庭付きの新築住宅を購入する際には、庭の雑草対策について検討しなければいけません。新築したての頃は、綺麗に整えられている庭ですが、時間の経過とともに雑草が生い茂ってくるため、小まめに草刈りをするなど、庭の管理が必要不可欠になるのです。

当然、庭の管理として草引きを行う際には、屋外での作業となるため熱中症の危険や中腰などの体制からくる腰痛など、さまざまな問題を引き起こします。かといって、庭の雑草を放置してしまうと、大切なマイホームの美観を壊すほか、庭でさまざまな害虫が発生してしまい、家の中に嫌な虫がたくさん侵入してしまう…なんて問題に発展します。また、雑草が生い茂った環境は、野良猫などの小動物のねぐらとして利用されてしまうことから、糞・尿などの悪臭問題や鳴き声による騒音問題を引き起こす危険があるのです。

こういったことから、庭付きの一戸建て住宅を購入する際には、「庭のお手入れ」が必要不可欠になると考えておかなければいけません。そして、庭の雑草の処理は、皆さんが想像している以上に大変で、新築時に庭の雑草対策のことを無視してしまうと、住み始めてから後悔する結果を招く恐れがあります。そこでここでは、庭の雑草対策について、よくある失敗事例と、庭がおしゃれに見える雑草対策について解説します。

庭の雑草対策!よくある失敗事例をご紹介

庭付き一戸建て住宅を建てる際には、設計段階で庭の雑草対策について検討しなければいけません。雑草を放置すると、家全体の美観を壊してしまいますし、害虫の発生や野良猫などの住処となり、悪臭や騒音などの問題を引き起こす可能性があるからです。

ただ、一口に「庭の雑草対策」といっても、その方法はいろいろと有ります。そして、雑草対策の選択を間違ってしまうと「草引きを小まめにしてもすぐに雑草が目立ってくる…」「雑草対策を重視した結果、庭が殺風景になってしまった…」なんて結果になることがあるのです。そこでここでは、庭の雑草対策としてよくある失敗事例について代表的な方法をご紹介します。

砂利敷きで雑草対策をする

一つ目の雑草対策は、雑草が繁殖しそうな場所に砂利を敷くという方法です。最近では、真っ白など色が統一された砂利などがホームセンターなどでも手に入れることができるようになっていて、DIYによる雑草対策などでは主流の対策となっています。地面に砂利を敷くだけという非常に単純で簡単な方法であることから、集合住宅などでもよく見かける雑草対策の方法となっています。また、砂利は、その上を人が歩く際に、石が擦れあって音が生じるため、不審者の侵入に気付くことができるなど、防犯対策の面でも有効です。そのため、雑草と防犯対策が安価で簡単にできる一石二鳥の方法として人気になっているのだと思います。

しかし、砂利敷きによる雑草対策は、使い方を誤ると逆にお手入れが大変になってしまう…という問題をはらんでいます。そもそも、地面に砂利を敷いたとしても、雑草の繁殖を防ぐことはできません。また、草は砂利の隙間からどんどん伸びていきますので、草引きなどの管理が無くなるわけでもないのです。昨今人気の真っ白に統一された砂利を敷いた場合、施工直後は庭が美しく見えますが、雑草が繁殖してくると、逆に汚く見えてしまうようになるのです。特に、庭に樹木を植えている場合、落ち葉などが砂利の上に落ち、見栄えが悪くなるうえ、石の間に入ってしまうことで掃除が困難になるという問題も引き起こします。なお、砂利を敷いた場合、直射日光により石が熱を持ち、その熱で樹木を傷めてしまう要因になるケースもあるとされるので、使う場所には注意しなければいけません。

砂利は、一般の方でも扱いやすい、施工が簡単で安い、防犯対策も同時にできるなど、さまざまなメリットがあるのも事実ですが、雑草対策だけを考えると、管理が大変になる、管理を怠ると余計に庭が汚く見えるなどの問題が生じやすいと考えておきましょう。

