家は「一生の買い物」などとよく言われていて、ほとんどの方は一生の中で最も高額な費用を支払うこととなります。そのため、新築戸建て住宅の購入時には、どうしてもイニシャルコストばかりに注目してしまうことになるのです。

ただ、これから憧れの戸建てマイホームの購入を検討している方は、家は購入して終わりなのではなく、購入後も家の維持費としてそれなりのコストがかかってしまうという認識を持ったうえで、家の購入を進めるのがおすすめです。どのような家でも同じですが、年月の経過に合わせて、さまざまな部分の劣化が進行してしまうため、悪くなった部分を修繕するためのメンテナンスが必要になるのです。戸建て購入時には、この家のメンテナンスについて、「いつ」「どの部分に」「どれぐらいの費用がかかるのか?」と言った点が見落とされがちなので、実際に住み始めてから困らなくても良いよう、メンテナンスの時期と内容をきちんと押さえておかなければいけません。

そこでこの記事では、戸建て購入後に必要になるメンテナンスの種類や、タイミング、かかる費用などについてまとめてご紹介します。

戸建てはメンテナンスが必要なのか?

それではまず、普段何気なく過ごしている戸建て住宅について、メンテナンスはしなければならないのか…という必要性について解説します。長く賃貸住宅に暮らしていた方が、憧れのマイホームを手に入れたという場合、家の購入後にかかる維持費のことが頭から抜け落ちてしまっている場合が多いです。賃貸住宅は、物件の所有者や管理会社がタイミングを見計らって建物のメンテナンスを行うため、住人はメンテナンスのことなど考えなくても良いからです。

しかし、マイホームを購入したからには、その家を長持ちさせるために、自分の判断で適切なタイミングに必要なメンテナンスをしなければならないのです。これは、以下のような理由があるからです。

メンテナンスの有無で家の寿命が左右されるから

一つ目の理由は、家のメンテナンスを行っているかどうかで、家そのものの寿命が左右されるというものです。

一般的に、日本国内で建築される木造戸建て住宅は、30年前後が寿命と言われるケースが多いです。家の寿命が30年程度と言われる理由は主に以下のような事が前提となっているからです。

  • 日本の気候が関係している
    日本の気候は高温多湿であり、さらに地震や台風などの自然災害も多いです。木造戸建ての寿命が約30年とされるのは、これらの環境的な影響を受け建物が劣化しやすいからというのが一つの理由です。物理的なダメージを建物が受け続けるため、適切なメンテナンスを放棄してしまうと、築30年程度経過すれば、とても快適とは言えない状況になってしまうのです。
  • 家に使用されている設備・建材の寿命の関係
    築30年が経過すると、住宅に採用されている大半の設備・建材が寿命を迎えます。そのため、このタイミングで住環境のアップデートに動くのがちょうど良いと考える方が多いのです。古くなったものを直すのにはお金がかかりますし、築30年というのは、ちょうど相続などの世代交代のタイミングとなり、この時期に思い切って家を新しく暮らしやすくするために建て替えや大規模リフォームを行う方が多いようです。

上記のような理由から、日本の住宅は、築30年程度が寿命とみなされる場合が多いです。ただ、30年が経過すると全ての木造住宅が住めなくなるわけではありません。実際に、日本国内には、何百年以上も前に建てられた木造建築(寺社仏閣など)が現在でも普通に利用されています。一般住宅でも、丁寧にメンテナンスをしていれば、60年以上利用することも可能で、これが戸建てでメンテナンスが必要とされる大きな理由です。
実際に、近年では、日本政府も住宅の新築や建て替えに伴う環境へのダメージに配慮する目的で、「長持ちする高性能な家を建て、メンテナンスしながら長く使う」ことを推奨するようになっています。

木造戸建ての耐用年数は22年

寿命と同じような意味で「耐用年数」という言葉が利用されるケースは多いですね。実は、日本国内における木造一戸建て住宅の耐用年数は、22年に設定されています。こう聞くと、「上で紹介された30年と違うけどなぜ?」という疑問を思い浮かべる方が多いと思います。

実は、耐用年数については、不動産のような資産を減価償却するために作られたもので、あくまでも書類上の不動産寿命を示す年数なのです。分かりやすく言うと、「何年かけて経費として処理するか」を定めた数字で、建物が使えなくなる年数を示しているわけではありません。

