今回は、突然の地震に備えるため、普段の生活の中で行っておくべき大型の家具や家電の地震対策について解説します。地震対策については、家づくりの段階における「地震の揺れに強い建物作り」が注目されています。諸外国と比較しても地震の発生件数が多い日本では、家を建てる際に法律で最低限確保しなければならない耐震基準が定められているなど、地震への備えは非常に厳重に行われるようになっています。ただ、家づくりの段階でどれだけ地震対策を施したとしても、一切揺れない家を作ることは不可能ですし、家族の安全を考えた時には家の中の地震対策もしっかりと行っておかなければならないのです。

と言うのも、消防庁などが公表している情報では、近年の地震による負傷者については、その30~50%が家具類の転倒・落下・移動が原因だったとされています。例えば、眠っている時に大きな地震が発生し、人に向かって家具が倒れてくる、食事中に地震が発生し食器棚から食器が落下して怪我をする…なんて原因が非常に多いとされているのです。

そこでこの記事では、発生確率が高まっているとされる巨大地震に備えるため、今からでも行っておくべき家具などの地震対策をご紹介します。つい先日も、九州地方で比較的大規模な地震が発生し、気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」を発表しています。家族の安全を脅かす巨大地震は、いつ発生するか分からないので普段の備えが非常に重要になります。

家具類の地震対策が必要な理由とポイント

地震による被害と聞くと、建物が倒壊するなど、家そのものに被害が生じると考えている方が多いかもしれません。また、昨今では東日本大震災の記憶があるからか、地震に伴う津波によって被害が拡大してしまう…と言ったイメージを持っている方も多いですね、

しかし実は、地震による怪我や死亡要因については、その大半が家の中の物の転倒が原因とも言われているのです。実際に、1995年に発生した阪神淡路大震災では、震度7の地域で住宅の約6割の部屋で家具が転倒し、散乱したというデータがあります。さらに、内部被害による怪我の原因については、家屋の倒壊はわずか3%で、家具類の転倒・落下が46%を占めているのです。

これからも分かるように、震度6を超えるような大規模地震が発生した際、そのケガの原因の多くは、家の中にある物の転倒や移動と考えられます。建物自体は、高い耐震性を持って建てられるために無事であったとしても、大型家具の転倒により下敷きになってしまったり、部屋中に物が散乱して逃げ遅れてしまう…と言ったことにつながりやすいのです。

日本は、震度4や5などの地震は珍しくないという頻度で発生していますし、震度6を超えるような地震も「頻発する」と言って良いぐらい発生しています。さらに昨今では、首都直下地震や南海トラフ地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震など、過去に類を見ないレベルの巨大地震の発生リスクが高まっているとされています。したがって、家族の安全を守るためにも、家具類の固定をしっかりと行い、安全な避難経路を確保することが非常に重要となっているのです。

ここではまず、家の中の地震対策として、普段から考えておきたいポイントをご紹介します。

参照:総務省消防庁「地震による家具の転倒を防ぐには

レイアウトを考える

地震は、いつ・どこで発生するのか現在の技術をもってしても確実な予想が不可能とされています。そのため、地震が発生した際に素早く避難できるようにするには、普段からきちんと対策を行っておくことが重要なのです。その一つが、家具や家電を置く場所を工夫するというレイアウトの問題です。

例えば、自宅の家財の配置を決める際、家族が長い時間を過ごす寝室やリビングについては、その場所から玄関までの動線に、なるべく家財を置かないようなレイアウトが望ましいとされています。緊急時の避難動線に家財が配置されている場合、地震により倒れた家具が避難経路を塞いでしまう可能性があるのです。分かりやすい例をあげると、ドアの近くに配置された家具が転倒し、出入口がふさがれてしまう…と言った感じです。特に、大きな地震が発生した時には、大きな音を立てて家具が転倒してしまうことでパニックになってしまう人も多いようです。家具や家電の転倒など、普段想定していない人が多いため、いざという時にその場に立ちすくんでしまい、避難が遅れてしまうことがあるとされているのです。

