
快適な住まいを実現するためには、断熱性能に優れた住まいづくりが大切と言われています。断熱性を高めることができれば、室内外の熱の出入りを抑えることができるようになるため、空調効率を高めることで日々の生活にかかる光熱費も削減できるとされています。昨今の住まいづくりでは、高気密・高断熱の家がキーワードになっているのですが、この部分に注目して家づくりを進めることができれば、快適な住環境が構築できるだけでなく、エネルギー消費量を少なくすることで光熱費の削減や環境問題解決に貢献できるなど、さまざまなメリットが得られます。
それでは、住まいの断熱性を高めるにはどのような対策を施せば良いのでしょうか?高断熱な住まいを実現するには、さまざまな方法が考案されているのですが、中でも住宅の窓部分の断熱性を高めてあげるという方法が断熱性の高い住まいづくりでは重要とされています。実は、家全体の熱の出入りを考えた時には、窓部分が大きな弱点になってしまいます。実際に、国の断熱対策に係わる補助金では、先進的窓リノベ事業などと、窓部分の断熱対策に絞った補助金制度が用意されているように、窓の断熱は家全体の断熱性に大きな影響を与えるのです。
そして、昨今の住宅業界では、窓の断熱性を高める製品として「トリプルガラス」や「トリプルサッシ」と呼ばれるアイテムが注目されるようになっています。そこでこの記事では、トリプルガラスとはどのような製品なのか、また導入することで得られるメリットとその逆のデメリットなどについて解説します。
トリプルガラスとは?他のガラスと何が違う?
窓ガラスと聞くと、多くの方は1枚の板ガラスをイメージするのではないでしょうか?しかし、窓ガラスは、さまざまな種類のものが用意されていて、採用するガラスの種類によって得られる効果が大きく変わるのです。
その中でも、トリプルガラスやトリプルサッシと呼ばれる製品は、ガラスが3層になっている物を指しています。ここではまず、その他の窓ガラスとの違いを理解するため、それぞれの特徴をまとめてみます。
■シングルガラス(単板ガラス)の特徴
シングルガラスは、1枚のガラスのみで構成されている窓ガラスです。多くの方が、シングルガラスが一般的な製品というイメージを持っていると思うのですが、断熱性の低さなど、性能が以下で紹介する製品に劣ってしまうため、近年の新築業界では採用されにくくなっています。このガラスの特徴は以下の通りです。
- 1枚のガラスで構成されている
- 断熱性が低い
- 結露が発生しやすい
- 低音の防音効果が期待きる
断熱性が低いという部分については、ペアガラスやトリプルガラスと比較した場合の性能で、断熱効果が一切得られないというわけではありません。
■ペアガラス(複層ガラス)の特徴
名称からイメージできると思いますが、ペアガラスは2枚のガラスを組み合わせて作られている製品です。断熱目的の窓ガラスの場合、ガラスとガラスの間に空気層が設けられています。
- 2枚のガラスで構成されている
- ガラスの間に1つの空気層が設けられるため機能性が高くなる
- 断熱性が高い
- 結露が発生しにくい
- 高音の防音効果が期待きる
ペアガラスは、ガラスとガラスの間に空気層ができることで、高い断熱性が得られるなど、窓そのものの機能性を高めてくれます。
■トリプルガラス(3重窓)の特徴
トリプルガラスは、先ほど紹介したように3枚のガラスで構成された製品です。ガラスが3枚になることから、空気層も2つ設けられます。
- 3枚のガラスで構成されている
- ガラスの間に2つの空気層が設けられる
- ペアガラスと比較しても、さらに断熱性が高い
- 結露が発生しにくい
- 非常に高い防音効果が期待できる(防音ガラス並み)
トリプルガラスは、3枚のガラスで構成されるため、中空層と呼ばれる空気層が2カ所になります。そのため、中空層が1つのペアガラスと比較しても、さらにその性能が高くなるのです。なお、中空層には、熱伝導率の低いガスが封入されたり、真空状態にすることで高い断熱性を実現します。トリプルガラスは、この中空層が2カ所となるため、非常に高い機能性を誇るわけです。
トリプルサッシの断熱性能について
窓ガラスごとの特徴が分かったとことで、トリプルガラスはその他のガラスと比較して、どれほど断熱性が高くなるのか気になった人が多いのではないでしょうか?
