
新築やリフォームを計画する際、自宅に何か新しい要素を加えることはできないだろうかと考え、ルーフバルコニーの設置を検討する人は多いです。
ルーフバルコニーは、屋上を活用した開放的なスペースであるため、自宅に導入して上手に活用することができれば、日々の生活を豊かにしてくれる非常に魅力的な場所となります。ただ、ルーフバルコニーについては、その他にも似たような物として通常のバルコニーやベランダが存在しています。そのため、注文住宅の建築を考え、業者さんと打ち合わせしている時に、ルーフバルコニーやベランダの違いがどこにあるのかで迷ってしまう方も少なくありません。
また、ルーフバルコニーの設置を考え、ネットでいろいろと検索してみると「ルーフバルコニーはやめたほうがいい」という意見を見かけることがあるため、本当に自宅に導入しても良いものなのか迷ってしまうという方も多いようです。そこでこの記事では、そもそもルーフバルコニーとはどのような場所なのか、また導入することでどんなメリットがあるのかなどについて解説します。記事内では、ルーフバルコニーについて「やめたほうがいい」という意見が出る導入時の注意点などもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ルーフバルコニーとは?ベランダなどとの違いもご紹介
それではまず、ルーフバルコニーがどのような場所なのかについて解説します。ルーフバルコニーは「ルーフ(屋根)」と「バルコニー」を組み合わせた言葉からも分かるように、建物の屋根部分を利用して設けられたバルコニーのことを指します。なお、ルーフバルコニーは、その場所を覆う屋根やひさしが設けられていません。
一般的なバルコニーは、階下に突き出した構造をしていることが特徴なのですが、ルーフバルコニーは、下の階の屋根を利用して設けられているため、開放的な広い空間を確保できることが特徴です。また、2階以上に設けられるので見晴らしが良い、高所となるため1階部分の庭やテラスと比較するとプライバシーを確保しやすくなるなど、居住空間の満足度を高めてくれる選択肢として人気になっています。
特に、都市部などでは、土地価格の高騰などもあり庭付き一戸建ての購入が難しくなっています。ルーフバルコニーは、限られたスペースの中で追加できる生活空間となるため、都市部での新築業界ではとても重宝されています。
バルコニーやベランダ、テラスとの違いは?
ルーフバルコニーとの違いが良く分からない場所として、バルコニーやベランダ、テラスなどがあります。実際に、ルーフバルコニーについては、「ルーフテラス」などと呼ばれるケースもありますし、単に呼び方が異なるだけで、それぞれの特徴や利用方法などは同じなのではないかと考えている人も多いはずです。
なお、ルーフバルコニーやベランダ、テラスなどの屋外スペースについては、法的に明確な定義がなされて厳密に区別されているわけではありません。ただ、注文住宅の建築を考えた時には、それぞれがどのような場所を指しているのか知っておかないと、業者さんとの認識にズレが生じてしまう可能性があります。そこでここでは、それぞれの屋外スペースについて、一般的な認識について解説します。
バルコニーとの違い
まずは通常のバルコニーとの違いです。バルコニーは、建物の2階以上で、外に張り出したスペースであり、下の階の屋根部分を利用していない場所を指しています。
先程紹介したように、ルーフバルコニーは、下の階の屋根部分を利用していて、その下は住居の部屋となっているわけです。ちなみに、建築基準法上は、屋上として扱われることがあり、税金や構造の決まりなどが変わることもあります。ルーフバルコニーは、建物の屋根上に設けられるため、ある程度の広さを確保できる点も通常のバルコニーとの違いになります。
なお、下で紹介するベランダとバルコニーの違いについては、バルコニーは「屋根のない屋外空間である」という点です。
ベランダとの違い
次は、ベランダとの違いです。ベランダは、基本的に屋根がついたバルコニーのことを指しています。ただ、上階のバルコニーなどが屋根となっている場所もベランダに含まれます。つまり、ベランダは、1階部分に設置されることもあるわけです。
ルーフバルコニーは、建物の屋根部分を利用したスペースとなるため、1階部分に設置されることはありません。また、屋根も設けられていない場所となるので、この辺りがベランダとの違いになるでしょう。