庭全面にコンクリートを敷く

庭の雑草対策を検討し「雑草が生えてこなくすればいい!」という面だけを重視した場合、庭全面にコンクリートを施工すれば良いのではないかと考える人も多いです。庭をコンクリートで舗装しておけば、日常生活の中における掃除なども非常に楽になりますし、雨の日でも足元が汚れにくくなるというメリットが得られます。そして、コンクリートは、非常に頑丈な地面を構築することができるので、庭に草が生えなくなるという効果も実際に得られます。こう聞くと、非常に優れた庭の雑草対策になるのではないかと感じますよね。

しかし実は、この方法にもいくつかの落とし穴があるのです。まず、庭全面をコンクリートの地面にした場合、想像以上に殺風景な庭になってしまいます。見ようによっては、そのシンプルさが良いと感じるかもしれませんが、一面コンクリートというのは何の面白みも感じない庭になってしまうという問題が生じます。これについては、プランターなどで植物を育てて飾るという方法で解消することも不可能ではありません。
しかし、庭全体にコンクリートを敷くという方法には、他にもデメリットがあり、日差しの強い夏場などは、地面に反射する光が非常に強いという問題がまずあります。南向きの家の場合、昼間はリビングなどに非常に強い反射光が入るようになり、常にカーテンを閉めておかなければならなくなる…、エアコンをつけていても暑さを感じる…など、住居の快適性を悪化させる恐れがあります。さらに、コンクリートは、昼間に暖められた熱が抜けにくくなるので、夏場は夜になっても室内の快適性を維持するためエアコンをフル稼働させなければならない…なんてことになりがちです。この問題は、光熱費の上昇に影響するので、庭の雑草対策としてコンクリートを施工したことを後悔しやすいです。

庭にウッドチップを敷く

砂利敷きと似た方法で、地面にウッドチップを敷くという方法も最近人気です。ウッドチップもホームセンターなどで手に入れることができますし、DIYにより庭のカスタマイズを考えた時には、候補の一つに上がる方法といえるでしょう。ウッドチップは、砂利よりもかなり軽量な素材となるため、素人の方でも扱いやすく、木材なので砂利を敷いた地面よりも温かみを感じるという方が多いようです。

ただ、ウッドチップによる庭の雑草対策は、さまざまな問題があるので注意しましょう。まず、ウッドチップは、砂利と同じく雑草が生えなくなるという効果は持っていません。そのため、それなりの厚みで敷いたとしても、隙間から雑草が生えてきて見栄えが悪くなります。さらに、ウッドチップは、砂利よりも経年劣化が早く、施工後、数年で量が減って庭全体の見栄えが悪くなる…といった問題が起きやすいです。
その他にも、落ち葉などと同系色となるので、庭のお掃除を考えた時には砂利以上に大変になる、ウッドチップ内は熱がこもるため、昆虫が越冬のために集まりやすいなどの問題が考えられます。害虫が越冬のために集まってしまうと、春ごろになり庭で大量の虫が発生するなどのトラブルも考えられるので注意しましょう。

真砂土による自然舗装

庭の雑草対策を考慮した舗装方法では、水をまくだけで雑草が生えにくい強度に固まる舗装材が人気になっています。真砂土と呼ばれる材料で、庭をこれで舗装し、押し固めた後に水を撒けば、雑草が生えなくなるほどの強度が得られるのです。コンクリートによる舗装よりは強度が低いものの、土による舗装のため自然の温かみを感じると、高齢者施設の庭などでよく採用されています。

ただ、真砂土による自然舗装を使った雑草対策は、あくまでも土が固められているだけなので、頻繁に人が歩行するような場所の場合、徐々に表面が摩耗してしまうという問題があります。また、バイクや自動車が通行するような場合には、重量に耐えられなくなり、割れてしまい、そこから雑草が伸びてくる…なんてケースもあるようです。
この他、コンクリートと異なり、表面に凹凸があるため、汚れがつきやすい、日陰はコケが繁殖しやすい、気温が下がる地域は凍結の影響で割れるといった問題が生じやすいです。そのため、維持管理の面がコンクリート舗装よりもかなり難しく、何十年間という長く美観を保たなければならない一般住宅の庭の舗装には不向きという声もあります。

