新築注文住宅の購入を検討している方であれば、実際に家を建てる際「住んでみて後悔するような失敗は絶対に避けたい!」と誰もが考えるのではないでしょうか?注文住宅は、既に完成した建物を事前に確認できる建売住宅とは異なり、ハウスメーカーの担当者さんと入念な打ち合わせのもと、理想の間取りや外観を一から作り上げていくことになります。こう聞くと、「時間をかけて理想の住宅を設計できるなら、後悔するような失敗はしないのでは?」と感じる方が多いと思います。
しかし、一般の方の場合、図面に描かれただけでは具体的な家の形をイメージしづらく、住んでみて初めて「こんなはずじゃなかった…」と失敗に感じてしまうことも少なくないのです。もちろん、ハウスメーカーとは、時間をかけて家の形を作ったわけですし、明確な欠陥がない場合は不満をぶつける場所もありません。注文住宅を建てる際には、誰でも自分の理想を叶えるための要望を出すと思うのですが、その要望が住みやすい家に向かうわけではない場合も多いということを忘れないようにしましょう。
そこでこの記事では、注文住宅を建てる際によく見かける失敗や後悔する可能性がある事例についてご紹介します。実際の失敗事例をおさえておけば、同じ失敗をする可能性を低くすることができるので、ぜひ参考にしてみてください。
注文住宅の間取りに関する後悔ポイント
注文住宅を建ててから、実際に住み始めて「失敗した…」と後悔する方に多いのが、間取りに関する失敗です。間取り作りは、設置する大型家具などにも影響を与えますし、日常生活そのものに関係します。例えば、日本の住宅は、コロナ問題以前、家族のコミュニケーションが取りやすくなるような間取りづくりが好まれていました。しかし、コロナ禍ではテレワークなどの新しい働き方が一般化して、今まで通りの間取りだと「仕事や学習に集中できない…」「家族のプライバシーを保ちにくい…」という声が上がるようになったのです。
もちろん、これは極端な例ですが、この他にも住んでみると「失敗したな…」と感じてしまうポイントが意外に多いです。
部屋が足りない…
注文住宅を購入する際には、現時点での住みやすさだけを考えるのではなく、10年先や20年先など、将来的な家族の形のことまでイメージして間取りを作らなければいけません。一生賃貸に住むという選択の場合、子供が生まれたなど、家族構成の変化に合わせて引っ越しすることも可能ですが、持ち家の場合、家族構成の変化に合わせて建て替えや買い替えなどという選択をすることはできません。
注文住宅に関わる後悔事例では、家の購入後に子供が増え、部屋が足らなくなってしまうことを失敗に感じるというケースが少なくありません。子供がまだ小さいうちは、一部屋を一緒に使わせることも出来ますが、思春期を迎えるとそれぞれ別々の個室を欲しがるということは想像できます。しかし、建築時点に想定していなければ、後から一つの子供部屋を2つにすることは難しく、どうしても狭さを感じて後悔につながりやすいのです。ちなみに、ある程度大きなお子様がいるご家庭の場合は、これとは逆に「子供が成長して家を出ることも想定しておくべきだった…」などと、無駄なスペースが生じてしまうことに後悔を感じる方も少なくないようです。
注文住宅は、購入後、何十年もそこで生活することになるわけなので、将来の家族の形を想定し、それに見合った間取りを検討しておくのがおすすめです。例えば、後から子供部屋を増やせるよう、客間を設けておくなど、柔軟性のある間取りにしたり、後付けで壁を設置できるようにして一部屋を二部屋に分割できるようにしておくという方法がおすすめです。
大きな窓に憧れていたけど、採用すると家具の置き場に困る
リビングなどについて、大きな窓を作って自然光を取り込めるようにしたいという要望を持つ方は多いです。ハウスメーカーの中には、こういったお客様の要望を汲み、大きな窓を採用しても家の断熱性・気密性が低下しにくくなる工法などを開発しています。
しかし、窓を大きくするという工夫については、確かに採光の面では非常に有利になるのですが、大型家具や収納を配置するための壁面が少なくなってしまう点に注意しなければいけません。実際に、採光を重視して大きな窓を設置したものの、家具の配置場所に困った…、収納を少なくせざるを得なくなったなんてことで、住んでみて後悔を感じる人は少なくないようです。また、大きな窓は、自然光が取り込めるものの、夏の猛暑化が進む昨今では、家具の日焼けや空調効率の低下などで失敗に感じる人も多いようです。