単板ガラスとペアガラス、トリプルガラスの断熱性について、熱の伝わりやすさを表す「熱貫流率」で比較すると、目安として以下のような性能差になるとされています。
- ペアガラスの断熱性は、単板ガラスの約2倍
- トリプルガラスの断熱性は、ペアガラスの約4倍
このように、トリプルガラスは圧倒的な断熱性能を持っているのです。そのため、新築住宅の窓にトリプルガラスを採用した場合、「暑い・寒い・結露」などの諸問題が大幅に改善することが期待出来ます。
なお、ペアガラスとトリプルガラスを比較する際には「ガラスを3枚にするのではなく中空層を厚くすれば良いのでは?」と考える人も多いようです。しかし、結論から言うと、中空層を厚くするという方法はダメで、ガラスを3枚構成にする必要があるのです。
トリプルサッシにしなければならない理由
住宅の断熱性を高めるための方法としては、壁の中に充填されるグラスウールなどの断熱材をイメージする方も多いはずです。そして、これらの断熱材については、以下のような特徴を持っています。
- 熱伝導率が低い素材ほど断熱性が高い
- 断熱材の厚さに比例して断熱性が向上する
グラスウールなどの断熱材を採用する場合、分厚い材料にすればするほど断熱性は向上します。こう聞くと、窓ガラスの断熱性についても、ペアガラスの中空層を厚くすれば断熱性が高まると考えてしまいますよね。
しかし、気体に関しては厚さと断熱性が比例しないという性質があるのです。ペアガラスなどに設けられる中空層については、厚みが12mm程度までは断熱性が飛躍的に向上していくとされています。しかし、12mmを超えると、性能の伸びが緩やかになり、さらに40mmを超えてしまうと、断熱性が下がり始めると言われているのです。
これは、中空層の厚みが一定以上に達した場合、その空間内で「対流 (水や空気などの流動現象)」が起きるようになって熱が伝わってしまうようになることが要因とされています。したがって、窓ガラスの断熱性を高めるには、対流が起きない程度の厚みを守り、中空層を増やすという方法が最適な訳です。そして、この考えのもとに作られたのがトリプルガラスです。
トリプルガラスにデメリットはあるのか?
ここまでの解説を見ると、トリプルガラスは、他の窓ガラスと比較すると、圧倒的な断熱性能を誇っているなど、非常に優れた製品であると言えます。しかし、インターネットでトリプルガラスについて検索してみると、「後悔」や「デメリット」など、ネガティブな意見を持っている方も意外に多いのです。
それでは、新築住宅を建てる際、トリプルガラスを採用する場合に考えられるデメリットとは、どのようなことが考えられるのでしょうか?ここでは、トリプルガラスが指摘されている主なデメリットをいくつかご紹介します。
デメリット1 導入コストが高い
一つ目のデメリットは、単純に製品の価格が高い点です。トリプルガラスは、ガラスの枚数が増える分、ペアガラスなどと比較しても商品代金が高くなります。
家づくりでは、建材のグレードとコストのバランスで悩む方が多いのですが、ハイグレードな物を選べば家の性能が高くなることは分かるものの、使えば使うほど家の値段はどんどん高くなっていきます。特に、住宅の設けられる全ての窓をトリプルサッシにする場合、窓部分にかかる建材コストは驚くほど高くなると考えられるでしょう。
窓の商品価格は、メーカーや種類によって変わりますが、現在主流となっているペアガラスと比較しても、トリプルガラスの価格は1.5~2倍程度は高くなるとされています。窓は数が多いため、高性能な家に仕上がるとしても、建築コストに大きな影響を与えてしまうという点には注意が必要です。
なお、トリプルガラスは、高断熱で光熱費を抑えられる、結露を防ぐことで家の劣化を遅らせるなどの効果が期待できるため、長い目で見るとコストはおさえられると思います。しかし、導入数が多くなれば、家を建てるための予算をオーバーする可能性があるので、トリプルサッシを採用する場所をきちんと選ぶ、補助金を利用するなど、初期費用を抑えるための対策も検討しなければいけません。