除草剤を撒く

雑草対策の定番と言えば、除草剤です。住宅の庭用の除草剤も販売されているので、それを購入して、定期的に撒くという方法はよく採用されています。

注意が必要なのは、除草剤は農薬の一種で、使用方法や場面を間違えると、雑草だけでなく大切な庭木や花などの植物まで弱らせてしまう可能性がある点です。また、除草剤の量や撒き方を間違うと、お隣の家の植物にまで影響をもたらせてしまい、近隣トラブルに発展する可能性もあるでしょう。

除草剤による庭の雑草対策は、「市販の物を購入して庭に撒くだけ」など、簡単に考えられがちですが、どの種類の雑草を処理したいのか、どのような環境に使用するのかによって、撒き方や量、撒く時期などが変わります。したがって、雑草に対する知識がないという方の場合、ホームセンターのスタッフさんのアドバイスをしっかりと聞きながら購入する製品を選びましょう。
なお、庭でペットや小さなお子様を遊ばせているという場合、農薬が悪影響を及ぼす可能性もあるので、他の方法を採用するのがおすすめです。

小まめに草引きをする

庭の雑草対策で、最もコストがかからない方法は、住人さん自身が小まめに草引きをするという方法でしょう。軍手や鎌、ジョレンなどを用意すれば、手間はかかるものの安上がりに雑草を除去することが可能です。

しかし、自分で草引きをするという雑草対策は、熱中症リスクや腰痛など、健康問題に発展する可能性があるので注意しましょう。また、雑草は絶え間なく生えてくるため、時期によって頻繁に作業をしなければならなくなるので、「草が生えなくなる」方法と比較すると、圧倒的に労力がかかってしまう点に注意しなければいけません。
よくあるパターンで、新築してから数年は小まめに草引きができていたものの、築年数が経過してくると、庭の管理を怠りがちになり、気付けば素人では除去できないほど庭があれてしまう…なんてケースです。この場合、専門業者に依頼して庭の雑草取りをしなくてはならなくなるので、「安上り」というメリットも失われてしまいます。

その他の庭の雑草対策

上記以外にも、あまりおすすめではない庭の雑草対策があります。以下のような対策は、デメリット面が大きいので注意しましょう。

  • 防草シートを敷く
    防草シートは、雑草の生育を抑えるために地面に敷くシートです。これを敷くと、日の光が地面に当たらなくなるので、雑草が繁殖しにくくなるのです。ただ、安価なシートの場合、1年程度で劣化して破れてしまい、その隙間から雑草が生えてきます。当然、庭の美観を逆に壊してしまう原因となるので、オススメできないのです。防草シートは、安価で簡単な対策のように思えますが、効果を長持ちさせるためには、事前準備もいろいろ必要です。さらに、頑丈で長持ちする製品ほど高価なので、決して安価な対策ではないのです。施工後は、一般住宅の庭とは思えないような見栄えになりますし、基本的にはあまりおすすめではありません。
  • 庭に塩を撒く
    庭の雑草対策のなかでも、簡単で安価な方法として「塩を撒く」という方法があります。塩は、植物に有害なため、雑草などを枯らすことができると考えられているからです。しかし、この方法は、雑草以外の植物にも有害なので、庭木や育てている花などにも悪影響を与えます。さらに、雨の日には塩が流れ出て、隣家の庭にも悪影響を与えたり、地面に塩が浸透して、建物の基礎や配管にダメージを与える恐れもあるので、DIYなどでこの方法を採用しないようにしましょう。
  • 熱湯をかける
    雑草対策として、熱湯を草にかけるという方法もあります。低コストで簡単な対策ではあるのですが、基本的に効果が薄いと考えておいた方が良いです。雑草を枯らすには、大量の熱湯が必要になりますし、一時的に枯れたとしても、すぐに新たな雑草が生えてくるでしょう。つまり、この方法は、熱湯を庭に撒き続けなければならないわけで、手間と実益のバランスが非常に悪いです。