大きな窓は、採光以外にも開放感を感じる空間を作れるといたメリットがありますが、採光が目的なのであれば、他にも方法があります。例えば、高い位置に採光用の窓を設置すれば、家具や収納のスペースを確保したうえで、十分に光を取り込めるようになります。
玄関をもう少し広く作れば良かった…
玄関は、家の顔と呼ばれている場所ではあるのですが、日常生活の中で最も使用頻度が高い場所になるため、どうしてもごちゃごちゃしてしまいやすいです。特に、生活空間を広くとるため、玄関を狭くした場合には、収納の少なさなどにより不便を感じて後悔するというケースが多いのです。
例えば、ベビーカーを使用する小さなお子様がいるご家庭の場合、玄関が狭いとベビーカーから降ろす時に不便を感じる、靴が散乱していてベビーカーが入れない、ベビーカーを収納する場所がないなどと言ったことを失敗に感じやすいです。
一般的には、4人ほどの家族の場合、玄関は3畳ほどのスペースを確保するのが目安とされています。ただ、玄関をスッキリと見せたい、汚れなどを家の中に持ち込みたくないと考える方の場合、玄関に広めのシューズクロークなどを設けるのがおすすめです。そうすれば、来客者には見えない位置に物を隠しておくことができ、常に玄関部分がすっきりと綺麗に見えるようになります。シューズクロークなどを用意すれば、そこで花粉などを落として中に入ることができるようになるといったメリットも得られます。
吹き抜けを作ったら空調効率が悪くなった…
新築注文住宅を建てる際には、吹き抜けを絶対に設けたいと考えている人も多いのではないでしょうか?吹き抜けは、おしゃれな空間になりますし、高い位置に窓を設置できるため、自然光を取り込みやすいといったメリットがあります。
しかしその一方、吹き抜けのある家に実際に住んでみると、デメリット面を見落としていたことに失敗したと後悔を感じる人も多いのです。吹き抜けは、良い面ばかりが注目されていますが、以下のようなデメリットもあるので、注意が必要です。
- 空調効率が悪くなる
- 上下階が繋がるため、音やニオイが伝わりやすい
- デッドスペースができる(部屋が少なくなる)
- 吹き抜け部分のメンテナンスが必要になる
もちろん、吹き抜けに存在するデメリットを解消するための対策もあるのですが、「単におしゃれだから」という理由で吹き抜けを作った場合、後から対策をしなければならなくなる点にも後悔を感じてしまうことでしょう。ちなみに、吹き抜けのメリット・デメリットについては、以前別の記事で解説しているので、そちらをご参照ください。
関連:吹き抜けのメリットとデメリット。憧れる人は多いけど吹き抜けに後悔する人もいる!
注文住宅の立地に関する後悔ポイント
注文住宅に関わる失敗では、「そもそも家を建てるための土地選びの段階で間違っていた…」と後悔を感じる方も多いようです。家を建てるための土地探しでは、生活利便性を後回しにして「安さ」に注目する方も少なくありません。しかし、以下のような条件の土地の場合、住んでから失敗したと後悔する可能性が高いです。
生活利便性の悪さは後悔につながりやすい
注文住宅購入後、実際に住んでみて後悔しやすいポイントとしては、生活利便性の悪さを無視した…というケースです。例えば、以下のような問題は、注文住宅の購入を失敗したと後悔しやすいです。
- スーパーやドラックストアなど、日常利用するお店が近くにない
- 病院や役所などが遠い
- 駅やバス停が遠く、通勤・通学が不便
上記のような問題は、「毎日不便に感じる」ことになるわけなので、注文住宅の購入が後悔につながりやすいです。日々の買い物のために、わざわざ車を出さなければならない、通勤や通学のため、毎朝長時間かけて駅まで向かわなければならないなどの問題は、常に日々の生活について回るため、徐々に不満が溜まっていってしまうのです。
こういった問題に陥らないようにするには、土地選びの際に「その土地の良し悪し」や「土地の価格」に注目するだけでなく、周辺の商業施設や交通アクセスなどをしっかりと調査し、自分たちの日常生活にマッチしているのかを確認したうえで決めることが大切です。
特定の時間しか確認せずに後悔する
これは、注文住宅の購入だけでなく、建売住宅の購入、賃貸物件選びでも注意しなければならないポイントです。土地探しをする際には、特定の時間帯だけを確認するのでは不十分です。同じ土地でも、時間帯によって日当たりや周辺環境が大きく変わる場合があり、住んでみて「日当たりが悪く感じる…」「騒音問題に悩まされてしまう…」なんてことになる場合があるのです。