デメリット2 窓そのものが重たい
トリプルガラスは、3枚のガラスで構成されることになるため、当然ながら製品の重量が重くなってしまいます。
FIX窓など、開閉を考えなくても良い場所なら気にならないと思いますが、多くの窓は換気の役割も担っているため、小まめに開閉することが想定されます。つまり、重量のあるトリプルガラスは、この開閉が大変になるため、お子様や高齢者の方など、力が弱い方にとっては、日常生活上のストレス源になってしまう可能性があるのです。特に、洗濯物を干すためのベランダへの出入りに使う窓をトリプルガラスにすると、開閉頻度が高くなる分、重量のあるガラスを採用したことに後悔を感じる可能性も考えられます。
なお、トリプルガラスが重くて開閉が大変ということはメーカー側も理解しているため、開閉しやすい取手やレバーに変えられるなどの対処が考案されています。操作のしやすさも重視したいという場合は、取手部分の工夫を検討しましょう。
デメリット3 ガス充填層の劣化による性能低下
トリプルガラスやペアガラスのサッシは、より高い断熱性を実現するため、中空層に不活性ガスや乾燥空気を封入しています。ガラスの断熱性は、中空層に封入されるガスの種類によって大きく変わるのです。一般的に良く採用されている物を、断熱性の高い順に並べてみます。
- 1位:クリプトンガス
- 2位:アルゴンガス
- 3位:乾燥空気
クリプトンやアルゴンなどの不活性ガスは、高い断熱性を実現するだけでなく、化学変化を起こしにくいため、安定性や不燃性も高い気体となります。しかし、新築時の状態を一生涯保ってくれるかというとそうではなく、経年で徐々にガスが抜けていくため、それに伴って断熱性能が低下してしまうという問題があるのです。
また、乾燥空気についても、築年数が経過すると湿気を含む空気と入れ替わってしまい、中空層に結露が生じてしまうなんてこともあります。トリプルガラスやペアガラスの断熱性は、一生涯持つわけではないため、高い断熱性を回復したい場合は、窓ガラスごと交換しなければいけません。そしてこの場合、商品価格が高い分、窓のリフォーム費用が高くなるのです。
デメリット4 製品の種類が少ない
窓は、性能のほかにも、大きさや開き方など、さまざまな種類が存在しています。場所や用途によって、最適な窓の種類が変わるので、どの窓ガラスを採用するのかは慎重に考えなければいけません。
ただ、トリプルガラスは、ペアガラスと比較しても、その種類がかなり少なくなるので、採用したい場所があっても、それに合った商品が無くて採用できない…というケースがあるので注意が必要です。
どうしてもトリプルガラスを採用したいという場合、製品側に合わせて窓を設ける必要が出てきます。
トリプルガラスはメリットもある
トリプルガラスのデメリット面を確認すると、これから家を建てようと考えていた人の中には「やめたほうがいいかな?」と感じてしまった人も多いかもしれません。しかし、当然のことながら、トリプルガラスには、このガラス特有のメリットもたくさんあるので、採用するかどうかは長所の部分もしっかりと押さえてうえで判断しましょう。
ここでは、トリプルガラスの主なメリットをご紹介します。
メリット1 窓部分の断熱性が高まり快適な室温を維持しやすくなる
トリプルガラスの最大のメリットは、断熱性の高さです。先程紹介したように、トリプルガラスは、断熱性が高いとされるペアガラスと比較しても、約4倍の断熱性の高さを誇っているとされるのです。
そのため、室温が外気の影響を受けにくくなるため、一年中快適な空間を作りやすくなります。今の時代、室内の快適性を維持する場合には、エアコンなどの空調機器が利用されますが、外気の影響を受けにくくなるということは、空調機器の利用も抑えられるということです。そのため、窓にトリプルガラスを採用することで、日々の生活にかかる空調コストを抑えることができます。