庭がおしゃれに仕上がる雑草対策とは

ここまでの解説で、庭の雑草対策としてあまりおすすめできない、失敗しやすい方法をご紹介しました。最近では、DIYを趣味とする方も増えていますし、ホームセンターなどに行けば、本格的な建材や工具が手に入ることから、庭の雑草対策についても自分で行ってみようと考える人が増えています。しかし、庭の雑草対策は、皆さんが考える以上に難しく、間違った方法を採用してしまうと、お隣の家にまで悪影響を与える可能性があるのです。

したがって、庭の雑草に悩まなくても良い家にすることを考えると、新築時にしっかりと雑草対策のことまで考え、プロに対策を施してもらっておくのがおすすめです。ここでは、的確な雑草対策をしたうえで、庭をお洒落に仕上げるための方法をいくつかご紹介します。

タイル張り

一つ目の方法は、タイル張りによる雑草対策です。タイルは、水はけが良い地面を作ることができ、すっきりとした仕上がりだけでなく、自分好みのデザイン性まで加えることができるのが魅力です。コンクリートによる舗装の場合、水はけや掃除のしやすさは変わらないのですが、どうしても殺風景に見えてしまいます。しかし、タイル張りの場合、質感や色にこだわることで、自分達家族の好みを反映したデザインにすることが可能です。また、部分的に高さを出して、部屋と出入りがしやすいタイルデッキなどを作るなど、庭そのものを工夫することも可能です。

タイル張りは、「5万円/㎡」程度が相場となるのですが、採用するタイルの種類によって費用が上下します。

タイル張りの注意点

庭の雑草対策としてタイル張りを採用する場合、タイルの色味や光沢に注意しましょう。例えば、明るい色のタイルを選んでしまうと、光が反射してしまうので夏場は眩しく感じてしまうことでしょう。また、タイルは、土の地面と異なり、水を吸い込まないので、広い面積をタイル張りにする場合には、雨水を適切に逃がせるよう、排水設計も重要になります。

人工芝を敷く

雑草の心配はしたくないけれど、庭に緑は欲しい…とお考えの方におすすめなのが人工芝です。人工芝は、芝刈りなどのお手入れが不要なのに、緑を楽しめる点で年々人気が高くなっています。

特に、昨今の人工芝は、非常に再現度が高く、パッと見では天然の芝なのか、人工芝なのか判断がつかないほどの見た目に仕上がります。実際に、芝の上にあがってみても、やわらかな足触りで、小さなお子様やペットなども安全に遊ぶことが可能になるでしょう。

庭に人工芝を敷く際の費用は、採用する人工芝のグレードによって変わりますが、2万円/㎡が相場となります。

人工芝の注意点

しっかりした人工芝の地面を実現するためには、専門業者による施工が必須です。凹凸のない綺麗な仕上がりにするためには、芝を設置する地面について、下地をしっかりと整えなければいけません。アスファルトやコンクリート舗装を行う時のように、地面を掘り、砕石を敷いてから平らに転圧するなど、しっかりとした下地を作った上で、そこに人工芝を敷かなけれならないので、それなりのコストがかかってしまう訳です。
また、人工芝は、一度施工すれば一生良好な状態を維持してくれるわけではありません。高品質な物であれば、10年以上持つのですが、安価な物は2~3年で劣化してしまう場合があります。劣化したら、当然修繕工事が必要になるので、人工芝の庭を維持する場合には、継続的にコストがかかります。なお、人工芝の端から雑草が生えてくることがあるので、小まめな草引きなどは必要でしょう。

インターロッキングやレンガを敷く

庭の雑草対策にプラスして、意匠性のあるデザインを実現してくれるのがインターロッキングブロックを敷くという方法です。公共の歩道などの舗装方法としてよく採用されていますが、個人宅の庭でも、意匠性の高いデザインを意識する方に人気です。インターロッキングブロックとは、インターロッキングという敷き方をするためのコンクリート製の敷材なのですが、さまざまな色やサイズの製品があり、ブロックの組み合わせによって地面に絵を表現することも可能です。そのため、他の舗装方法では難しい、素敵なデザイン性を持った庭を実現することができるのです。