耐用年数を経過すれば、建物部分の資産価値がほぼゼロになってしまうのですが、建物の寿命が尽きるわけではないので、住めなくなるようなことはありません。ただ、適切なメンテナンスを怠ると、耐用年数よりも早く建物の劣化が進み、耐用年数に達していないのに資産価値がゼロになる、または住めなくなるほどのダメージを受けることもあります。

戸建てで必要になるメンテナンスの種類について

それでは、戸建て住宅で必要になるメンテナンスについて、主にどのような箇所のメンテナンスをしなければならないのかもご紹介します。一般的には、戸建てのメンテナンスと聞くと、外壁や屋根などの外装部分をイメージする方が多いのですが、家の中のメンテナンスも欠かすことはできません。ここでは、主な戸建のメンテナンス箇所とメンテナンス内容を簡単にご紹介します。

主なメンテナンス箇所について

戸建てのメンテナンスは、主に以下のような箇所について行わなければいけません。日常生活の中で、劣化症状が出ていないか小まめに確認してメンテナンスタイミングを計りましょう。

  • 屋根
    屋根は、外壁とならび、住宅の中で最も過酷な環境にさらされ続ける場所なので、定期的なメンテナンスが欠かせません。なお、屋根のメンテナンスは、採用している屋根材によってメンテナンスの内容やタイミングが異なります。例えば、新築業界でもトップクラスのシェア率を誇るスレート屋根は、塗装のやり替えやカバー工事と言ったメンテナンスがいずれ必要になります。
  • 外壁
    外壁も、屋根同様に、風雨や日射にさらされ続ける場所なので、劣化の進行が早い箇所です。例えば、外壁表面の塗装のやり替えや、クラックの補修、シーリングのやり替えなどのメンテナンスを定期的に行う必要があります。外壁も、使用している外壁材によってメンテナンスの内容、タイミングが変わります。
  • 内装クロス
    室内のクロスは、経年劣化により汚れや剥がれが目立ち始めますので、必要に応じて張り替えをしなければいけません。クロスの劣化に関しては、結露など湿気の影響を受けやすい場所が痛みやすくなるので、注意深く確認しておき、劣化が早期のうちにメンテナンスを行うのがおすすめです。
  • フローリング
    フローリングは、その他の箇所よりは長持ちする傾向にありますが、メンテナンスフリーというわけではありません。フローリング材表面の劣化や歩くときにギシギシ異音がするようになった…なんて場合はメンテナンスが必要です。なお、床のメンテナンスは、表面のフローリング材だけでなく、床下の点検も定期的に行い、シロアリの対策なども行う必要があります。
  • 水回り
    浴室やトイレ、キッチンなどの水回りは、使用頻度が高いことから、劣化しやすいので注意しましょう。メンテナンスを怠ると、錆や腐食などが発生し、水漏れを引き起こす可能性があります。水漏れは、水回り設備のみの問題ではなく、木材の腐食やシロアリの繁殖など、家そのものの寿命を縮めてしまう問題に発展します。トラブルが起こる前にメンテナンスが行えるような体制を作るのが大切です。
  • その他設備のメンテナンス
    家そのものではなく、日々の生活を便利にしてくれる住宅設備類のメンテナンスも重要です。例えば、お風呂やキッチンなどで使用する給湯器は、どのタイプでも10~15年程度が寿命とされているため、交換工事などのメンテナンスが必要となります。この他、太陽光発電や蓄電池など、導入している設備ごとに、適切なタイミングでメンテナンスが必要になります。

どのような住宅でも、上記のようなメンテナンスを行わなければいけません。もちろん、住宅によって採用する屋根材や外壁材、水回り設備の種類が異なりますので、「外壁なら〇年」と一定のタイミングを決めることは難しいです。したがって、自宅に採用する建材については、イニシャルコストだけでなく、どの程度の頻度でメンテナンスが必要になるのかなど、将来的なランニングコストのことも考慮して決定するのがおすすめです。

主なメンテナンス内容について

戸建て住宅を購入する際には、購入する時にイニシャルコストだけでなく、上で紹介したような箇所を定期的にメンテナンスするために多額のランニングコストがかかるということも頭に入れておきましょう。

