一日の中で最も多くの時間を過ごすことになるマイホームは、自分や家族が快適に過ごせるようにするためさまざまな工夫を施しているという方が多いと思います。ただ、日々の生活の中で注意していても、どうしても気になってしまうようになるのが「部屋の臭い」です。ペットを室内で飼う方が増えている昨今では、ペットは可愛いものの家の中に動物の臭いが常に充満していることに悩む方が増えています。それ以外にも、梅雨時期になるとかび臭い…、洗濯物の生乾きの臭いが気になる…など、部屋の中に充満する臭いに関する悩みを抱える方は非常に多いと言われています。

実際に、この記事を読んで頂いている方の中にも、家の中は小まめに掃除をしているのに「なんだか部屋が匂うな…」と悩み、インターネットで家の臭い対策について調べているところだ…という方も多いのではないでしょうか?そこでこの記事では、部屋に漂う嫌な臭いについて、何が原因で部屋の中に嫌な臭いが生じるのか、またその部屋の臭いを消すための対策について解説したいと思います。記事内では、家族が快適に生活できる空間を作るため、臭いが付きにくい家を建てるためのポイントについても解説しますので、これから新築住宅の購入を検討している方がいれば、是非参考にしてみてください。

部屋が臭う原因について

それではまず、普段過ごしている部屋の中で「なんだか部屋が匂うな…」と感じてしまった時、その臭いの原因が何なのかについて解説します。当然ですが、「なんだか部屋が匂うな…」と感じた場合でも、さまざまな臭いの種類が考えられます。これは、部屋の臭いの原因が一つだけではなく、さまざまな要因で臭いが発生しているからです。

ここではまず、「なんだか部屋が匂うな…」となった時、その臭いの代表的な原因をご紹介します。部屋の中で何らかの臭いが気になった時には、以下のような原因が考えられますのでチェックしてみましょう。

  • 食べ物のにおい(臭いが強い物を食べた後など)
  • ゴミ箱のにおい(蓋のないゴミ箱を使用しているなど)
  • 排水口のにおい(キッチンやお風呂の排水溝の掃除を怠っているなど)
  • 洗濯物のにおい(部屋干ししているなど)
  • 布製品に染みついたにおい(カーテンや布団を洗濯していない)
  • カビのにおい(結露を放置しているなど)
  • タバコのにおい
  • ペットのにおい

それぞれの臭いについてもう少し詳しく見ていきましょう。

食べ物のにおいについて

食べ物の臭いは分かりやすいと思います。例えば、家の中で焼き肉をした、焼き魚を作ったなどと言った場合、調理臭が部屋の中に充満します。換気扇などを回せば臭いを排出することができますが、部屋の中の壁や布製品に臭いが付き残ってしまうことも珍しくありません。

ゴミ箱のにおいについて

部屋数が限られている集合住宅の場合、ゴミ箱から発生する臭いが家の中に充満するケースがあります。ゴミの中でも、紙類やプラスチックなどは匂いの元にはなりませんが、食べ残しや調理に使わなかった食品残渣など、生ごみをゴミ箱などに捨て、そのまま放置した場合には強い腐敗臭が発生し、部屋の中に充満することがあります。生ごみは、数日置いただけでも菌やカビが増殖して臭いを発生させます。この他にも、部屋の中でペットを飼育しているお宅の場合、ペットの糞やトイレシートをゴミ箱に捨てることが原因で、ゴミ箱から強い臭いが発生する要因となります。

排水口のにおいについて

排水口は、家の中に嫌な臭いが充満する原因となりやすいです。例えば、キッチンでは排水口の受け皿に生ごみが溜まっていて、腐敗臭を放つようになる…なんてことは珍しくありません。この他にも、お風呂の排水口に髪の毛が溜まっていて、そこに皮脂などの汚れがこびりつくことで、臭いの発生源になることがあります。