例えば、土地選びの際には、昼間に物件周辺の確認に行くことが多いと思います。そして、その時間帯は静かで落ち着いた土地だと感じたとしても、他の時間帯を確認しなければ、以下のような問題に発展するケースがあるのです。
- 夕方になると近くの公園に子供が集まりうるさい
- 近くに繁華街があり、夜遅くまで酔った人がうろうろして危険を感じる
- 早朝や夕方は車の抜け道に使われているのか、交通量が多く危険
注文住宅の土地選びでは、朝、昼、晩と、異なる時間帯の周辺環境をきちんと調査しておかなければ、騒音などの問題に悩まされる可能性があります。購入を検討するような土地が見つかった場合には、特定の時間帯だけ確認するのではなく、異なる時間帯についても、周辺環境を自分の目で確認するようにしましょう。
注文住宅の動線に関する後悔ポイント
注文住宅購入後、住んでみて後悔するポイントとしては、家事動線の悪さに失敗したと感じる人も少なくないようです。間取り作りも関係していますが、家事動線のことをきちんと考慮しておくことは非常に重要です。
家事動線が悪く無駄な時間や手間がかかることに後悔
日常生活の家事の負担については、家づくりが非常に大きく影響します。せっかく注文住宅を建てたとしても、家事動線が悪ければ、住んでみてから後悔につながりやすいです。逆に、注文住宅を建てて良かったと感じる方の多くは、設計段階から家事動線のことを考慮している人が多いです。
家事動線に関する失敗に多いのが洗濯に関わる問題です。洗濯は毎日しなければならない代表的な家事なのですが、この部分の動線が悪いと、かなりの確率で後悔につながります。例えば、洗濯機、物干し場、収納について、すべて別々の場所に作ってしまうと、無駄な移動時間が生じるなど家事効率が落ちてしまいます。近年では、狭小地に家を建てることが増えているため、屋上部分に物干し場を作るご家庭が多いです。このような場合に、1階や2階に洗濯機を配置すると、濡れて重たくなった洗濯物を持って何度も階段を上り下りしなくてはならなくなります。
家の間取りづくりの際には、出来るだけ家事がスムーズに行えるような動線を考えることが、住んでからの満足度につながると考えてください。
家事動線と生活動線のバランスも重要
家を建てる際の家事動線については、生活動線とのバランスもしっかりと考慮しなければいけません。というのも、家事動線を重視して家を建てたという方の中には、以下のような点を失敗に感じ、注文住宅の購入を後悔するというケースがあるのです。
- 家事効率を高めるため、水回りを集約した結果、トイレに行くときにはリビングを経由しなくてはならなくなった…
- 動線ありきで間取りを作った結果、通路の確保のために収納スペースが少なくなった
動線重視での間取り作りでは、上記のような失敗をするケースが多々あります。家は、家族の生活拠点となる場所ですが、来客者のことも考えておかなければ、生活がしづらく感じてしまう場面が出てきてしまうのです。例えば、子供の友達などが来た際、洗面所やトイレなどを使いたくても、他の家族が集まるリビングを経由しなくてはならない…なんて間取りの場合、利用しづらくなり、ストレスを感じてしまうようになるでしょう。また、リビングとトイレが隣接している場合、音が気になってしまう…という問題にも発展します。
この他にも、家事効率を高めるための動線を重視すると、どうしても通路を増やさなくてはいけません。そしてその場合、通路のために収納スペースが少なくなり、住んでみると荷物が片付かない…ことを失敗に感じるのです。
日常生活の効率を考えると、家事動線を重視したいというのは当然ですが、生活の利便性のこともきちんと考慮しておかなければ、逆に住みにくいと感じる家になってしまう可能性があります。したがって、家事動線を重視したい場合でも、先に必要な収納スペースを確保する、来客者や家族の生活動線のことも考えるなど、バランスよく動線を考えるようにしましょう。
注文住宅の外構を含めた設備に関する後悔ポイント
注文住宅に限らず、建売住宅の場合でも、家の購入を後悔する理由として設備に不満を感じるというケースは多いです。特に、注文住宅の場合、設置する設備は購入者が選ぶことができるため、後から「コストじゃなくて機能を重視すれば良かった…」「ここまでの設備は必要なかった…」なんてことになる人も少なくないようです。