なお、ブロック材を採用した舗装に関しては、レンガを地面に敷くという方法も人気です。レンガは、独特の色味でこれを舗装材に使用すると、どこかファンタジックな見た目の庭に仕上がることから、雑草対策も考えた庭づくりでは人気になっています。なお、インタロッキングブロックとレンガでは、前者の方が多少費用が安くおさまります。インタロッキングの場合「3万円/㎡」程度が相場で、レンガによる舗装は「5万円/㎡」ぐらいとなるでしょう。

インターロッキング、レンガの注意点

インターロッキングやレンガは、経年変化により日焼けや土汚れで、色調が変わっていきます。レンガに関しては、そういった経年変化がレンガの魅力と考える人もいるのですが、感じ方は人それぞれなので、注意が必要です。特に、レンガの場合、水分を吸収して苔が生えることがあるので、日陰になりやすい場所に施工するのは注意が必要です。
インターロッキングの場合、側面はコンクリートの素地が見えるので、花壇のように積み上げる工事には不向きとされています。

ウッドデッキを設置する

敷材による雑草対策と異なり、ウッドデッキは、庭に高さを出すことができるので、リビングなど、お部屋の延長として庭を使えるようになる点が大きなメリットです。最近では、雑草対策と、生活空間の拡大を目指して、お庭全面をウッドデッキにするなんて要望も増えています。この方法であれば、地面に日光が届かなくなるので、雑草の繁殖を抑えることができます。

ウッドデッキを構築する費用に関しては、どのような構造にするのか、どういった方法で作るのかによって費用が変わります。一般的な手法の場合、6万円/㎡程度を想定しておけば良いかと思います。

ウッドデッキの注意点

ウッドデッキによる雑草対策は、ウッドデッキを設置する前に、地面の雑草対策をしっかりと行っておく必要がります。日光が当たりにくくなるので、ウッドデッキの下は草が生えにくい環境になるものの、事前に対策をしているのとそうでないのでは、住み始めてからの手間が大きく変わります。ウッドデッキの下は、防草シートや砂利などを設置して、雑草が生えにくくするという方法が一般的です。
なお、ウッドデッキは、住宅から突き出た部分となるので、風雨などの自然現象の影響を受けやすくなります。大切に利用したとしても経年劣化は避けられないので、定期的なメンテナンスが必要と考えておきましょう。なお、ウッドデッキの素材として、耐久性の高い樹脂やハードウッドを採用すれば、早期の腐朽の心配などはなくなるでしょう。

芝生を植える

管理の手間を考えてなのか、昨今では人工芝が人気になっています。しかし、庭を植物の芝で覆うという対策は、雑草対策としても非常に有効です。雑草が生えやすい土の場所を芝生で覆うことで、雑草が生えてくる量を減らすことができるのです。

庭に芝を植えれば、自然の緑を楽しむことができるようになりますし、お子様なども安全に遊ばせることができるでしょう。また、敷石などと異なり、夏場でも地面の温度が異常に高くなることを防いでくれるため、過ごしやすい環境を維持しやすいです。

芝生は、DIYで植え付け可能なのですが、うまく育たない可能性も少なくありません。専門業者に依頼する場合、㎡当たり5,000円前後が相場になるでしょう。

芝生の注意点

芝生の注意点は、人工芝と異なり、生きている植物なので、お手入れの手間がかかる点です。生育期の3~11月には定期的に刈り込みと施肥が必要になりますし、ところどころ雑草が生えてくるので、それを除去してあげるといった対策もしなければいけません。したがって、庭を良好な状態で保つためには、他の方法よりも手間がかかってしまう訳です。
この他には、野良猫など、小動物が排泄する場所に選ばれてしまう恐れがあるので、その辺りも注意しなければいけません。

植栽

庭に適度に植物を植えるという方法は、日陰が多くなるので雑草を減らすという効果も期待できます。庭木には、さまざまな種類の樹木があるのですが、中でも植えっぱなしにできる低木や多年草は、季節ごとの植え替えなども不要となるのでおすすめできます。

