「縁側がある家」と聞くと、多くの方は一昔前の日本の家屋をイメージするのではないでしょうか?昨今の新築業界では、軒の出のないキューブ状の建物が増えていて、注文住宅の打ち合わせの段階でも、縁側についての話が出てくることはないというケースも珍しくありません。

縁側は、かつての日本家屋には必ずと言って良いほど存在していた場所なのですが、都市部の土地高騰などが要因となり、取得できる土地面積が狭くなるにつれ、ゆとり空間となる縁側が徐々に姿を消していっています。ただ、この縁側は、利便性が非常に高い空間で、暮らしを豊かにしてくれるスペースとしても活用できるので、これから注文住宅の建築を検討している方にはおすすめできる間取り方式と言えます。

縁側は、和風建築でないと導入できないと考えている方が多いのですが、そのようなことはなく近年の洋風な住宅でも取り入れることができ、現代のモダンな住宅においても暮らしを豊かにしてくれる万能な空間として活用することができるはずです。
そこでこの記事では、そもそも縁側とはどのような役割を持ったスペースなのか、また縁側がある家のメリットなどについて解説します。

縁側とは?

それではまず、「縁側とは?」という疑問に答えていきます。冒頭でご紹介したように、近年では、縁側のない家が増えているため、縁側と聞いてもこれがどのような場所でどんな役割を持っているのか分からないという方も少なくないと思います。

縁側は、部屋の外側に設けられた板張りのスペースで、和室と庭を緩やかにつなげる日本家屋特有の空間のことです。縁側の歴史は古く、平安時代の貴族の住まいであった寝殿造りの「ひさしの間」が縁側の起源とされていて、大正時代の頃に庶民の家にも取り入れられるようになったと言われています。そして、昭和初期頃の木造日本家屋の場合、ほどんどの家に縁側が設けられていて、家族の憩いの場所となるだけでなく、ご近所さんとの交流にも使われるスペースとして親しまれていたとされています。

ちなみに縁側という名前の由来については、建物の「縁(ふち)」の「側(そば)」にあることから、ご近所さんや親しい友人が玄関からではなく縁側から訪ねてくるケースが多く、「縁を結ぶ場所」といった意味合いもあるそうです。縁側は、部屋と部屋を繋ぐ廊下のような役割を担っているほか、屋外との緩衝空間としても機能します。そのため、縁側は天然の空気層となってくれることで、縁側を挟んだ部屋の室温をコントロールしてくれるという役割も担っています。

昨今では、縁側が設けられない家も増えていますが、現代風の洋風建築に合うデザインの縁側も考案されるようになっていて、再評価され始めています。

縁側の種類について

縁側は、大きく分けると以下の2つの種類があるとされています。

  • 濡れ縁
    窓の外側に設けられ、庭に面した縁側が「濡れ縁」と呼ばれます。屋外となるので、雨風にさらされることになり、濡れることがあるためこのように呼ばれています。濡れ縁は、天気の良い日に日向ぼっこを楽しんだり、庭で遊ぶ子供を確認するためのコミュニケーションスペース、庭作業の休憩時に腰掛ける休憩スペースなどとして活躍します。なお、家の外側に設けられることから「外縁(そとえん)」とも言われます。
  • くれ縁
    くれ縁は、濡れ縁とは逆に、窓の内側に設けられる縁側のことです。居室と庭をつなぐ廊下のような空間となります。屋内に設けられているため、天候に左右されることなく外の景色を楽しむことができます。また、縁側があることで、熱気や冷気を縁側が遮ってくれることになり、室内の温度を快適に保ってくれるという効果も期待できます。ちなみに、くれ縁は窓の内側に設けられるので「内縁(うちえん)」とも呼ばれます。