ちなみに、「ベランダ」という言葉の意味に関して、上記のような解説は日本のみに通用するものです。もともとの英語の「veranda」は、「建物1階の外側に張り出した、屋根のある空間」を指していて、日本とは異なる空間を意味しています。
テラスとの違い
最後はテラスとの違いについてです。テラスは、1階のリビングやダイニングから突き出して設けられている、屋根のない屋外スペースのことを指しています。庭との違いは、テラス部分は、タイルやウッドデッキなどを設置することで、地面よりも1段高くなっていて、庭と区切られている点です。
テラスは、リビングやダイニングの延長スペースとして使用されるのですが、近年では、3階建て住宅で2階部分にリビングが設けられる場合が増えていて、その延長線上に設けられる屋外スペースについては、ルーフテラス、もしくはルーフバルコニーと呼ばれています。
ルーフバルコニーのメリット
それでは、ルーフバルコニーのある家を建てた時、そこに住む人が得られるメリットが何なのかについてご紹介します。
メリット1 スペースを有効活用できる
一つ目のメリットは、スペースを有効活用することができるようになるため、居住空間を増やせるという点です。
先程紹介したように、ルーフバルコニーは、建物の屋根部分を利用した屋根のないスペースを指しています。そのため、ルーフバルコニーは、ある程度の広さがあっても基本的に延べ床面積に含まれず、土地の容積率の制限などを受けることなく。居住空間を増やすことができるようになるのです。
屋外スペースではあるものの、自分たちの専有スペースとして利用できるため、居住面積の拡張に繋がります。特に、都市部などでは、広い土地を確保することが難しくなっているため、庭代わりにルーフバルコニーを設けたいと希望する方が増えています。
メリット2 プライバシー性が高い空間を得られる
ルーフバルコニーは、建物の屋根上を利用して作ります。そのため、基本的に2階以上という高所に位置するため、通行人の目線などを気にする必要がないプライバシー性の高い空間となります。
例えば、洗濯物を干す場所として利用することを考えても、他人の視線を気にする必要がないため、下着なども外干しすることが可能になります。また、周囲の目線などを気にせずに、日光浴を楽しんだり、子供を安全に遊ばせる場所などとして利用できます。基本的に、家族以外が立ち入ることができない場所となるので、プライベート感が得られるスペースになる点が魅力です。
メリット3 日当たりがよい
ルーフバルコニーは、建物の上層部にあり、屋根なども設けられないため、四方から日光が入り、非常に日当たりが良い環境となります。
晴天時には、一日を通して太陽光をしっかりと取り込むことができるようになるので、洗濯物を干す場所としては本当に最適です。この他、家庭菜園やガーデニングなど、植物を育成することを考えても、非常に適した条件となります。
メリット4 広々として開放感を確保でき、部屋も広く見せられる
ルーフバルコニーは、通常のバルコニーと比較しても、かなり面積が広くなり、開放感が得られます。一般的に、1階部分のテラスと同じく、リビングの延長としてルーフバルコニーが設けられるというケースが多いため、部屋の先に広いバルコニー空間があることで、部屋そのものがより広く見えるという効果が期待出来ます。
なお、ルーフバルコニーの面積については、6〜10畳程度のスペースを確保することが多いのですが、広いお宅の場合、20畳以上のスペースを確保することもあります。この場合、バルコニー部分にアウトドア家具を設置して、ホテルライクな日常生活を楽しむといった使い方ができるようになります。
メリット5 さまざまな用途に活用できるフリースペースが確保できる
ルーフバルコニーは、通常のバルコニーやベランダと比較すると、広い面積が確保されることになるため、さまざまな用途に活用することができるという点もメリットです。
日当たりを活かして洗濯物を干す場所として利用するのも良いですし、家族の憩いの場や子供やペットを遊ばせるための庭として利用する。この他、ガーデニングや家庭菜園など、趣味を楽しむ場所としても利用可能ですし、友人を呼んでBBQを楽しむなど、さまざなことに利用できるフリースペースとなるのです。
そのため、限られた敷地に家を建てなければならない都市部の住宅でも、家族との生活をより充実させるためのスペースとして非常に有効に働きます。