庭に植栽する場合、お気に入りの花や葉色を重視するという方法でも良いのですが、落葉しにくい常緑の種類を選べば、落ち葉の掃除の手間が少なく、冬でも緑を楽しめるというメリットが得られます。植栽の費用感については、植える草木によってかなり変わるので、見積りをとってみましょう。

植栽の注意点

庭の雑草対策を考えて、植栽を検討しているという場合、植物の品種選びは慎重に進めなければいけません。住宅の立地条件によって、日照や乾燥具合、風の強さなどが変わるため、植えるべき植物の品種が変わるのです。また、植物によって、管理の方法や手間も大きく変わるため、お世話のことも考慮して植物を選ぶようにしましょう。
「どうせなら果実が収穫できる樹木を植えたい」などと考える人も多いのですが、この場合、害虫や害鳥が寄ってきてしまう、樹木が成長しすぎてお隣さんに迷惑をかけてしまうなど、さまざまな問題を引き起こす可能性もあります。

庭の雑草対策のポイントについて

それでは最後に、雑草対策を検討した時、皆さんにも注意しておいてほしいポイントをいくつかご紹介します。庭に雑草が生えなくなることだけを考えると、頑丈なコンクリートで舗装するという対策が最も手っ取り早いです。しかし、コンクリートで舗装すると、殺風景な見栄えになってしまい、せっかくの庭がおしゃれに見えなくなってしまうという別の問題が生じてしまうのです。

ここでは、機能性とデザイン性の両面をおさえて、雑草対策のことを考えたおしゃれな庭にするためにはどうすれば良いのかを解説します。

POINT1 素材の耐久性に注目する

一つ目のポイントは、同じ対策を施すなら、なるべく耐久性が高い素材を採用するという点です。

耐久性が高い素材は、製品価格が高く、施工費が高くなりがちなので、出来れば避けたい…と考える人が多いです。しかし、安価で耐久性が低い製品は、雑草を防ぐ効果も低くなるので、かけた費用が無駄に終わってしまう可能性が高くなるのです。一方、耐久性が高い製品は、雑草を防ぐ効果が高いうえ、傷みにくく壊れにくいことから、長く使用することが可能になります。そのため、イニシャルコストは高くなるものの、ランニングコストの面では安く抑えることができるので、中長期的に見ると、雑草対策にかけるコストが抑えられる傾向にあるのです。

家の庭の雑草対策は、何十年先のことまで考えて行うべきです。したがって、見かけ上のコストの安さに飛びつくのではなく、20年先、30年先の雑草対策のことも考慮したうえでコストパフォーマンスを判断するようにしましょう。

POINT2 土のエリアも残すなど、メリハリのある庭にする

雑草対策をするとは言え、殺風景で美しく見えない庭になるのは嫌なはずです。雑草対策のことだけに注目すると、庭全体をコンクリートやブロックなどで舗装したほうが安心です。しかし、そのような対策を施してしまうと、庭がシンプル過ぎて家全体が殺風景に見えてしまい、住み始めてから後悔する方が多いのです。

このような失敗を防ぎ、おしゃれな庭にするためには、庭全体を舗装するのではなく、部分的に土を残した植栽エリアを用意すると良いです。もちろん、植栽エリアを残しておくと、その部分に雑草が生えてくることになるのですが、管理しなければならない面積が少なくなるので、草取りなどもそこまで手間ではありません。また、植栽として、低木や常緑の下草を組み合わせておけば、徐々に土を覆い、年々雑草の数が減っていくという効果が期待出来ます。

この方法であれば、おしゃれな見た目の庭なのに、雑草取りに悩まされなくて良くなると思います。

POINT3 庭の使い方を考慮する

庭の雑草対策は、そこで生活する際にどのような庭の使い方を想定しているのかで、適切な方法が変わります。

例えば、庭でペットや子供を遊ばせたい…と考えているなら、地面に適度なクッション性があり安全に遊べる人工芝や天然芝の設置が望ましいでしょう。この他、庭にテーブルなどを出して、BBQなどを楽しめるような空間にしたいという場合、地面は凹凸が少なくなるような舗装方法が望ましいです。