なお、どのような排水口でも、下水の臭いが上がってこないよう、排水管の中に「封水」と呼ばれる水が溜まり臭いをシャットアウトする構造になっています。賃貸などで、引っ越したばかりの部屋で嫌な臭いが充満しているという場合は、この封水が不足して下水からの臭いが上がってきている可能性があります。その場合は、水を十分に流して封水を貯めることで臭いが上がってくるのを防ぐことが可能です。この他、排水口の掃除を怠ったことで、汚れが付着して臭いを発生させることがあるので、小まめに掃除をしましょう。

洗濯物のにおいについて

梅雨時期など、悪天候が続く季節に多い理由です。洗濯物を部屋干しした際に、生乾き臭と呼ばれる嫌な臭いが部屋の中に充満することがあります。この問題については、換気をすることで臭いを消去することは可能です。注意が必要なのは、洗濯物を洗わずにため込んだ場合、洗濯物についた皮脂や汗、体臭などの臭いが発生したり、菌が増殖することで強い臭いを発生させることがあります。布団などは湿気がこもりやすいので注意しましょう。

布製品に付着したにおいについて

部屋の中に嫌な臭いが充満している…という場合でも、意外に見落とされがちなのが、カーテンやソファーなどの布製品です。実は、これらの布製品は、日々の生活で生じる臭いが徐々に蓄積して、最終的に部屋の嫌な臭いの発生源となるのです。カーテンやソファーは、小まめに洗濯するという方は少ないのですが、調理臭やペット臭、タバコのヤニやカビ、皮脂や体臭などさまざまな臭いが付着しています。そして嫌な臭いがまじりあうことでさらに強烈な臭いとして部屋に充満する可能性があるのです。

カビのにおいについて

梅雨時期の湿気や結露などにより、家の中にカビが繁殖した場合、嫌なカビ臭が部屋の中に充満することになります。カビは、部屋の景観を壊す、そこに住む人の健康被害の原因となるなど、百害あって一利なしと言えるものなので、カビが発生しない環境を作りましょう。カビの臭いについては、繁殖する際に老廃物を出し、その老廃物が臭いの原因となるそうです。

部屋の中にカビ臭については、目に見えない位置でカビが発生しているケースが多いので注意しましょう。特に、エアコンの内部に繁殖するカビが見落とされがちで、オフシーズンに手入れを怠ったエアコンを稼働させた際、部屋の中に嫌な臭いが充満する…と言った結果になる場合が多いです。

タバコのにおいについて

タバコの臭いは説明するまでもないですね。換気扇の真下などでタバコを吸ったとしても、完全に煙を排出することは難しく、いずれ部屋の中に臭いが残ってしまうようになります。また、普段からタバコを吸っている人は、衣服や体にタバコの臭いが付着していて、その体でソファーなどに座り、臭いが移ってしまいます。特に注意しておきたいのは、賃貸住宅に住んでいる方で、部屋の中でタバコを吸うと、消臭やクロスの張替えが必ず必要になるため、原状回復費が高くなります。

ペットのにおいについて

ペットは、家族の一員として迎える方が増えていて、室内で飼育するのが当たり前の時代となっています。ただ、部屋の中に臭いについて、非常に強烈な臭いが残ってしまう可能性があるので注意が必要です。ペットの代表格である犬や猫は、小まめにシャンプーをしなければ強い体臭を放ちます。さらに、家の中で糞尿をさせる猫に関しては、その臭いが部屋の中に残ってしまいます。特に、尿に注意が必要で、空気に触れることで非常に強いアンモニア臭を放つ物質に変化します。この匂いは、その場限りではなく、壁や床、布製品に染み付いてしまい、ずっと臭いが残る…なんてことになることが多いです。

場所別に家の臭い対策をご紹介

上でご紹介したように、「なんだか部屋が匂うな…」と感じた場合でも、その臭いの原因はさまざまです。当然、臭いの原因が異なれば必要な対策も変わりますので、ここでは家の中で臭いの原因となっている場所別に、その臭い対策をご紹介します。

キッチンの臭いが原因となっている場合

まずは、キッチンが臭いの原因となっている場合です。賃貸住宅では、キッチンと居住スペースが同じ空間内にある間取りも珍しくありませんし、戸建てでも家族とのコミュニケーションをとりやすくする目的で、リビングダイニングを取り入れているご家庭は多いです。ただ、キッチンは食料の保管や調理、生ごみの集積など、家の中でも臭いが非常に発生しやすい場所なので、臭い対策が非常に重要です。