ここでは、一般的な木造住宅において、家を良い状態で維持するために必要になる代表的なメンテナンスをご紹介します。

  • 外壁塗装:塗料のグレードによって変わりますが基本的に10年に一度の頻度
  • シーリングの打ち替え:5~8年に一度の頻度
  • サイディングの張替え:20~30年に一度の頻度(劣化状況によって判断)
  • 屋根塗装:塗料のグレードによって変わりますが基本的に10年に一度の頻度
  • 屋根カバー工事:スレート屋根に限りますが築20~25年に行うケースが多い
  • 屋根葺き替え工事:瓦屋根の場合、築30年程度で行うケースが多い
  • 水回りなど各種設備交換:10~15年に一度(設備によって変わります)
  • クロス張り替え:5~10年に一度
  • 雨樋の交換:20年に一度
  • フローリングの張替え:20年に一度
  • 畳の交換:30年に一度(表替えは10年)
  • 玄関・窓の交換:30年に一度
  • 給排水設備の交換:30年に一度

戸建てのメンテナンスは、細かな物を含めると上記以外にもさまざまな種類のものがあります。例えば、シロアリ対策などは、薬剤の寿命が5~10年程度できれるとされていますので、基本的には使用する薬剤の寿命に合わせて、定期的に行わなければならないメンテナンスと言えるでしょう。

悠建設は、注文住宅の建設だけでなく、家を長持ちさせるためのメンテナンスやリフォームも行っていますので、現在住んでいる家に必要なメンテナンスが良く分からない…という方がいれば、お気軽にお問い合わせください。

メンテナンスのタイミングについて

それでは次に、上で紹介したようなメンテナンスを、どのタイミングで行えば良いのかについてご紹介します。戸建て住宅のメンテナンスについては、基本的に築年数を目安に必要なメンテナンス内容を検討するのがおすすめです。もちろん、地震や台風などの自然災害により、突発的に住宅が破損した時には、その都度メンテナンスをする必要がありますが、そういった事態を除けば、下で紹介するタイミングでメンテナンスをすると良いでしょう。

ここでは、いくつかのタイミングに分けて必要になるメンテナンスを区分していきます。

築5~10年で必要になるメンテナンス

築5~10年であれば、まだ住宅の状態は良いと考える方が多く、この時期は特にメンテナンスの必要などないと考えているかもしれません。しかし、住宅の外装部分などは、この時期から劣化が始まっていますので、早めにメンテナンスをしてあげることで、家全体を長持ちさせることができるようになります。

築5~10年程度で検討すべき戸建てのメンテナンスは以下のような内容です。

  • 屋根や外壁の再塗装
    屋根や外壁の塗装はこの時期に必要になるものが多いです。近年では、高機能性塗料が登場しており、耐用年数が15年程度と非常に長い物もあるのですが、一般的な塗料の耐用年数は、7~10年程度とされています。日当たりの良い立地にある住宅の場合、屋根や外壁が紫外線の影響を受け、塗装が劣化している可能性があります。したがって、塗装の状態を確認し、必要であれば塗装メンテナンスをしましょう。
  • クロスの張替え
    室内のクロスは、5~10年程度が寿命です。したがって、5年を経過したあたりで剥がれや汚れ、カビの付着がないか確認し、必要であれば張り替えしましょう。特に、結露の影響を受けやすい窓際やキッチン周りのクロスは早期の剝れが生じやすいので確認しましょう。このタイミングで、クロスの色や柄を変えることで、今までと異なる雰囲気の家に変えることもできます。
  • シーリングの打ち替え
    サイディングの継ぎ目や窓枠などに施工されているシーリングは、7年前後でやり替える必要があります。紫外線の影響で徐々に硬化が進み、最終的にはボロボロになって脱落してしまうのです。シーリングは、防水性を持たせる目的で施工されているため、メンテナンスを怠ると、壁内に水が侵入し、家そのものの劣化につながります。築5年を過ぎたあたりからシーリングの状態を小まめに確認し、亀裂や脱落があればメンテナンスを入れましょう。
  • シロアリ対策
    シロアリ対策として施されている塗料などは、5年から10年でその効果が切れてしまいます。シロアリの繁殖は、家の耐久性が悪くなるだけでなく、資産価値が大幅に下落する非常に深刻な問題に発展するため、定期的に専門業者に依頼し、対策を行いましょう。

築5~10年でも、上記のようなメンテナンスが必要になる場合があります。外壁や屋根に関しては、採用している建材、塗料の種類などによって、メンテナンスを遅らせることができますので、新築時に「メンテナンス頻度が少ない建材を選ぶ」という視点を持っておくことも大切です。

築10~15年で必要になるメンテナンス

築10~15年の戸建ては、多くの箇所がメンテナンスを必要とする時期になります。家そのものだけでなく、生活を便利にするために導入している給湯器を始めとした設備についても、大半がこの時期に交換などのメンテナンスを必要とします。