家の中の地震対策では、家具や家電の転倒を防ぐことも重要ですが、万一転倒したとしても、素早い避難を妨げないよう、避難経路を塞がないような位置に家具を配置することが大切です。

転倒防止器具などを使い家具を固定する

家の中の地震対策としては、転倒防止器具を用いて、大型の家電や家具を固定するという方法も効果的です。テレビ番組などでも頻繁に取り上げられる地震対策なので、こういった方法があるということは多くの方が理解できていると思います。しかし、実際に自宅の家具をしっかりと器具を使って固定しているというご家庭はそこまで多くないというのが実情です。

中には、テレビなど、転倒したとしてもそこまで大きな被害は生じないと言えるような小型・中型の家具の固定は行っているものの、本当に危険な大型家具の固定を行っていないというケースも見受けます。これは、冷蔵庫やタンス、食器棚など、大型の家具は重量があるため、地震があっても移動や転倒の心配がないと考えてしまっているのかもしれません。しかし、上でも紹介したように、この考えは大きな間違いで、地震による揺れは重量のある大型家具を簡単に移動・転倒させてしまう力を持っています。

現在では、いろいろな形状の家具に合わせて専用の転倒防止器具が販売されるようになっています。これらのアイテムをきちんと使用すれば、万一の地震の際にも家具の転倒や移動の可能性を抑えることができるでしょう。特に、家具の配置について、避難動線に置かざるを得ない…と言う場合は、家族が安全に避難できるようにするためにも、転倒防止器具の装着による固定で、避難動線の封鎖を避けましょう。

家具の転倒防止器具の種類や選び方

家の中にはさまざまな種類の家具や家電が配置されているはずです。当然、家具や家電の地震対策では、それぞれの設備に合った転倒防止器具を選び、設置しなければいけません。実は、家具の転倒防止器具にもさまざまな製品が販売されるようになっていて、それぞれの製品の特徴をきちんと押さえておかなければ、しっかりと家具を固定することが難しいのです。

そこでここでは、家の中の地震対策を考えている方に向け、市販されている主な転倒防止器具の種類と選び方のポイントをご紹介します。

家具の転倒防止器具の種類について

家具の地震対策として販売されているアイテムにもさまざまな種類が存在します。いくら対策グッズが優れた商品でも、使用用途や使用する家具と対策グッズが適していない場合、転倒・移動を防止する効果を発揮することができません。

家具類を固定するためのアイテムは、主に以下の3種類が販売されています。

①粘着シート(マット式)

これは、テレビやパソコンなどの固定に使用されるケースが多いです。最近では、家具にも使用できるタイプが販売されるようになっていて、地震時に家具の転倒や落下を防いでくれます。

一般的には、貼り付けるタイプの製品が多く、フローリングと家具の間に設置して家具を固定します。このほか、家具の手前側の下部分に挟み込むプレートタイプの製品もあり、こちらは重心を壁側にかけることで倒れにくくするという効果が得られます。
マット式の転倒防止器具は、ビスなどを使用しないため、床に傷をつけることなく家具の固定が可能なので、賃貸住宅などでも重宝します。

②壁固定タイプ

大型のタンスや本棚の地震対策として活躍するのが壁固定タイプです。このタイプは、L型金具を家具に取り付け、ビスで壁に固定するという方法で家具の転倒、移動を防止する構造となっている製品が多いです。なお、壁固定タイプにも、L型金具をビスで固定するもの以外に、衝撃吸収材のついたL型の部材を粘着テープで固定するもの、ベルトで吊り支えるものなど、いくつかの種類があります。

壁固定タイプの地震対策は、強度に非常に優れるため、しっかりと家具を固定してくれることがメリットです。しかしその反面、壁にビスを打ち込む必要があり、壁に傷として跡が残るので注意が必要です。特に、賃貸住宅の場合、退去時に現状復旧の費用が高くなってしまう可能性があります。

③突っ張りタイプ

100円均一などでも見かけるアイテムなので、家具の地震対策グッズとしては最も有名かもしれませんね。このタイプは、天井と家具の間に突っ張り棒を設置して固定する方式となります。天井近くまで達する大型家具などの固定に非常に有効です。