キッチンから発生する臭いと言えば、以下のような物が考えられます。

  • 魚の生臭さや肉の特異臭など、食料由来の臭い
  • 調理過程で発生する臭い
  • 排水口のにおい
  • 生ごみの臭い

キッチンが原因となる臭いと聞くと、カレーや焼き魚など、調理過程で生じる臭いをイメージする方が多いと思います。調理臭は、換気扇を回していてもしばらく消えないというケースが多く、家族が集まるリビングなどとつながっている間取りの場合、家具に臭いが付着してしまうこともあります。この他にも、排水口の掃除を怠った場合には、下水の腐敗臭が立ち上がりますし、生ごみを放置することで腐敗臭が発生することもあります。

■キッチンの臭い対策について
調理の際に生じる臭いに関しては、発生した物を換気扇などでしっかりと排出することが大切です。臭いを気にして、調理のメニューを変更するのはオススメではありませんし、これは致し方ない物としてきちんと排出するようにしましょう。ただ、調理の際にまな板などに付着する臭いなどについては、その都度しっかりと洗い流すようにしましょう。最近では、洗剤も進化していますので、丁寧に洗うことで調理器具に臭いが残るのを防ぐことができます。この他、調理時に生じる食品残渣(いわゆる生ごみ)の取り扱いは注意してください。生ごみは、水分を含んだまま放置すると、菌やカビの温床となりすぐに腐敗臭などの発生源となります。したがって、生ごみの水分をしっかりときり、すぐに捨てるようにしましょう。なお、ゴミの日の関係で小まめに生ごみを捨てられない…という場合は、水気を切って小さな袋に入れ、口をしっかりと縛って蓋のあるゴミ箱などに入れると良いです。この方法で、腐敗臭が発生しにくくなります。

意外と見落とされがちな臭いの原因では、排水口の掃除を怠るというものがあります。キッチンの排水口は油を含んだ水が流れますので、配管などに油汚れが付着して臭いの原因になることがあります。したがって、キッチンのシンクなどは、表面的な掃除だけでなく、小まめに排水口の中まで掃除するようにしましょう。

洗面所・浴室など水回りの臭いが原因となっている場合

洗面台や浴室などの水回りは、家の中の臭いの原因となる場合があります。特に注意したいのは、梅雨時期などのカビの臭いです。洗面台やお風呂は、手や体を清潔にするための場所なので、臭いの発生源となるような汚れも少ないと考えている方がいます。しかしこの考えは大きな間違いで、洗面台やお風呂の排水口には、髪の毛や皮脂、唾液や水垢、石鹸かすなどの汚れが蓄積します。そして、その汚れを放置した場合には、雑菌の繁殖を招き、嫌な臭いの発生源となる恐れがあるのです。

特に浴室は、お湯を利用する場所となるため、常に湿度が高い環境が維持されやすく、カビの繁殖に非常に適しています。入浴後に換気が不十分だった場合、お風呂場は簡単にカビだらけになってしまうので注意してください。

■水回りの臭い対策について
洗面台やお風呂の臭い対策としては、なんといってもカビの発生を防ぐことが大切です。上述したように、入浴後は非常に湿度の高い空間となりますので、しっかりと換気をしてあげる必要があります。なお、入浴後の換気については、お風呂場内の水滴を可能な限り除去したうえで、浴室乾燥機能などを利用すると良いです。たまに、入浴後に浴室の湿気を逃がすため、浴室の扉を開けたままにするという方がいるのですが、この方法は浴室の湿気が他の部屋に移動してカビの発生を招く恐れがあります。したがって、湿気が他の部屋に逃げないよう、ドアを閉めた状態でしっかりと換気をしてください。
この他の対策としては、排水口に髪の毛などをキャッチできるアイテムを設置して、排水管内に髪の毛が流れないようにすると良いです。排水管の中まで髪の毛などが入り込むと、水の流れが悪くなる、菌の温床となるなど、良いことが一つもありません。したがって、排水管の中にまでゴミが届かないような対策を検討しましょう。なお、髪の毛などが流れていかなくても、皮脂や石鹸かすなどが配管に付着して雑菌の温床になることがありますので、定期的に市販の配管洗浄材を使って掃除しましょう。