ルーフバルコニーの活用方法について
ルーフバルコニーは「○○として利用しなければならない」と言った決め事はありません。基本的には、各ご家庭が自分たちの生活スタイルに合わせて自由に活用方法を検討すると良いです。
ここでは、実際にルーフバルコニーを設置しているご家庭が、このスペースをどのように活用しているのかについて、いくつかの例をご紹介します。
①洗濯物や布団を干すスペース
最もわかりやすい活用方法は、洗濯物などを干すスペースとして利用するというものです。
ルーフバルコニーは、日当たりが非常に良いうえ、高所に位置するため風通しも良くなります。したがって、天気の良い日であれば、大量の洗濯物があっても短時間で乾かすことができ、家事の時短効果が期待出来ます。さらに、ルーフバルコニーは、通常のバルコニーよりも広いスペースが確保されているため、布団やシーツなどの大きな物を干す場所として最適です。通常のバルコニーの場合、手すり部分などに掛けなければ、布団に日が当たらない、外壁の汚れが付着するのでは…といった問題が生じますが、ルーフバルコニーの場合は、そのような心配もありません。
②子供やペットを遊ばせるスペースとして利用する
ルーフバルコニーは、その広さを活かして子供やペットを安全に遊ばせる場所として利用できます。通常のバルコニーなどは、子供が遊べるようなスペースはなく、良くて荷物を置いておく場所として利用できるぐらいなはずです。
しかし、頑張れば20畳程度のスペースを確保できるルーフバルコニーは、子供やペットが走り回れるだけのスペースが確保できます。さらに、1階部分に作る庭と比較しても、子供が道路に飛び出るといった心配がなく、安全性が高い点も魅力です。夏場は、プールを出して遊ばせても、外部からの視線は入らないため、プライバシーの面でも安心です。
③家庭菜園やガーデニング
ルーフバルコニーは、屋根がないスペースとなるため、日当たりが良く日照時間も長いです。そのため、家庭菜園やガーデニングなど、植物を育てる場所としては非常に適しているのです。
都市部の戸建て住宅の場合、庭を用意することが難しい時代になっていますし、ガーデニングなどを自宅で楽しみたいと思っても、スペース的な問題で断念するというケースが多いです。しかし、ルーフバルコニーは、都会の中でも日当たりを確保でき、それなりに広いスペースが確保できるので、植物の育成を楽しめます。
④リラックススペースとして活用
ルーフバルコニーは、自宅でリラックスできるスペースとして利用する方も多いです。ソファーやハンモックなどを置けば、ゆっくりと読書を楽しむ場所やお昼寝を楽しむ場所として活用することができるでしょう。
道路に面している庭と比較すると、他人の視線を気にする必要がなくなるため、思う存分リラックスできる場所になります。
⑤家族や友人と食事を楽しむためのスペースとして活用
ルーフバルコニーは、家にいながら屋外での食事を楽しむことができるスペースとして活用可能です。家族との食事の場合でも、普段と違った雰囲気を楽しむことができるため、会話なども弾むかもしれません。
また、広いスペースを確保できるので、友人を呼んでBBQを楽しむなど、エンターテイメントの場として利用することも可能です。ルーフバルコニーは、屋外となるため、臭いなどが室内に残る心配もありませんし、友人と集まって楽しむスペースとしては最適かもしれません。
⑥収納スペース
物置などを設置すれば、ルーフバルコニーを収納スペースとして活用することも可能です。
特に、大きな荷物やシーズン用品など、たまにしか使わない荷物を保管する場所とすれば、室内空間を広く使えるようになるため、非常にありがたい場所となるはずです。
ルーフバルコニーはやめたほうがいいと言われる理由
ここまでの解説で分かるように、ルーフバルコニーは、非常に優れた面がある間取りと言えます。特に、都市部に建てられる狭小住宅の場合は、限られたスペースを最大限活用することができるようになるため、家を建てるならルーフバルコニーを設置したいと考える人が増えているように思えます。
ただ、冒頭でもご紹介しているように、ルーフバルコニーについてネットで検索してみると「やめたほうがいい」という意見を見かける機会も少なくないのが実情です。それでは、さまざまなメリットがあるルーフバルコニーについて、やめたほうがいいと言っている方は、なにを問題点と考えているのでしょうか?