なお、縁側については、屋内か屋外かで分けるだけでなく、以下のような分類をされるケースもあります。

  • 広縁(ひろえん)
    くれ縁の中でも、幅(奥行き)の広い縁側は「広縁(ひろえん)」や「入側縁(いりがわえん)」と呼ばれます。一般的なくれ縁の幅は91cm程度なのですが、広縁の場合は120cm以上の幅が設けられています。そのため、板張りではなく畳やカーペットが敷かれているケースも多いです。分かりやすい例を挙げると、旅館の窓際に設けられている机と椅子がおかれた空間が広縁のイメージに近いです。
  • 落ち縁(おちえん)
    濡れ縁の一種で、出入口よりも一段低い位置に設けられた縁側です。
  • 切れ目縁(きれめえん)
    建物に対して直角方向に板を並べた濡れ縁のことです。外から見た時、木材の断面が見えるのが特徴です。切れ目縁は、雨水が外側に流れるよう、緩い勾配が設けられています。

上記のように、縁側の構造などによって呼び名がつけられています。ただ、大きな区分としては「濡れ縁」と「くれ縁」といった感じに、屋外か屋内かで分けられているという認識でOKです。

縁側は廊下やウッドデッキと何が違う?

縁側については、廊下やウッドデッキなどのスペースと何が違うのかという疑問を持つ方が意外に多いようです。窓の内側に設置される縁側は廊下のような用途としても利用されますし、窓の外側に設けられる縁側はウッドデッキと呼んでも構わないのではないかと感じてしまいますよね。

ここでは、それぞれの違いについて簡単にご紹介します。

縁側と廊下の違い

まずは廊下との違いについてです。廊下は、皆さんもご存知の通り、家の中で部屋間を移動するために設けられる場所で、主に「移動」を目的としたスペースとなります。

一方、縁側はというと、居室と外部をつなぐためのスペースとなるのです。縁側も、通路のような機能を持っていますが、廊下とは異なり外に開かれたつくりとなっていて、屋内と屋外の境界を曖昧にする緩衝地帯として設けられているのです。

なお、家の広さによっては、廊下に縁側の機能を持たせるケースも多いです。どちらにせよ、縁側は単なる通路として利用するのではなく、多目的な空間として利用されるという点が廊下との違いと言えるでしょう。

縁側とウッドデッキの違い

ウッドデッキも濡れ縁と同じく庭に面して設けられるため、縁側との明確な違いはないように感じますね。ただ、ウッドデッキは、家屋の一部ではなく。独立したスペースとして設けられるという特徴があります。

縁側もウッドデッキも、家の内外を円滑につなぐという役割を持っているのですが、ウッドデッキは、多くの場合、縁側よりも広く、室内の床面とフラットな高さになるように設けられます。そのため、縁側のように、ちょっとした休憩場所として利用できる以外にも、子どもの遊び場やガーデニング、バーベキューなど、幅広い用途に使えるというメリットが得られます。縁側は、ウッドデッキほどの奥行が無く、狭い範囲で設置されるのが一般的なので、利用用途について大きく異なると言っても良いでしょう。

つまり、ウッドデッキは、縁側よりも多機能で動的なスペースとして活用できるという点が違いになります。

縁側がある家のメリットについて

それでは、家に縁側があることで得られるメリットについて解説していきます。縁側は、多様な活用方法がある事やそこに住む人の快適性を高めてくれるなどといった点が大きな魅力です。

具体的には、以下のような点がメリットになるでしょう。

メリット1 内外が緩やかにつながり開放的なアウトドアリビングが得られる

縁側を取り入れることで、部屋の中にいても外へとつながる開放感が得られます。

特に、窓の外側に設ける濡れ縁の場合、屋内と屋外に緩やかなつながりが生まれ、縁側の奥行によってはアウトドアリビングのような使い方ができるようになります。お子様と縁側でお弁当を食べればピクニック気分を味わうことができますし、ハンモックなどを設置すれば外の空気を感じながらゆったりとリラックスできる空間になるでしょう。
また、くれ縁の場合でも、床材を室内を合わせておけば、障子などの間仕切りを開け放った時には、縁側も一体的に使えるようになり、より広い空間として利用することができるようになります。

メリット2 温度調整機能が得られる

縁側は、断熱層として活躍してくれるため、季節に合わせて縁側に面した部屋の温度を調整してくれるという役割を果たしてくれます。

くれ縁があれば、外窓と部屋の間に適度な距離が生じるため、太陽が高い位置にある夏場は、直射日光は室内まで差し込むことが無くなります。また、冬場については、太陽が低い位置にあるので、暖かい日差しを取り込むことができます。