リビングやダイニングの臭いが原因となっている場合

リビングは家族やペットが集まる場所となりますので、さまざまな臭いが発生して複合臭を放ちやすくなります。さらに、ソファーやカーテン、ラグなどの布製品が多く存在することから、それらに臭いが付着して常に悪臭が残ってしまうという問題も発生しやすいです。ダイニングに関しては、食事をする場所となりますので、食品由来の臭いが蓄積する場所となります。

リビングとダイニングは、家の中でも人やペットが集まりやすいスペースとなるため、汗や体臭、タバコなど人を由来する臭いが発生します。さらに、芳香剤などを利用するご家庭も多いため、さまざまな臭いが混ざり合って不快感を感じる臭いに発展することが多いです。そして、こういった臭いが布製品などに付着することで、人がいなくなっても臭いが充満してしまう…と言った問題に発展しやすいです。この他、ペットを飼育しているご家庭の場合、ペットが長時間滞在する場所となりやすいため、ペット臭も残りやすいという問題があります。

■リビングやダイニングの臭い対策について
リビングやダイニングなどでは、臭いを溜めないということが対策として最も重要です。布製品に臭いが付くのは、部屋の中に臭いが充満する事が要因ですので、小まめに換気することで臭いを排出することができれば、臭いの定着を防止することが可能です。換気の目安としては、人が多く集まっている場合、30分に1回程度の頻度で、数分間窓を開けて空気の入れ替えをするのが良いでしょう。部屋の中でタバコを吸う家の場合、タバコに火をつける時に窓を開けるようにしましょう。

なお、小まめに換気をしていたとしても、布製品には臭いが蓄積していきます。特に、ラグやソファーなど、人が直接触れる製品に関しては、皮脂なども付着しますので、臭いが残りやすいです。こういった布製品に関しては、洗濯機で洗えるものは定期的に洗濯するようにしましょう。洗うことが難しい製品に関しては、専用のクリーナーやスプレータイプの消臭剤などを活用し、臭いを除去すると良いです。ダイニングに関しては、調理臭が発生する可能性があるため、強い臭いが発生する料理の際は、換気を同時に行うように心がけてください。例えば、家の中で焼き肉をするという場合、非常に強い臭いが発生しますので、換気扇を回しながら窓も開けておくなど、風の流れを意図的に作ってあげる必要があります。さらに、換気をしていたとしても、臭い物質が壁や床などに付着しているケースが多いため、強い臭いが発生する料理の後は、重曹水などを利用してしっかりと臭い物質を除去しましょう。

玄関の臭いが原因となっている場合

家の中でも、意外な臭いの発生源となるのが玄関です。玄関は、お客様を迎える場所でもありますので、ここに嫌な臭いが漂ってしまうと、非常に困ってしまいますよね。玄関の嫌な臭いの原因は、考えるまでもなくそこに住む人の『靴』です。
靴の中は、足の裏から出た汗や皮脂、汚れなどが付着していますので、雑菌が繁殖しやすくなります。特に、悪天候の日などは、靴そのものが湿気を含んでいるため、雑菌が繁殖して強い臭いを放ってしまうようになるのです。なお、通気性の悪い革靴やブーツ、長靴などは靴の中で雑菌が非常に繁殖しやすく、臭いの元となりがちなので、下で紹介する臭い対策をしっかりと施しましょう。