注意が必要なのは、突っ張りタイプの固定器具は、天井と家具の間に設置するという特性上、どうしても人目についてしまい、インテリアとしては浮いてしまう可能性があります。最近では、デザイン性が考えられた製品が販売されていますが、違和感を完全に消すことはできないでしょう。なるべく目立たないようにしたいと考えるなら、家具と突っ張り棒の素材やカラーを合わせると良いでしょう。例えば、木製家具なら同じ木製の突っ張り棒で固定する、冷蔵庫などの家電の場合、同系色の突っ張り棒を採用するといった工夫で、目立ちにくくすることができます。

器具の耐用年数と耐荷重を確認する

地震対策として、家具の転倒防止器具の設置を考えた時には、製品の種類以外にも、耐用年数と耐荷重について確認しなければいけません。

耐用年数とは、いわゆる製品の寿命目安となる年数で、耐用年数が長い製品を購入すれば、長く放置していてもしっかりと家具を固定してもらうことができます。耐荷重は、どの程度の重さまで支えることができるのかを示すものです。例えば、耐荷重が50kgとなっている製品なのに、100kgを超えるような冷蔵庫の固定に使った場合、実際の地震が発生した時には対策グッズ側が破損して、効果的な固定力を得ることができなくなってしまいます。

地震対策として家具の転倒防止グッズを購入する時には、使用する家具の大きさからそれを支えられるだけの強度を持つ製品を選びましょう。また、耐用年数が短いものは、小まめに固定具の交換が必要になるので、地震対策の手間が増えてしまいます。地震対策は、常に行っておかなければいけないものですし、出来るだけ長く使用できるものを最初に購入しておく方が、結果的にお得になるはずです。

インテリアのバランスも考慮する

地震対策グッズは、家族の安全を考慮した場合、必ず設置しなければならないと考えた方が良いです。先ほどご紹介したように、地震による負傷者は、家具の転倒や移動が原因となるケースが非常に多いため、地震の発生数が多い日本では、建物の耐震性の向上と合わせて家具の固定が必要不可欠なのです。

ただ、家具の転倒防止グッズは、安全性の高さが重視されるため、デザイン性に関しては少し不満を感じてしまう場合も多いです。部屋の雰囲気にこだわりを持っている方であれば、転倒防止対策グッズの設置により、部屋の見栄えが悪くなると考え、設置を躊躇してしまう人も多いと言われています。

正直に言うと、家具の転倒防止グッズは、部屋のインテリアに馴染む、目立たないような製品が開発されていますが、部屋の雰囲気を一切壊さないとは決して言えないのが実情です。突っ張り棒タイプの固定具は、家具との色合いを合わせたとしても、どうしても違和感が生じてしまいます。ただ、インテリアとのバランスを何も考えずに、商品の安さだけで製品選びをすると、後悔する可能性が非常に高くなるので注意しましょう。室内の地震対策は、常に自分たちが過ごす場所に設置する物なので、ある程度の費用がかかるにしても、家具のデザインや部屋の雰囲気にマッチしやすいものを選ぶのがおすすめです。

具体的な家具の地震対策について

それでは最後に、地震時に家族の安全を守るため、具体的な家具の固定方法についてもご紹介します。家の中で使用する家具は、本当にさまざまな種類があるため、どのようにして固定すれば良いのかが分からない…という声も多いです。

ここでは、地震時に被害が多いとされている家具の固定について、具体的な方法をご紹介します。

タンスの固定について

地震時の家具による人的被害では、タンスの転倒や移動があげられます。例えば、寝室で寝ている時に地震が発生し、タンスが人の上に倒れてきて避難できなくなる…、扉を塞ぐ…と言った事例が多く報告されています。最近では、地震対策を考えた時には、子供部屋などには大型のタンスは設置しない方が良い、クローゼットを用意すべきとされていますよね。