庭の雑草対策を行う際は、雑草のことだけに注目するのではなく、そこでの生活を具体的にイメージして「庭が使いやすくなる」ということも考慮して方法を決めましょう。

POINT4 排水計画について

庭の雑草対策では、排水計画が重要になるケースが多いです。

なぜなら、庭の雑草対策として、地面を舗装する場合、雨水が地面に浸透しにくくなります。通常の雨程度であれば、地面に傾斜をつけておけば、自然と敷地外に水が出ていくようになるのですが、昨今では、ゲリラ豪雨など短時間に大量の雨が降るケースも少なくありません。この場合、きちんと排水性を確保しておかなければ、雨水が庭に溜まってしまうことになる…なんてことが考えられるのです。

地面を舗装する場合には、豪雨なども想定した排水計画を立ててもらい、速やかに雨水を排出できるようにしておきましょう。

POINT5 お手入れのしやすさを考慮

庭の雑草対策は、日常生活における庭のお手入れのことも考慮しておかなければいけません。

先ほど紹介したように、砂利敷きやウッドチップによる雑草対策は、雑草が生えにくくなるものの、地面に落ちたゴミ掃除が大変になります。庭に、樹木も植えて育てる予定、近くに山があり落ち葉などが飛んできやすいなどといった条件の場合、砂利やウッドチップによる対策を施すと、庭のお手入れがより手間になる…なんて可能性まであるのです。

したがって、雑草対策として採用する方法については、掃除のしやすさなど、お手入れ面のことも考慮しておきましょう。例えば、コンクリートで舗装するという方法の場合、ホースで水を流すだけで、汚れを洗い流すことができるようになるなど、非常に楽ちんです。

POINT6 費用対効果

庭の雑草対策を行う時には、費用対効果のこともきちんと考慮して採用する方法や使用する材料を決めましょう。

例えば、人目に付く場所については、タイルやインターロッキングブロックで舗装するとして、人目に付きにくい隅っこの方は安価な砂利やウッドチップで対策を施すなど、コスト面についてはきちんと調整すべきです。

雑草対策については、極論いうと、小まめに草引きをするとすれば、コストをかけなくても構わない部分なのです。もちろん、意匠性のことも考慮して舗装を行うなどすれば、おしゃれな庭になって眺めるたびに嬉しくなる…なんて効果が期待できるかもしれません。しかし、それを実現するために何百万円ものコストがかかるとなると、費用対効果が合っているとは決して言えないのではないでしょうか?
家づくりは、お金をかけるべきところには、きちんと予算をとるものですが、本当にその対策とコストが見合っているのかは慎重に確認すべきです。

まとめ

今回は、新築注文住宅を建てる際に注意したい、庭の雑草対策について解説しました。マイホームの購入を検討し、注文住宅を建てる際には、建物部分にばかり注目してしまう人が多いです。住みやすさのことを考えると、建物の間取りや設備などに注目してしまうのは致し方ないことなのですが、庭付きの一戸建てを建てる際は、庭の雑草対策のこともしっかりと考えておきましょう。

庭の雑草については、小まめに草取りをすれば建築コストを抑えられると考える人もいますが、実際に生活をし始めてみると、草取りが想像以上に重労働で、忙しい毎日の中でそうしても庭の管理がおざなりになってしまう…なんて方が多いです。そのような場合、庭に雑草が生え放題となってしまい、ぜっかくのマイホームの美観が大きく損なわれてしまうのです。

記事内では、よくある雑草対策の失敗例と雑草対策も考慮したおしゃれな庭造りのポイントをご紹介しています。これから庭付き一戸建ての建築を検討しているという方は是非参考にしてみてください。悠建設では、庭の雑草対策はもちろん、カメムシが寄って来ない家の対策、シロアリやキクイムシの対策など、家を長持ちさせるための対策も考慮したご提案を行っています。大阪府など、関西圏内で注文住宅の建築をお考えなら、お気軽にご相談ください!

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