また、縁側と部屋の間に設置される間仕切りを閉めておけば、二重サッシのような形になり、外気の侵入を抑えることができるようになります。そのため、室内で使用するエアコンの効率が上がることで、空調にかかる光熱費を削減することができるようになるのです。縁側は、自然を上手に利用して、そこに住む人の快適性を高めてくれるというメリットが期待出来ます。

メリット3 高い換気口率が得られる

縁側の設置は、効率的な通風計画を立てることができるようになるため、快適な住まいづくりを助けてくれるという点もメリットです。

縁側を設ける際には、庭やベランダに出入りがしやすくなるよう、大きな掃き出し窓が設けられるのが一般的です。そのため、室内の換気を行う際には、大きな窓から自然の風をたっぷりと取り込むことができるようになります。通風計画をきちんと立てれば、効率的に換気が実行できるようになるため、家の中に湿気がこもらず、快適に過ごすことができるようになるでしょう。また、湿気を適切に逃がすことができるようになれば、家そのものの劣化も遅らせることが期待出来ます。

なお、換気効率のことを考えた時には、縁側に設置される窓の対角線上に窓を設け、風の通り道ができるようにしましょう。そうすることで、空気がきちんと循環し、効率的に換気が行えるようになります。

メリット4 コミュニケーションスペースになる

縁側は、家族はもちろん、ご近所さんや親しい友人とのコミュニケーションスペースとして活用できる点も大きなメリットです。

例えば、庭で子供を遊ばせるときには、親世代は縁側のスペースを活用して家事をしながら様子を見ることができます。何か危険なことをしていたとしても、すぐに庭に出ることができ、子供の安全を守ることができるでしょう。

また、ご近所の方や友人が訪ねてきたときには、家の中に招き入れなくても、縁側のスペースを利用してゆっくりと会話を続けることができるようになります。縁側があれば、そこに腰かけて話すことができます。また、先ほど紹介したように、友人を集めてバーベキューを楽しむなど、アウトドアリビングとして活用する場合も、縁側があれば椅子を出さなくても大人数が腰かけることができます。

昔の日本の生活を再現したドラマなどを見ていると、縁側が素敵なコミュニケーションスペースとして活用されている場面をよく見かけます。人とのつながりが薄れてきたと言われる昨今ですが、縁側があれば人との縁を大事しながら生活できるようになるかもしれませんね。

メリット5 洗濯物を干すための場所として有効

縁側は、太陽光をしっかりと取り込める、雨避け機能があるという点から、安心して洗濯物を干せる場所として活用することが可能です。室内側に設けた縁側であれば、雨の影響は一切受けることがありません。また、部屋と外の間の空間を利用して洗濯物を干すことができるので、日常生活の邪魔になることもなく、効率的に洗濯物を干すことができるのです。先程紹介したように、縁側は換気効率が高いので、風を取り入れながら洗濯物を干せば、非常に乾きやすく、さらに湿気がこもることがありません。

縁側部分で洗濯物を干しておけば、急な来客があっても、間仕切りを閉めるだけで洗濯物は見えなくなるので、その点も安心できるはずです。ちなみに、多雪地域の場合、昔から縁側が物干しとして活用されているそうです。

縁側がある家のデメリットについて

縁側は、上記のようにさまざまなメリットが得られる場所です。メリット面だけを確認すると、なぜ現在の住宅で取り入れられなくなったのか不思議に感じてしまいますよね。

ただ、縁側は、メリットだけが一方的に存在するわけではなく、いくつか注意しなければならないデメリットも存在します。ここでは、縁側を取り入れることで生じるデメリット面についてもご紹介します。

デメリット1 メンテナンスコストが発生する

縁側がある家は、当然のことながら縁側のメンテナンスが発生するという点がデメリットです。なければ、掃除などの日々のメンテナンスは一切ありませんし、修繕などにコストがかかる心配もありません。

特に、縁側は、屋外に面した場所となるため、通常の居室と比較しても汚れやすいです。また、洗濯物などを干すため、一時的に湿気が高くなることがある、紫外線や雨の影響を受けやすいなどという点から、他の箇所と比較すると劣化速度も速くなります。つまり、縁側を設ける場合には、小まめな掃除が必要になる、定期的な修繕にコストがかかってしまうという点が大きなデメリットになります。