築10~15年の住宅は、主に以下のような内容のメンテナンスが必要です。

  • 屋根や外壁の再塗装
    新築時に高機能性塗料を採用していた場合、この時期に再塗装メンテナンスが必要となります。
  • 畳の表替え
    和室がある住宅の場合、10~15年を目安に、畳の表替えを行いましょう。畳は、日焼けによる変色や、使用による表面の劣化で肌触りが悪くなるなどの問題が生じます。表替えすることで、綺麗な和室を取り戻すことができます。
  • 水回り設備の交換
    浴室、トイレ、キッチンなどの水回り設備は、築10年を超えたあたりから、小さな不具合や故障などの劣化症状が生じ始めます。家の中でも特に使用頻度が高い設備なので、頑丈に作られているものの、いずれは故障で交換が必要です。水回り設備は、本体を含めたメンテナンス費用が高額になりがちなので、新築時からメンテナンスのための費用を積み立てておきましょう。
  • 給湯器の交換
    現在の新築業界では、ガス給湯器もしくはエコキュートが選ばれることが多いです。どちらの給湯器も、10~15年程度が寿命と言われる設備なので、この時期に交換が必要になります。なお、給湯器が完全に故障するとお湯が使えなくなるため、築10年を過ぎたあたりで交換を検討し始め、早めに交換するのがおすすめです。

築10~15年は、さまざまな箇所に不具合が生じ始める時期として有名で、1回目の大規模メンテナンスの時期と言えるでしょう。戸建てのメンテナンスの中でも、比較的高額な内容の作業が多いため、費用もかなり掛かってしまうことになります。したがって、家のメンテナンス費用のことで頭を悩ませなくても良いよう、新築時から計画的にメンテナンスの費用を積み立てておきましょう。

築15~20年で必要になるメンテナンス

築15~20年は、以下のような内容のメンテナンスが必要になるでしょう。

  • 屋根や外壁の再塗装
    外壁、屋根の塗料としてシリコン塗料を選択している住宅の場合、2回目の再塗装がこの時期にやってきます。シリコン塗料は、現在最も主流の塗料で、7~10年が耐用年数とされています。初回の再塗装を築8年前後に行ったとすれば、築16~20年目あたりに2回目の再塗装が必要です。
  • 雨樋の交換
    雨樋は、20年以上持つ場合もありますが、基本的に築20年目までに交換することが推奨されています。

築20~30年で必要になるメンテナンス

築20年を過ぎてくると、さまざまな箇所に劣化症状が見え始めます。以下のような内容のメンテナンスが必要になるでしょう。

  • 屋根のカバー工事
    屋根材としてスレート屋根を採用している住宅の場合、3回目の塗装ではなく、カバー工事が推奨されます。スレート屋根は、屋根材の耐用年数が20~30年程度とされていますので、3回目の塗装を行うと、塗料の寿命が残っているの屋根材のやり替えが必要になることがあります。したがって、無駄なコストをかけないために考案されたのがカバー工事です。これは、既存屋根をそのままに、新たな屋根材を葺いていくという工法で、軽量な金属屋根を新たに施工することで、屋根を一新することが可能です。
  • フローリングの交換
    築20年を経過してくると、フローリングの傷が目立つようになったり、ギシギシといった異音が聞こえるなんて問題が生じます。したがって、この時期に、フローリング材を交換するというメンテナンスを行うと良いでしょう。なお、この時には、床下の状態なども確認し、必要なメンテナンスがあれば一緒に行っておきましょう。
  • 玄関や窓の交換
    築20~30年頃になると、玄関ドアが色あせてしまい見栄えが悪くなる、歪みが生じて開け閉めが困難になる、異音が生じるといった問題が出てきます。したがって、必要に応じて、玄関や窓をサッシごと交換すると良いでしょう。
  • 給・排水設備の交換
    給・排水設備は、基本的に10年おきに点検を行い、築30年程度を目安に交換を検討するのが良いとされています。給・排水設備も、使用によって徐々に劣化が進行していきますし、目に見えない位置で水漏れなどが生じる恐れがあります。水漏れは、住宅そのものの致命的な劣化につながるため、定期点検とメンテナンスは怠らないようにしましょう。

この他、必要であれば住宅のバリアフリー化など、家族が住みやすい環境を維持するためのリフォームなどが必要になる時期です。また、上述したように、日本の戸建て住宅は、築30年程度で建て替えが検討されることが多いため、このタイミングで思い切って建て替えするという選択もあるかもしれませんね。

