスト住宅など、安い物件を選ぶ
これは非常に分かりやすい手法となります。実は、家の価格は企業努力や市場によって変化するため、購入者が重視するポイントに沿ってきちんと選ぶことができれば、安く家を購入することも可能なのです。
例えば、長い間売れ残っている物件は、売主側が「早く手放したい」という意向を持っているため、値下げされて類似物件よりも安く購入できる可能性があるのです。これは、長期間売れ残ってしまうと、所有者側に固定資産税の支払いなど、ランニングコストがどんどん嵩んでしまうことが要因です。家は、所有しているだけでさまざまなコストがかかってしまうため、販売価格を維持して長期的に保有し続ける方がリスクが大きいと考えられるのです。そのため、一定以上の時間が経過した時には、大幅な値下げを実行して早期の売却を目指す場合があるのです。
他にも、「安く家を建てられる」ということをメリットに掲げたローコスト住宅なる物も昨今注目を集めるようになっています。ローコスト住宅は、明確な定義のようなものはないものの、1,000万円代から購入できる新築住宅のことを指しています。このタイプの家を販売する企業は、資材の一括仕入れや広告費の削減、工法の統一による工期短縮で人件費を安く抑えるなど、さまざまな工夫を行うことで、住宅の販売価格を安く抑えています。そのため、一般的な新築住宅を購入するのと比較すると圧倒的にコストを抑えられるのです。
ただ、これらの方法については、「売れ残った理由は何か?」「ローコスト住宅の場合は自由度が低くなる」などに注意しましょう。売れ残り物件いついては、何らかの理由があるはずなので、値下げされた理由についても慎重に確認しないと購入後に後悔する可能性があります。また、ローコスト住宅は、安いなりのデメリットがいくつかあるので、その点はしっかりと確認しておきましょう。
関連:ローコスト住宅はやばいと言われる理由とは?1000万の家を購入して後悔しないための注意点
特殊な物件を選ぶ
特殊な物件とは、いわゆる「訳あり物件」のことを指しています。上で紹介したような、不人気な条件を備えている物件以外にも、何らかの理由で価格が安く抑えられているものがあるのです。
最もわかりやすいのは、過去に人命にかかわるような事件があった事故物件などです。いわゆる心理的瑕疵が存在する物件になるのですが、一般的に心理的なストレスを感じてしまうようなことでも、人によっては全く気にしない方がいます。そういった人の場合、わざと事故物件を選ぶことで家の入手コストを大幅に抑えることが期待出来ます。
この他、任意売却物件なども、安く家を購入する方法として有名です。任意売却物件は、前所有者が住宅ローンや税金の支払いに行き詰まり、融資元から承諾を得たうえ、債務返済のために売りに出している物件を指しています。この場合、早期に買い手を見つけなければならないといった理由から、類似物件よりも価格が抑えられているのです。
訳あり物件は、明確な理由があることで価格が抑えられているので、その理由をしっかりとチェックして、問題ないのかどうかを慎重に確認することが大切です。
空き家の購入
家を安く入手する方法として昨今注目されているのが、長年買い手が見つからないことに悩んでいる空き家を購入するという手法です。少子高齢化による人口減少が社会問題となっている日本では、全国的に空き家が増加しており、その取扱いに悩んでいる人が非常に多いです。空き家は、所有しているだけで固定資産税などのランニングコストがかかります。さらに、空き家の増加が社会問題化している昨今では、所有者に対して適切に管理することが求められるようになったため、空き家を所有するためのコストはさらに増加しているのです。また、管理しきれなかった場合には、さまざまなペナルティーも用意されているため、自分が住まない空き家の所有は、リスクの方が大きくなっているのです。
そのため、相続した実家が空き家状態になってしまうというケースでは、「無料で良いから空き家を貰って」「空き家を差し上げます」と言った状況になっているのです。つまり、こういった空き家を手に入れるという方法を採用すれば、家の入手にかかる費用については、その他の方法と比較しても圧倒的に安く抑えることが可能です。
ちなみに、「空き家を無料で差し上げます」という情報について、完全に無料になるわけではないので、その点は注意しましょう。家そのものの価格が無料でも、各種手続きにそれなりの費用がかかります。また、空き家の状態によっては、人が住める状態にするため、多額の費用をかけてリフォームしなければならないケースも多いので、きちんと家の状態を確認したうえで購入するかどうかを決めなければいけません。
その他の方法について
上記以外にも、安く家を買う方法があるので、以下で簡単にご紹介します。
- 仲介手数料が不要な物件を選ぶ
売主と直接取引を行うことで購入できる物件は、仲介会社が間に入らないので、仲介手数料がかかりません。仲介手数料は、物件価格によって上下するのですが、これを削減できれば数十~百数十万円程度の費用を削減できます。なお、仲介手数料無料をうたっている不動産業者もいるのですが、物件探しを依頼する不動産会社は、安さよりも頼りになるのか、信頼できるのかを重視したほうが良いです。 - 値引き交渉をする
家の購入は、多額の費用がかかることは間違いないので、可能かどうかに関わらず、ひとまず値引き交渉するという行為は大切です。うまくいけば、数十万円単位のコストを抑えられると思います。もちろん、値引き交渉については、必ず認めてもらえるわけではないので、その点は注意しましょう。 - 可能な部分は自分で行う
これは、ある程度の知識を持っている方でないと難しいのですが、可能な方であれば、住宅ローンの手配や不動産登記などの手続きを自分で行うという方法を選ぶことで、数十万円単位のコストをカットできます。
上記のような工夫で、ある程度はコストを抑えられるかもしれません。
家を安く買う時の注意点
ここまでは、できるだけ安く家を買うための工夫について解説しました。こう見ると、意外に多くの手段がある点に驚いた方も多いのではないでしょうか?