ここでは、外構を含めて、注文住宅の購入後に後悔しやすい設備に関するポイントをいくつかご紹介します。
コンセントやスイッチの位置が悪い
この問題に関しては、賃貸住宅に住んでいる方の中にも、引っ越しした際に感じた経験がある人も多いと思います。注文住宅の設備に関する失敗の中では、コンセントやスイッチの位置について後悔する…という方が意外に多いです。
特にコンセントについては、家電製品の設置場所に制限が生じてしまうことになるため「もっと明確にコンセントの位置を指定すべきだった…」と後悔する方が多いです。この他には、スッキリとした見た目の部屋にしたいと考え、コンセントの数を最小限におさえた結果、住んでみると「コンセントが足りない…」と感じたという方もいます。
コンセントの位置や数に関しては、延長コードなどを使用することで対策を施すことも可能ですが、どうしても見栄えが悪くなってしまうため新築住宅の購入直後は失敗に感じてしまいやすいです。
造り付けの棚に後悔する
新築住宅では、その時点でのデザインを重視する方が多く、造り付けの棚を設置することは珍しくありません。適度な収納場所になりますし、小物などを置けば、好みの空間にデザインすることが可能です。
しかし、数年後に部屋の模様替えをしたいと思った時には、この造り付けの棚が邪魔になり、部屋のレイアウトが制限されてしまう…なんてことになりかねないので注意しましょう。設置している家具の位置をずらしたいと思っても、造り付けの棚は固定されているので動かすことができません。また、造り付けの棚でよくある失敗が、天井まで届くように棚を作るというパターンなのですが、実際に使用してみると、上の方は位置が高すぎてものの出し入れがしにくくなってしまい、結局はデッドスペースになってしまう…なんてことが多いです。さらに、使わなくなった棚には、ホコリなどが溜まり、エアコンをつけた際に空気中に埃が舞うようになる…と言った問題にも発展するのです。
造り付けの棚は、新築住宅が完成したその瞬間は、部屋の空間をおしゃれに見せるためのワンポイントになってくれますが、購入後もそこに何十年も住むことを考えると、邪魔に感じてしまう可能性がある点に注意しましょう。
導入する住宅設備を間違えたと感じ後悔する
日々の生活を便利にしてくれる住宅設備ですが、同じような機能を持つ設備でも、使い勝手が全く異なるという点に注意が必要です。
例えば、家庭の給湯を一手に担ってくれる給湯器についても、ガス給湯器を始めとして、電気でお湯を沸かすエコキュート、発電機能も持ったエネファームなど、さまざまな設備が開発されているのです。当然、どの設備を選ぶのかによって使い勝手は変わりますし、導入にかかる費用なども違います。そして、注文住宅の購入後は、以下のような理由で導入した設備に対して後悔する方がいるのです。
- 使い慣れているガス給湯器にしたけど、ランニングコストはエコキュートの方が安いと聞いて後悔
- エコキュートを選んだけど、お湯切れを起こすし、シャワーの水圧が弱い。こんなことならガス給湯器にすれば良かった
- 発電できると聞いてエネファームにしたのに、後から売電できないことを知った…太陽光発電にしとけばよかった
新築時に採用する住宅設備については、どれも一長一短があるということを忘れないようにしましょう。オール電化は、太陽光発電などと組み合わせれば、光熱費削減ができるし住宅火災のリスクが低くなるなどと言われていますが、昨今の電気代高騰の中では、オール電化の採用に後悔する人が増えていると言われています。
導入する住宅設備については、生活するうえでのニーズや使い勝手を具体的にイメージして、自分たちにどの設備があっているのかをしっかりと確認しなければいけません。新築時には、「おしゃれさ」を重視して、機能性を無視したことに後悔するという方も多いのでその辺りも注意しましょう。
駐車場に関する後悔は非常に多い
注文住宅に関する失敗としては、駐車場に対する物が非常に多いです。駐車場は、車を停めておくことができるスペースさえ確保できればそれで良いと考える方が少なくないのですが、大きな間違いです。
例えば、駐車場に屋根を設置しない、いわゆるオープンタイプの駐車場を選ぶと、悪天候時は車の乗り降りで濡れてしまいますし、鳥の糞や飛来物によって車が傷ついてしまいます。さらに、直射日光を受け続けることで、車の塗装が早期劣化する、車内が高温になり夏場はすぐに外出できない…などの問題も生じます。このような問題は、新築時にカーポートを設置するだけで解消できるわけですので、後から失敗した…と後悔する理由になってしまいます。