ただ、タンスは、地震対策として固定する方法が多くあります。寝室などに設置するタンスの場合、転倒や移動によって住人の避難を妨げないようにするため、マットタイプのグッズを下に設置したうえで、突っ張り棒で天井と固定するという、転倒防止対策グッズの併用がおすすめです。木製のタンスは、非常に重量があるため、どちらか一方の固定方法では、転倒を防げない可能性もあります。

なお、L字耐震金具やベルト式耐震金具を用いて壁と固定するなど、3つの方法を併用するのが最も安心でしょう。

冷蔵庫の固定について

冷蔵庫は、家の中にある家具・家電の中でも、最も重量があるため、人に向かって転倒した時には、その被害が大きくなってしまいます。冷蔵庫は、重量があるのですが背の高い家電なので、大きな地震が発生した時には、転倒や移動の可能性が高くなります。したがって、家族の安全を考えると、しっかりと固定しておいた方が良いでしょう。

冷蔵庫の固定方法では、ベルト式の固定具が主な対策方法となっています。ベルト式の固定具は、壁にビスで固定した後、冷蔵庫にベルトを装着し、移動・転倒しないようにする器具です。非常に高い固定力があるので、冷蔵庫などの重量のある家具もしっかりと固定できます。

冷蔵庫の固定では、突っ張り棒で天井と固定するという方法が採用されているケースも多いです。しかし。重量のある冷蔵庫の場合、突っ張り棒だけでは支えきる事が難しいと言われています。特に、天井までの距離がそれなりに離れているというケースでは、地震時に突っ張り棒が簡単に外れてしまう…なんてことになりやすいので注意しましょう。

キャスター付き家具について

家の中には、キャスター付きの家具も多くあると思います。当然、キャスター付きの家具は、しっかりと固定をしておかなければ、地震時に移動してしまい、避難経路を塞いでしまう原因となりやすいです。

まず、日常的に動かして使うキャスター付き家具の場合、移動時以外は必ずキャスターをロックするというクセをつけておきましょう。地震はいつ発生するのか分からないので、小まめにキャスターをロックしておいた方が安心です。
また、使わない時に定位置が決まっているという場合、その場所に着脱式のベルトなどを設置して、片付ける時にはしっかりと固定できるようにしましょう。なお、日常的に動かさない家具については、キャスターをロックしたうえ、その下に下皿を設置するといった方法も併用すると良いです。

テーブル・イスの滑り止め

テーブルやイスなどは、壁面に接して置かない家具なので、固定が難しいです。利用用途的に、突っ張り棒を使って固定することも出来ませんよね。

しかし、大きな地震が発生した時には、テーブルやイスが避難経路を塞ぐ…と言った報告も多いため、移動防止対策は行っておきましょう。方法は、イスやテーブルの脚に、粘着マットなどの滑り止めを設置するという方法が有効です。なお、テーブルの下にカーペットを敷いている場合、カーペットにも滑り止めを設置しましょう。

食器棚の固定は特に注意

家具の中でも、地震時に特に大きな被害が出てしまいやすいのは食器棚です。食器棚は、家具そのものも大型で転倒した際は危険が大きいのですが、中にガラスや陶器の食器がたくさん入っている点で、非常に危険性が高いのです。日本の住宅は、履物を脱いで室内に入る文化となっているため、地震により食器棚の中の食器が散乱してしまうと、避難が困難になってしまうのです。

つまり、食器棚は、家具の転倒や移動だけが問題なのではなく、収められている食器が飛び出さないようにすることも重要なのです。ここでは、食器棚の地震対策として有効な方法をいくつかご紹介します。

重い食器は腰より下に収納する

食器棚の地震対策を考えた時には、重量のある食器や調理器具を棚の下の部分に収納するという対策があります。

食器棚の多くは、扉が取り付けられているため、高い場所に収納しても問題ないと考えられがちです。しかし、強い地震が発生した際には、扉の耐久力が耐えられず、中から食器が飛び出してしまう恐れがあるのです。重量のある食器や調理器具を上の部分に収納していた場合、地震の揺れで飛び出し、人の頭部に当たって大怪我をする危険性が高まってしまいます。