メリット2 結露が発生しにくい
トリプルガラスは、窓周辺の結露の発生を防ぐことができるようになるため、家そのものの老朽化を遅らせることができる点も大きなメリットになります。
結露は、家の内外との温度差が大きくなることで生じる現象です。分かりやすい例を挙げると、夏場に氷の入った冷たい飲み物を置いておくと、その容器の周りに水滴が発生する現象です。そして、一般的な単板ガラスの場合、寒い冬場に、エアコンで暖められる室温と外気温の差が大きくなり、窓に大量の水滴が発生するということが昔の住宅ではよくありました。
木造住宅がほとんどの日本では、結露は住宅の耐久性を大きく低下させる要因となり、家の早期劣化が維持費用の高騰に繋がる問題に発展するのです。これが、窓にトリプルガラスを採用していれば、2つの中空層が外気を遮断します。そのため、ガラスの内側と外側の温度変化が少なくなるため、結露が発生しにくくなるわけです。結露の発生を防止できれば、カビやシロアリの発生も防ぐことができ、家が劣化しにくくなるという効果が期待出来ます。
メリット3 防音効果が期待できる
トリプルガラスは、中空層が2つ設けられていることから、断熱性だけでなくて防音性が非常に高い窓ガラスとなります。そのため、窓にトリプルガラスを採用した場合、その部分の防音性を高めることができ、家族が騒音に悩まなくて済むようになるかもしれません。
もちろん、室内からの音漏れも防ぐ効果が期待できるため、近隣との騒音トラブルの心配も少なくなるでしょう。なお、ピアノなど、楽器の演奏を想定しているという場合は、窓部分の防音性だけを高めても音漏れを防ぐことは難しいので、専用の防音室を用意すべきです。
メリット4 補助金が利用できる
トリプルガラスは、非常に高い断熱性を持っている点が大きな特徴です。そして、2050年カーボンニュートラルの実現が宣言されている日本では、住宅領域での省エネ、脱炭素対策を促進するため、それに寄与する建材やシステムの導入には手厚い補助金が用意されているのです。
窓ガラス全てをトリプルガラスにすると、窓部分の断熱性能が飛躍的に向上し、空調効率の大幅な改善による省エネが実現できるでしょう。そのため、国が用意している新築住宅の建築を補助する補助金の多くが適用できる可能性があります。
トリプルガラス導入時の注意点について
それでは最後に注文住宅を建てる際、トリプルガラスの採用を検討している方が抑えておきたいいくつかのポイントについて解説します。トリプルガラスは、以下の3種類の製品が有名ですが、他にもいろいろな製品が販売されているので、まずはカタログなどを取り寄せて性能などを確認してみると良いです。
- LIXIL「ハイブリッド窓TW」: デザイン性が高いことで人気です
- YKK AP「APW430」: 気密性も非常に高い製品です
- 三協アルミ「ALGEO トリプルガラス」:掃除がしやすいという特徴があります
ちなみに、トリプルガラスは「アルゴンガス入り 3-12-5-12-3」などとカタログに記載されているのですが、これは中空層に封入されているガスの種類とガラスの厚みを示しています。後ろ側の数字は「ガラス-中空層-ガラス-中空層-ガラス」の順にmm単位で表記されます。
そしてトリプルガラスを採用する場合は、以下の点をしっかりと検討しましょう。
費用対効果について
デメリット面でご紹介したように、トリプルガラスは、他の窓ガラスと比較すると、商品価格がかなり高いです。一般的に高価な窓ガラスとされるペアガラスと比較しても、1.5~2倍ほどの価格帯になるため、初期費用の高さだけに注目すると、導入を躊躇してしまう人が多いです。
ただ、トリプルガラスは、性能面で考えると、非常に優れた機能性が得られます。例えば、断熱性の高さから快適な住空間を整えてくれる上に光熱費の削減が期待出来ます。また、防音性の高さから、屋外の雑音が侵入しにくくなるため、窓を閉めていれば静かで快適な空間を作り出してくれるなど、コストに見合った働きを期待できるのです。