■玄関の臭い対策について
玄関の臭い対策は、「靴が臭う」ことを防ぐ対策となります。例えば、毎日同じ靴を履くと、靴を乾燥させることが難しく、菌が増殖しやすくなります。したがって、靴を何足か用意して、ローテーションさせながら履くようにすると良いです。そうすれば、雨の日などに履いた靴も、天日でしっかりと干すことができるようになります。この他にも、市販されている靴用の脱臭剤を利用するのもおすすめです。帰宅して靴を脱いだ後、中に入れるだけで臭いの発生を防止してくれるアイテムなどもありますので、梅雨時期などはこういったアイテムを用意すると良いでしょう。
なお、家族全員の靴をしまうための靴箱は、湿気がこもりやすく臭いの発生源になりますので、靴箱用の除湿脱臭剤を用意するのもオススメです。靴箱の中に新聞紙を敷くなどの代表品も多いので、コストをかけなくても靴の臭い対策は可能なので、絶対に行っておきましょう。

日常生活で出来る部屋をにおわせない対策

ここまでは、日常生活の中で「なんだか部屋が匂うな…」となってしまう原因や、場所別の臭い対策についてご紹介しました。上で紹介しているように、部屋の中に臭いを残さないためには、日常生活の中でちょっとした工夫を行うことが大切です。

そこでここでは、どのような原因の臭いに対しても、その臭いを部屋の中に残さないための代表的な対策をご紹介します。

臭い対策① 小まめな換気

部屋の中に臭いを残さないための最も基本的な対策が小まめな換気です。臭いがこもる、臭いが布製品に付着するなんてことになる前に、その臭いの元を外に排出して新鮮な空気を取り込めば、嫌な臭いが部屋の中に残りにくくなります。

気密性が高くなった現在の住宅は、居室への24時間換気システムの設置が義務付けられています。そのため、窓を開けて換気をする必要などないと考えてしまう方がいるのですが、24時間換気システムに頼った換気は臭い対策としては不十分です。素早く嫌な臭いを外に排出するには、窓を開放して強制的に空気の入れ替えをしてあげるのがやはり一番良いので、小まめに換気してあげるようにしましょう。なお、効率的に空気の入れ替えを行うためには、対角線上の窓を開けて空気の通り道を作る方法が良いです。ただ、窓が一方向にしかない部屋もありますので、その場合はサーキュレーターを窓に向けて回すなど、強制的に風の流れを作ると良いです。

臭い対策② 小まめな掃除

小まめな換気と並んで重要になるのが、小まめな掃除です。上で紹介したように、部屋の中の嫌な臭いは、キッチンやお風呂の排水口の汚れ、調理臭など、特定の部分の汚れが原因となっているケースも多いです。逆に考えると、臭いの元となっている汚れを小まめに掃除して無くすことができれば、部屋の中に嫌な臭いがこもることを防ぐことができるのです。
掃除と聞くと、掃除機をかけるなどをイメージしがちですが、部屋に臭いが溜まらないようにするには、臭いの元を重点的に掃除してあげることも大切です。

臭い対策③ 小まめなゴミ捨て

小まめな掃除に関係していますが、掃除に並行して、臭いの元となるゴミを素早く捨てることも大切です。例えば、生ごみやペットの糞尿、ペットシーツなどは、強烈なにおいを放つ原因となるため、家の中に溜めるのではなく、可能な限り素早く捨てることが大切です。もちろん、ゴミ捨てには、自治体やマンションごとにルールがありますので、ゴミ出しルールには従わなければいけません。
ゴミ出しルールの関係で、すぐに捨てることができない場合は、臭いが発生しにくくなるような対策を覚えておきましょう。例えば、生ごみの場合、可能な限り水分を除去し、小さな袋に入れて口をしっかりと縛る。ペットの糞は、臭いが漏れない専用の袋を用意するなどが有効です。

臭い対策④ 布製品は小まめに洗濯する

カーテンやシーツ、ラグなどの布製品は、臭いが付着してしまいやすく、部屋に嫌な臭いが漂う原因となります。特に、枕やクッション、ソファーなど、人の頭が触れる場所は、非常に臭いが付きやすいので、定期的に洗濯してあげるようにしましょう。カーテンは、一度設置するとほとんど洗濯をしないという方も多いのですが、本来は薄手のレースカーテンなら年2回程度、厚手のドレープカーテンなら年1回程度の洗濯頻度が良いと言われています。なお、ペットを室内で飼っている、タバコを吸うなんてご家庭は、もう少し頻度を高めた方が良いでしょう。
もちろん、布製品でも、ソファーなどを洗濯することは難しいので、そういった洗えない布製品を綺麗にするための方法も検討すべきです。例えば、専用のクリーナーを購入する、スプレータイプの消臭剤を使う、臭いが付着するのを防ぐスプレーを吹きかけるなどが有効です。