ただ、上で紹介したような方法を使って、安く家を購入しようと思った時には、いくつか注意しなければならないポイントがあるので、以下の点は頭に入れておきましょう。
安さの理由をきちんと確認する
一つ目のポイントは、条件が類似する物件と比較して、なぜ安いのか?を確認することです。
希望する条件を満たす物件が安く購入できるとなると、非常に魅力的に感じてしまうことでしょう。しかし、安さの理由をしっかりとチェックしておかなければ、思わぬリスクが潜んでいて、住み始めてから後悔する結果になるかもしれないのです。
特に、リフォームなどを前提とした中古物件を購入する際には、「リフォーム費用がいくらかかるのか?」を事前に確認しておかないといけません。多額のリフォーム費用がかかる場合、新築のローコスト住宅の方がコストを抑えられる可能性があります。
家に求める条件について、優先順位をはっきりさせておく
家の購入に失敗しないためには、家に求める条件について、きちんと優先順位をはっきりさせるということが重要です。これがはっきりしていない場合、どの物件が本当に自分の希望に沿っているのかが判断できなくなります。
家の購入に関する条件については、間取りや広さなどを重視する、家の快適性や機能性を重視する、価格の安さを重視したいなど、さまざまな意見があると思います。したがって、まずは自分たちが譲れないことが何なのかをはっきりさせ、取捨選択をしやすい状況を作ることが大切です。
早めにプロに相談する
家の購入については、さまざまな知識が必要になるため、どうしても素人だけでは判断できない問題が生じてしまいやすいです。したがって、家選びに失敗しないためにも、早めにプロである不動産会社などに相談し、アドバイスを受けられる体制を作ることも大切です。
不動産会社に相談すると、家の売買完了後に仲介手数料を支払わなければならないのですが、希望に合致する物件をきちんと探してもらえると考えると、削減すべきではないコストと言えるでしょう。不動産のプロに相談すれば、「安く手に入れられる」物件の情報も素早く仕入れてもらうことができますし、物件ごとのリスクなども事前に教えてもらうことができるので、失敗を防げる可能性が高いです。
まとめ
今回は、これからマイホームの購入を考えている方に向け、できるだけ安く家を購入する方法について解説しました。
記事内でご紹介した手法を活用することができれば、家の入手にかかるコストを数百万円単位で削減することも出来るため、予算の問題に悩んでいる方は、一度確認してみると良いのではないでしょうか?ただ、マイホームのコストについては、入手時のコストだけに注目するのはあまりおすすめではありません。というのも、家を購入した後は、何十年にわたって住み続けることを想定しているはずです。購入した家での生活がはじまれば、日々の生活にかかる光熱費や家の劣化を修繕するための費用など、さまざまな面でランニングコストが発生してしまいます。
そして、このランニングコストに関しては、最初に高性能なマイホームを手に入れておいた方が圧倒的に安く抑えられるのです。昨今の新築業界では、高気密・高断熱な住宅が建てられるようになっていて、これらの機能性に注目すれば、日々の光熱費が大幅に安く抑えられます。また、機能性の高い住宅は、メンテナンス頻度も少なく抑えられることが期待出来るため、10年先、20年先のことまで考慮したトータルコストで考えると、最初に高性能な家を建てておいた方がコストは抑えられると言われているのです。特に、脱炭素社会が目指されている現在では、高性能な家については、入手にかかるコスト負担を軽減してくれる補助金制度も充実しているため、購入しやすい土台が整えられています。
もちろん、生活を圧迫するレベルの無理はしない方が良いと思いますが、長く住み続けられるマイホームを手に入れたいなら「安さ」だけに注目せず、家の機能性のこともしっかりと考慮するようにしましょう。悠建設では、お客様の要望や予算に合わせて最適なプランニングをご提案します。活用できる補助金の情報や申請代行なども行っているため、安心してご相談ください。