しかし、光熱費の削減効果については、そこに住む人のライフスタイルによって実感の仕方が変わります。例えば、一日中家に誰かいて、空調機器の使用率が高いという場合、トリプルガラスの光熱費削減効果の恩恵が大きくなるでしょう。しかし、仕事や学校などで、夜間しか家に人がいないというご家庭の場合、そもそも電気の使用量が少ないため、高額な初期費用を取り戻すほどの効果を実感できない可能性もあるのです。したがって、トリプルガラスの採用を検討した時には、設置にかかる費用以上の満足度が得られるのか、その費用対効果をしっかりと考えて導入するかどうかを検討しましょう。
採用する場所を慎重に検討する
トリプルガラスは、製品価格が高いため、住宅の全ての窓にこれを採用するとなると、初期費用を上回るメリットを感じられない可能性が高いです。また、家の中でもそこまで高い断熱性を求めない場所もあるため、そこに高性能なトリプルガラスを設置しても、恩恵を感じられない可能性が高いのです。
トリプルガラスは、断熱性や防音性など、非常に高機能な窓ガラスではあるのですが、必要とする場所がどこかは慎重に検討したほうが良いです。例えば、寝室など、快適性や静音性が求められる場所には非常に適したガラスとなるでしょう。また、熱に影響されやすいリビングの大きな掃き出し窓についても、人が長時間滞在する場所となることから、快適性を高める意味でも採用がおすすめできます。
一方、開閉頻度が高い、人が長時間滞在することが少ないような場所は、わざわざトリプルガラスを採用する必要はないと思います。
サッシ部分にも注目する
窓の性能に関しては、ガラスだけに注目してはいけません。いくら高性能な窓ガラスを採用していたとしても、サッシの性能が低ければ窓全体の性能が低下してしまうのです。
サッシとは、窓ガラスをはめ込み、壁に固定するための「窓枠」のことを指しています。そしてこのサッシにも、「アルミサッシ」「木製サッシ」「スチールサッシ」「樹脂サッシ」などと、いくつかの種類が存在していて採用するサッシの種類によって得られる機能性が大きく変わります。一昔前までは、施工性の高さや製品価格の安さから、一般地ではアルミサッシが採用されるケースが多かったです。しかし、アルミサッシは、断熱性能が低く結露しやすい、経年変化で隙間が生じやすいなどの問題があるのです。
さまざまあるサッシの中でも、樹脂サッシは熱伝導率が低く、断熱性が高いことで有名です。そのため、この樹脂サッシとトリプルガラスを組み合わせることで、高性能な窓にすることができるのです。
まとめ
今回は、窓部分の断熱性を飛躍的に高めてくれると注目されているトリプルガラスについて解説しました。トリプルガラスは、その名称からイメージできる通り、3枚のガラスで構成される窓ガラスのことです。トリプルガラスは、単純にガラスが3枚になるため断熱性が高くなるのではなく、ガラスとガラスの間にできる空気層が存在することで非常に高い断熱性と防音性が得られます。
トリプルガラスを窓に採用すれば、室温を快適な状態に保てるだけでなく、結露が発生しにくく、さらに外部からの騒音にも悩まされにくくなるなど、誰もが理想とする住空間が実現しやすくなるのです。ただ、その他の製品と比較すると、価格がどうしても高くなってしまうという難点があるので、「どの部屋の窓に採用するのか?」「トリプルガラスを設置しなければならないほどの断熱性が必要なのか?」などについて、慎重に検討したうえで採用するかどうかを決めましょう。
昨今の新築住宅は、気密性や断熱性の高さが強く求められるようになっており、政府が定めている断熱基準を満たせない場合、住宅ローン控除が受けられなくなるといったデメリットが生じます。トリプルガラスは、このような制度に対応することを考えても、非常に有効な建材なので、これから家を建てようと考えているなら、採用を検討してみてはいかがでしょう。