さらに、高級車の盗難被害が急増している近年では、駐車場の防犯対策や盗難対策をしなかったことに後悔する方も多いです。所有している車のグレードなどによっては、完全に車を隠すことができるガレージタイプを選ぶとか、カーポートでもカーゲートを設置して盗難されないようにするといった対策が必要です。
家の駐車場は、車を停められるスペースが確保できれば良いだけでなく、乗り入れが難しく感じないスペースを確保する、車が長持ちするような屋根機能をつける、悪天候時でも乗り降りに不便を感じないようにするといった点に注意しましょう。また、将来的な車の買い替えのことも考慮し、ある程度余裕のあるスペース、屋根の高さを確保するのがおすすめです。
アプローチから玄関の作りに後悔する
アプローチから玄関にかけては、家の顔ともいえる場所になるので、デザインにこだわりたいと考える人は多いです。アプローチは、綺麗にインターロッキングを並べ、玄関部分は小上がりのような階段を作るなど、人それぞれこだわりたいと思うポイントが必ずあると思います。
しかし、アプローチや玄関部分は、デザイン重視にしたことを後悔する…というケースも少なくありません。例えば、玄関前の階段が急、インターロッキングで凹凸が多いなどと言った場合、ベビーカーが利用しにくくなる、親世代など高齢の方が躓いてしまい思わぬ事故に発展するなど、意外な失敗につながってしまうのです。
もちろん、デザイン性にこだわってはいけないというわけではないのですが、誰でも安全に通行できるような工夫は必要です。例えば、階段部分に手すりやスロープを設ける、インターロッキングの端の部分に平らな地面も設けるなど、安全にも配慮した工夫を行うと失敗に感じにくいです。
開放感を優先したら視線が気になる結果に…
住宅の外構の形にも、オープン外構、クローズ外構、セミクローズ外構など、いくつかの形態が存在します。そして、開放感を優先する場合、家の周りにフェンスや塀、生垣などを設けない、オープン外構と呼ばれる方法を採用することになります。オープン外構は、塀などを設けず、敷地前面の道路と一体化させるスタイルになるので、開放感を感じる庭になる、外構設備にかかるコストを抑えられるといったメリットが得られます。
しかしその一方で、家の前を通る通行人の視線を遮るものが何もなくなるため、家族のプライバシーが守りにくくなるというデメリットが生じるのです。例えば、前面道路に面して玄関がある場合、玄関を開けるたびに家の中が見えてしまいますし、南側の家の場合、カーテンを閉めていなければリビングの中が覗かれてしまうのではないか…という不安が生じ、ストレスに感じ始める場合があるのです。オープン外構は、高い塀などを設けないことで、日当たりを良くすることができるのですが、視線が気になるという理由で常にカーテンを閉める結果となり日当たりの良さが生かせなくなる可能性もあります。当然、このような事態になれば、オープン外構を採用したことを失敗に感じ、後悔してしまうでしょう。
外構は、どのスタイルを選んでも一長一短があるので、家の周りの人通りや交通量、間取りなどを考慮して慎重に選びましょう。例えば、2階部分にリビングがあるという場合、オープン外構でも視線などは気になりません。
関連:外構工事とは?新築注文住宅を建てる前に知っておきたい外構の種類
まとめ
今回は、これから注文住宅の購入を検討している方に向け、注文住宅購入後に「こんなはずじゃなかった…」と家の購入に後悔する可能性が高い失敗事例について解説しました。
家は、一生の買い物と言われるように、非常に大きなお金が動く取引となります。そのため、記事内で紹介したような問題が発生した時には、「高いお金をかけたのに…」と家の購入そのものを後悔してしまうような方もいるのです。 もちろん、失敗したと感じるかどうかは人それぞれなので、先ほどご紹介した失敗事例でも、「自分なら気にならないけどな」と思う方もいるかと思います。ただ、そういった方であっても、許せないポイントは必ずあると思いますので、家の設計段階から新居での生活を具体的にイメージして、必要な機能や間取りを検討するようにしましょう。
悠建設では、経験豊富なスタッフが揃っていますので、いろいろな施工実績をもとにさまざまな面からアドバイスをすることが可能です。近畿圏内で注文住宅の建築をお考えなら、お気軽にご相談ください。