さらに、縁側は、お庭の景観を楽しむための場所でもあります。しかし、庭の景観を楽しむには、庭の維持管理も欠かすことができないでしょう。植物を植えれば、定期的な草引きや樹木の選定などが必要になりますし、落ち葉の掃除なども行わなければいけません。自分で行う場合、時間や手間がかかり、専門業者に依頼する場合はお金がかかるなど、さまざまな面にメンテナンスコストがかかってしまいます。

デメリット2 床面積が増えて建築コストが高くなる

縁側を設ける場合、床面積が増えることになるので、その分、家を建てるための建築コストが高くなります。特に、屋外側にアウトドアリビングを楽しめるレベルの広い縁側を設置したいと考えた時には、土間コンクリートや屋根の追加施行などが必要になるため、かなりの費用がかかってしまう可能性があります。

縁側が無ければかからない費用なので、この点は明確なデメリットになるでしょう。

デメリット3 構造によっては建築面積の制限を受ける

日本国内に家を建てる場合、建築基準法に従わなければいけません。そして、この法律では、土地ごとに定められた建ぺい率・容積率の範囲内に収める必要があると決められています。

先程紹介した通り、縁側は床面積に含まれる場合があるため、縁側がない場合と比較すると、居住スペースが削られてしまいます。ただ、縁側は構造によって建築面積から除外されるケースもあるので、どの方法で導入するのかは慎重に検討しましょう。縁側と建築面積の関係については、以下の通りです。

  • 屋根のない濡れ縁・・・この場合は建築面積に含まれません。ルーフバルコニーなどと同じ扱いですね。
  • 屋根のある濡れ縁・・・屋根の出(軒)にかかっている縁側の場合、建物の外壁から2m突き出た部分までは建築面積に含まれません。
  • 屋根+左右に壁がある濡れ縁・・・この構造の場合は建築面積に含まれます。

窓の内側に設けられる縁側は、建築面積に含まれるので、縁側の面積分、居住スペースが圧迫されます。

デメリット4 防犯やプライバシーの確保の面で弱点になる

縁側は、開放的な空間が得られるというメリットがある反面、外部からの視線が気になりやすいなど、プライバシーの確保が難しくなるという点がデメリットになります。部屋と縁側の間にある間仕切りを開放すれば、大きな窓から外の景色が見えるという開放感が得られます。しかし、室内から外が見えるということは、家の前を通過する車や通行人から室内が見えるということも意味するのです。カーテンやブラインドを設置することで視線を遮ることはできますが、そうすると縁側の魅力である開放感が薄れてしまい、メリットが生かせなくなるのです。

また、縁側は防犯面のリスクが高くなる点もデメリットです。先程紹介したように、縁側には、大きな掃き出し窓が設置されるケースが多いのですが、この場合、空き巣などの侵入口として利用されてしまうリスクが高くなります。また、開閉頻度が通常の窓よりも高くなり、つい鍵を閉め忘れてしまうなどということも多く、どうしても防犯リスクが高くなってしまう訳です。

したがって、縁側の設置を検討した時には、プライバシーの確保や防犯対策について、慎重に考えなければいけません。

縁側を取り入れる場合の注意点

それでは最後に、これから新築注文住宅の建築を検討しているという方に向け、縁側を取り入れたいと考えている方が押さえておきたい注意点をいくつかご紹介します。

縁側を取り入れる目的を明確にする

縁側を取り入れようと考えている場合、「何のために縁側を設置するのか?」という利用目的を明確にしておくことが大切です。明確が曖昧なまま「おしゃれだから」「憧れていたから」など、なんとなく縁側を取り入れた場合、スペースをうまく活用することができず、単に居住スペースが狭くなるだけで、縁側を設置したことを後悔する可能性があるのです。

縁側は、ご近所さんや友人とのコミュニケーションを深める場所、家族がくつろげる空間とする、洗濯物を干すなど家事スペースとするなど、活用方法はさまざまです。しかし、縁側の利用目的によって、適した縁側のタイプは異なるため、縁側を取り入れる目的を明確にしたうえで「それならどんな縁側が良いのか?」という流れで考えることが大切です。例えば、以下のような感じで考えると良いでしょう。