食器棚の地震対策は、割れた食器が散乱して避難を困難にする危険だけでなく、直接人に当たって怪我をさせることがあるということも認識しておきましょう。

割れやすい食器は、棚でなく引き出しに収納する

地震時に、食器棚から食器が飛び出し、床に割れた食器が散乱する…という事態を防ぐには、割れやすいものを飛び出しにくい位置に収納するという対策が効果的です。例えば、お皿やガラス製のコップなどは、棚ではなく引き出しやボックスに収納するという方法が有効です。

地震時の食器棚の危険性は、揺れにより扉が開き、割れ物が床に落下してしまうことにあります。引き出しなどに収納していれば、地震で引き出しが飛び出したとしても、食器が床に落下することを防げるため、割れ物が散乱して避難ができなくなる…なんてことを防止することができるのです。

ご家庭によっては、食器の数が多く、引き出しに全てが収まりきらない…なんて場合もあると思いますが、この場合は、食器専用のボックスなどを用意して、地震時にお皿やガラス製品が散乱するのを防ぐようにしましょう。

※お皿を収納する際、ファイルボックスなどを用意してお皿同士が衝突しないようにするのも有効とされています。

耐震ラッチを取り付ける

食器棚は、強い地震の揺れがあった際、家具そのものが転倒しなくても、扉が開いて食器が飛び出すことでさまざまな問題を引き起こす恐れがあります。逆に考えると、地震の揺れがあっても、扉が開かないようにできれば、食器棚が原因となる被害の確率を大幅に低減することができるのです。そして、そのための有効なアイテムとして耐震ラッチと言うものがあります。

耐震ラッチは、食器棚や本棚などの地震対策グッズで、棚の扉や引き出しに設置するアイテムとなります。耐震ラッチを取り付ければ、地震の揺れがあった時、瞬時に振動に反応して棚の扉や引き出しを固定して中の食器が飛び出さないようにできるのです。

なお、耐震ラッチは、食器棚の種類や扉の素材によって対応できる製品が異なるので、その辺りは注意して購入しましょう。

ねじ止めなど、強固な転倒防止を

食器棚は、転倒した際の被害が非常に大きいです。食器棚が転倒した場合、棚が破損するだけでなく、内部に収納していた食器類も全てダメになってしまう可能性があります。当然、買い替えには、多額の費用負担が必要になるため、可能な限り被害が小さくなるようにしなければならないのです。タンスなどであれば、転倒しても、収納している衣服までダメになることは有りませんよね。

こういったことから、食器棚の転倒防止対策は、ねじ止めなど、強固な固定力を発揮する手法を採用しましょう。例えば、L型金具を用いて、壁にネジで固定するなど、食器棚全体を固定して、揺れに耐えられるようにする方法がおすすめです。今後発生が予想されている南海トラフ地震や首都直下型地震のような巨大地震は、大きな本震以外にも、何度も中規模程度の余震が発生すると想定されます。このように何度も揺れが発生する地震の場合、突っ張り棒などによる固定では、耐えきれない可能性が高いのです。

したがって、食器棚など、特に危険性や被害が大きくなりやすい家具については、固定力がなるべく高くなる方法を採用しましょう。

まとめ

今回は、家の地震対策の中でも、家族の安全を守るために家の中で行っておくべき対策について解説しました。地震対策では、建物の耐震性を高めることも大切なのですが、日本の住宅は最低限の耐震強度が法律で定められているため、家そのものの強度に関してはそこまで気にする必要がない時代になっています。

実際に、大きな地震が発生した時に生じる人的被害に関しては、建物の倒壊が要因となるものよりも、家の中の家具が人の上に倒れてくる、避難通路を塞いでしまうといったことが要因となるケースが多いとされているのです。記事内では、家の中に設置する大型の家具・家電について、地震時に転倒・移動しないようにするにはどういった方法があるのかをご紹介しています。

日本は、いつ・どこで大規模な地震が発生してもおかしくない国土と言われているため、記事内でご紹介した家具の地震対策は必ず行っておきましょう。

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