メンテナンスにかかる費用について

ここまでの解説で、家は手に入れることがゴールなのではなく、そこがスタートなのだと考えなければならないということが良く分かっていただけたと思います。それでは、上で紹介したような戸建てのメンテナンスは、どれぐらいの費用がかかるのかについても解説します。

家は維持費がかかる…ということは理解できていても、どれぐらいの費用がかかるのかは全くイメージできない…という方も多いでしょう。戸建てのメンテナンスは、持ち主の方が自己責任で行っていかなければならないものですので、維持にかかる費用は計画的に積み立てておくのがおすすめです。ここでは、代表的な戸建のメンテナンスについて、大まかな費用感をご紹介します。

戸建てのメンテナンスにかかる費用

戸建てのメンテナンスは、「何を行うのか?」によって大幅に費用が変わります。ここでは、ある程度の費用感がイメージできるように、工種別にメンテナンス費用をご紹介します。

  • 外壁塗装の費用:60万~(面積や使用する塗料によって変わります)
  • 屋根塗装の費用:60万~(面積や使用する塗料によって変わります)
  • 屋根カバー工事:80万円〜
  • 屋根葺き替え工事:120万円〜(新たな屋根材によって変わります)
  • 足場代:約25万~40万円
  • シーリングの打ち替え費用:900〜1,200円/1m
  • 内装のクロス張り替え費用:1,000~1,500円/㎡
  • キッチン本体交換:100万~300万円
  • トイレ便器交換:20万~40万円
  • 給湯器交換:30万~70万円
  • シロアリ予防:1回約30万円(床面積30坪程度)

戸建てのメンテナンスにかかる費用は、新たに使用する材料のグレードや施工面積によって大幅に変わります。なお、外壁や屋根の塗装など、外装部分のメンテナンスについて、直接的な工事にかかる費用以外に、足場を組み立てる費用が必要になります。

戸建てのメンテナンスは費用を積み立てておくことが大切

分譲マンションの場合、物件購入後も、毎月修繕積立費用を支払わなければいけません。これは、マンションのような大規模建築物も、戸建てと同様に、定期的なメンテナンスが必要になるため、適切なタイミングで工事が行えるようにするのが目的です。戸建て住宅の場合、建物のメンテナンスを、家の所有者が自己責任で行っていくものですので、どこかに修繕積立費用を支払うといったことはありません。しかし、上述のように、メンテナンスそのものは絶対に行わなければならないものなのです。

一般的に、戸建て住宅は、購入後、10年単位でメンテナンスや修繕工事を行わなければならなくなります。メンテナンスの中でも大掛かりなものになると、100万円をゆうに超えるような費用がかかってしまいます。そのため、突然の不具合でメンテナンスが必要になった際には、メンテナンス費用を捻出できないことを理由に先延ばしにしてしまう…という方が少なくないのです。ただ、適切なタイミングで必要なメンテナンスを行わなければ、不具合の影響によりその他の部分の劣化まで進行させてしまう恐れがあります。

こういたことを防ぐためには、「〇年後にメンテナンスしなければならない!」ということを念頭に、毎月少しづつメンテナンス費用を積み立てておくのがおすすめです。例えば、月々1万円の積み立てを行っておけば、メンテナンスが必要になる築10年目には、120万円の予算を確保しておけるのです。また、修繕のための積立金があれば、突然の不具合にも柔軟に対応することができるようになりますので、安心です。

そのような住宅でも、定期的なメンテナンスが必ず必要になりますので、それを見越して徐々に積み立てておくのがおすすめです。

まとめ

今回は、どのような戸建でも必要になる、定期的なメンテナンスについて解説しました。記事内でご紹介したように、新築戸建て住宅の購入時は、一生で最も高額なお買い物となるため、その時点でかかるイニシャルコストにばかり注目してしまう方がいます。しかし、住宅は、手に入れた後も、約10年おきに100万円を超えるようなメンテナンス費用が発生することも忘れてはいけません。

家を維持するための費用は、意外に高額な見積もりが出てくることが多いため、「まだ問題なく住めるし、もう少し先でも良いか…」と先延ばしにしてしまう方も少なくありません。しかし、メンテナンスwお先延ばしにした結果、雨漏りなどが発生すると、木造住宅の致命的な劣化につながる恐れもあるのです。ちなみに、住宅で雨漏りが発生してしまうと、その時点でその建物の価値はなくなる…と言われるほど深刻な問題です。

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