臭い対策⑤ カビが発生しにくい環境を作る

家の中の臭い対策としては、カビが発生するのを防ぐという対策も非常に重要です。気密性が高くなった現在の住宅では、換気不足に陥るといった原因で、湿気だまりが発生してカビが生える…なんてことが意外に多いです。そして、部屋の中にカビが発生した場合、独特の嫌なカビ臭がするようになります。

カビ対策については以前別記事で解説しているので、下の記事もご確認ください。

関連:家の湿気がひどい…部屋の湿度を下げる湿気対策と新築時に考えてみたい湿気に悩まない家づくり

臭い対策⑥ 空気清浄機や消臭剤などに頼る

最後は、空気清浄機などの家電製品や、消臭剤、芳香剤などの専用のアイテムに頼るという方法です。空気清浄機は、その名称通り、室内の空気を清潔に保ってくれる家電製品です。ハウスダストやタバコの煙などを素早く吸収し、綺麗な空気として排出する仕組みになっているので、室内の空気を清潔に保ちやすくなります。最近では、室内でペットを飼育する方が増えていることから、ペットの排せつ物臭を消臭してくれるような強力なタイプも登場していますので、ペットを飼っている方はこういったタイプを導入すると良いでしょう。

この他にも、テレビCMなどでもよく見かける市販の消臭剤や芳香剤を購入して、臭いの発生源近くに設置するという方法もおすすめです。例えば、靴箱の中は、非常に強い臭いが発生するため、専用の脱臭剤が販売されています。こういったアイテムは、特定の場所の臭い対策には非常に効果的なのでおすすめです。ちなみに、芳香剤については、嫌な臭いを除去した後に設置するのがおすすめです。そうしないと、臭いが混ざって余計に嫌な臭いが強くなる可能性があります。

新築時に検討すべき臭い対策について

どのような住宅でも、そこで人が生活する限り、さまざまな臭いが発生することになり、時には「なんだか部屋が匂うな…」と悩んでしまうことになるケースがあります。さらに近年では、室内でペットを飼育する人が増えた、住宅の気密性が高くなったなどと言ったことが要因となり、家の中に悪臭が溜まることに悩む人が増えていると言われているのです。もちろん、上で紹介したような対策を、日々の生活の中で心がけることで部屋の中の臭い問題を和らげることは可能です。

ただ、「どのような住宅でも臭いがこもるリスクがある!」ということが分かっているのであれば、新築時に生活臭に悩まなくても良いような家にしたいと考えますよね。もちろん、「そんな家にすることが本当に可能なのか?」と言った疑問を持ってしまう方が多いのも分かりますが、実は新築時に部屋の臭い対策を施すことは可能なのです。そこでこの記事では、家を建てる時に検討したい臭い対策について解説します。

①調湿、消臭効果を持つ壁材を採用する

住宅を構成する建材にはさまざまな機能を持った製品が存在します。そして、その中には、調湿や消臭効果を持つ壁材もあるのです。例えば、建材メーカーとして有名なリクシルが開発したエコカラットは、以下のような機能を持つと公式サイトで紹介されています。

トイレ、生ゴミ、たばこ、ペット。ふだんの暮らしには、気になるにおいがたくさんある。エコカラットプラスはそれらにおいの原因となる成分を吸着。珪藻土や壁紙より短時間ですっきり脱臭します。複数のにおいの成分が混ざった「複合臭」にも効果を発揮。住まいのさまざまな場所で活躍します。
引用:リクシル公式サイトより