  • サンルームや物干しとして活用したい・・・日当たりの良い南側に設置すべき。また雨の影響を少なくするためくれ縁が望ましい
  • 家の広さがギリギリ・・・縁側は廊下としても機能させるようにする
  • コミュニケーションスペースにしたい・・・ご近所さんと交流できるよう外側に設ける

上記のように、利用目的に合わせて、縁側を有効活用できるような間取りをしっかりとイメージして建築会社に伝えることが大切です。

屋根部分について検討する

濡れ縁の場合、縁側の屋根部分をどうするのかが重要な検討ポイントになります。

一般的には、屋根を伸ばして軒の下を縁側にするというケースや、縁側の上に庇を設けるといった方法が多く採用されます。昨今では、2階のテラスや部屋の下に縁側を配置するというケースも多くなっているのですが、どのような屋根にするのかはしっかりと考えなければいけません。

例えば、雨の影響を少なくしたいと考え、庇を長く出すという場合、支柱が必要になるでしょう。開放感や眺めのことを考えると、支柱が無い方が良いのですが、強度のことを考えると、柱で支えてあげなければ危険が残ります。この辺りは、家の構造にもかかわってくるため、どのような構造の縁側にすべきかを設計士さんと相談しながら決めていくと良いです。

防犯対策について

最後は、防犯対策についてです。先程もご紹介した通り、縁側の窓は人が出入りしやすいように、大きな掃き出し窓が採用されるのが一般的です。

しかし、掃き出し窓は、住人が出入りしやすいだけでなく、空き巣などの不審者も出入りしやすいという問題点があるのです。通常の窓の場合、窓破りなどの手法で、簡単に侵入を許してしまう恐れがあります。特に、庭付き一戸建ての場合、縁側部分が敷地外から見えにくくなるため、不審者が作業しやすく、侵入犯罪の被害に遭うリスクが高くなってしまうのです。

したがって、窓部分からの侵入を防ぐためにも、防犯対策はしっかりと行っておかなければならないと考えてください。例えば、以下のような対策を検討しましょう。

  • 防犯ガラスを導入する
  • 窓シャッターを設置する
  • 防犯カメラシステムを設置する

空き巣などの侵入犯罪を防ぐためには、「侵入に時間をかけさせる」ということが重要とされています。実際に、警察庁の住まいる防犯110番では、「侵入に手間取り、5分かかると侵入者の約7割はあきらめ、10分以上かかると侵入者のほとんどはあきらめる」という情報を出しています。

防犯ガラスや窓シャッターは、窓を破壊するのに時間がかかるうえ、大きな音が生じてしまうことになるので、狙われにくくなるという効果が期待出来ます。また、防犯カメラは、犯行を映像として残すことができるので、侵入犯側から考えると逮捕されるリスクが高くなるため、狙われにくくなるとされています。縁側は、人が出入りしやすい場所となるので、犯罪の被害に遭わないようにするには、しっかりと防犯対策を施しておくことが大切です。

まとめ

今回は、古い日本家屋では必ずと言って良いほど取り入れられていた縁側について、その役割や取り入れることで得られるメリットなどについて解説しました。

記事内でご紹介したように、縁側は、部屋と外を緩やかにつないでくれるスペースで、断熱層として働くことで住宅の快適性を高めてくれるほか、効率的に洗濯物を干すことができる、ご近所さんや友人とのコミュニケーションスペースとして活用できるなど、さまざまなメリットが存在します。実際に、一昔前までの木造日本家屋では、ほとんどのケースで縁側が取り入れられていたとされます。

ただ、都市部の新築業界では、土地価格の高騰などがあり、なかなか余裕のある敷地面積を確保するのが難しくなっています。そのため、縁側も徐々に姿を消していったのですが、最近になってまた再評価され始めたとされています。もちろん、都市部の住宅に縁側を設置しようと思えば、さまざまな工夫が必要になるので、本当に縁側が必要なのかどうかは慎重に検討するようにしましょう。

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