メーカーが行った実験では、通常の壁紙とエコカラットでは、ペット臭の脱臭において、エコカラットの方が大きな効果を示したとしています。

引用:リクシル公式サイトより

②光触媒壁紙を採用する

これは、内装に使用する壁紙を通常の物ではなく、光触媒壁紙にするという方法です。内装クロスについては、家族が過ごしやすい空間になるようデザイン性にこだわる方が多いです。ただ、壁紙にも高機能なタイプが存在していて、その中でも光触媒壁紙は、汚れ防止や消臭効果を持つとされているのです。

光触媒系の壁紙は、タバコやアセトアルデヒド、アンモニアなどの臭いの元となる成分を分解することで消臭するとされています。最近では、既存の壁に吹き付けるタイプの製品も登場していて、賃貸住宅などでは吹き付けタイプの光触媒で消臭機能を持たせているケースが多いようです。

光触媒壁紙による消臭効果については、メーカーサイトなどで確認してみましょう。

参照:東芝マテリアル株式会社「ルネキャット」

③WB工法で家を建てる

最後の方法は、悠建設でも推奨している住宅の建築工法「通気断熱WB工法」を採用するという方法です。WB工法は、近年社会問題化している住宅でのシックハウス症候群に対応するために考案された建築工法で、そこに住む人が健康で快適に過ごせるような環境を作るため、家そのものがさまざまな機能を持つのです。例えば、WB工法の家は、壁の中に通気層を持っていることから、非常に高い断熱性を実現しており、空調に頼らなくても冬は暖かく、夏は涼しい住空間を実現してくれます。さらに、家そのものが人と同じように呼吸することで、シックハウス症候群の原因物質や湿気、臭いを屋外に排出してくれるという効果が得られます。

通気断熱WB工法は、調湿効果や断熱性の高さが注目されていますが、実は非常に高い消臭効果も持っていて、料理やペットのニオイなど、日常生活を進めるうえで、どうしても生じてしまう嫌な生活臭がこもりにくくなるというメリットがあるのです。

画像引用:WB HOUSE公式サイトより

WB工法を採用した家は、上のイラストのように、壁の中に設置された通気層から熱気や湿気だけでなく、ニオイも排出される仕組みになっています。WB工法は、「家の呼吸」と「壁面の呼吸」という二つの呼吸を実現することからその名前が付けられているように、家が呼吸することで、家の中の湿気や嫌なニオイを留めることなく、綺麗な空気と循環させることができます。したがって、室内で猫や犬などのペットを飼育しているというご家庭にとっては、嫌なニオイが家の中にこもることなく、快適な環境を実現できる点が大きなメリットになるでしょう。

ちなみに、こういったメリット面については「メーカー側が誇大に解説しているだけでは…」と考えられがちです。この点についても、WB工法は、さまざまな実験を行い、その効果を数値として確認することができる点も大きなメリットと言えるのではないでしょうか?通気断熱WB工法に関する各種実験データについては、公式サイト内にまとめられていますので、是非以下のページもご確認ください。

> 通気断熱WB工法の実験データについて

まとめ

今回は、住宅の悩みとして多くの方が指摘する「部屋の中が臭う」という問題について解説しました。記事内でご紹介したように、家の中には臭いの原因となるものがたくさん存在しているため、日々の生活の中できちんと対処を行わなければ、すぐに嫌な臭いが部屋に充満してしまう可能性があるのです。実際に、普段過ごしている部屋の中で部屋が「なんだかにおう…」と不快に感じた経験がある人は少なくないのではないかと思います。

この記事では、日常生活の中で出来る臭い対策もご紹介していますが、家を建てる際に部屋が臭わなくなるように対策を施しておくことも不可能ではないのです。その中でも、WB工法を採用した住宅は、湿気や臭い、有害物質を家そのものが排出するという働きを持っているため、そこに住む人が安心して健康に過ごすことができる家になります。さらに、通気層によって非常に高い断熱性を実現できるため、日々の生活にかかる光熱費の削減も可能です。

省エネで安全な住空間を作ることができるWB工法の家に興味があれば、お気軽に悠建設までお問い合わせください。

関連記事:通気断熱WB工法とは?WB工法のメリットはよく耳にするけど、実際のところデメリットはないの?

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