実は、ルーフバルコニーは、導入によっていくつかの弊害が生じてしまう可能性があり、実際に住んでみてから「こんなことならやめておけばよかった…」となってしまう人もいるのです。ここでは、ルーフバルコニーについて、否定的な意見が出てしまう注意点をご紹介します。
定期的なメンテナンスが欠かせない
ルーフバルコニーを導入する場合、日常的な掃除を欠かすことができません。屋根のない屋外スペースとなるため、落ち葉やゴミ、砂埃などが飛んでくるため、それらを定期的に除去するために掃除しなければならないのです。掃除を怠った場合、排水口が詰まって、雨漏りや部屋への浸水が発生してしまう恐れがあるのです。
この他、ルーフバルコニーは、雨漏りを防止するため、防水処理が施されています。防水処理の種類はさまざまあるのですが、どの方法を採用していたとしても、経年による劣化があるため、定期的な点検とメンテナンスを欠かすことができません。ルーフバルコニーの床面の防水処理の劣化は、雨漏りに直結する問題となるため、小まめな点検とメンテナンスが求められます。
なお、ルーフバルコニーではなく通常の屋根とした場合でも、定期的なメンテナンスが必要になることは変わりありません。ただ、バルコニーとした場合、雨水などが長時間残ってしまう、直射日光を長時間受け続けるなどの要因から、防水処理の劣化が早くなる可能性があるので、メンテナンス頻度が高くなりがちという点から「やめたほうがいい」という意見になる方がいるのだと思います。
天候の影響を受けやすくなる
二つ目は、ルーフバルコニーは、雨風の影響を受けやすくなるという点が問題視されます。
例えば、台風などの強風を伴う悪天候時には、ルーフバルコニーに設置しているアイテムを屋内に片付ける必要があります。また、単なる雨であっても、ソファなどの濡れたくないアイテムがあれば、濡れないような対策が求められます。当然、これらの作業は、ルーフバルコニーを導入していないお宅の場合、必要ない作業となるため、導入後に「意外に面倒だ…」と感じてしまいやすい部分となります。
この他、ルーフバルコニーは、一般的な屋根と比較すると、どうしても雨漏りリスクが高くなってしまうという点に注意しなければいけません。これは、ルーフバルコニーの場合、常に外的要因にさらされ続けるため、床材が劣化しやすくなることが大きな要因です。また、ルーフバルコニーは、人が立ち入ることが前提となるため、使用による床材の劣化が考えられ、通常の屋根と比較すると雨漏りリスクが高くなります。
したがって、ルーフバルコニーを導入して、雨漏り被害が生じてしまうというケースも珍しくなく、実際に雨漏りを経験した人は「やめておけばよかった」という意見になるのだと思います。
建築費用・維持費がかかる
3つ目の問題は、単純にコストがかかるという点です。ルーフバルコニーを設置するためには、構造補強費用が発生するため、通常の屋根とする場合と比較すると、家の建築コストそのものが高くなる傾向にあります。また、ルーフバルコニーを導入する場合、防水部分の定期的なメンテナンスが必要不可欠になるため、一般的な屋根構造と比較すると、維持費も高くなってしまう可能性があります。
つまり、ルーフバルコニーの導入は、初期費用、維持費用の両面がコストアップするため、そこまでのコストをかけてまでやるものではないと考える人もいるのだと思います。
ルーフバルコニー直下の部屋が暑くなる
ルーフバルコニーを作る場合、屋根裏空間が無くなるため、夏場などは直射日光が当たることで、バルコニー直下の室温が上昇しすぎてしまうという問題が生じる可能性があります。特に、屋根裏断熱を実施しない場合、室内温度が大幅に上昇してしまう可能性があり、エアコン効率の悪化により光熱費も高くなるといった問題に発展する可能性もあります。
ルーフバルコニーを設置することで、室内環境が悪くなった場合、当然、設置したことに後悔することになり「ルーフバルコニーはやめたほうがいい」という意見になってしまいます。したがって、ルーフバルコニーを設置する場合は、通常よりも断熱材を厚くする、遮熱塗料を採用する、通気層を設けるなど、複合的な工夫による暑さ対策を検討しましょう。
安全対策を怠ると事故リスクがある
ルーフバルコニーは、子供やペットを遊ばせる場所として活用できると解説しました。都市部などでは、庭を設けることが難しくなっているため、自宅で子供を遊ばせるスペースが確保できるルーフバルコニーは、非常にありがたい存在とみなされています。
ただ、子供、ペットの遊び場としてルーフバルコニーの設置を考えている場合、手すりなどの安全対策を慎重に行わなければ、落下事故を引き起こしてしまうなどの問題が考えられます。ルーフバルコニーの手すりに関しては、建築基準法によって1.1m以上と定められているものの、法律通りの手すりを導入したのでは、思いのほか手すりが低く、子供の乗り越えや転落の危険性が残ってしまうのです。
また、手すりに大きな隙間が生じるタイプを設置すると、体が小さな子供やペットがすり抜けてしまう恐れもあるでしょう。したがって、ルーフバルコニーで事故が発生しないようにするためには、防護ネットを設置する、子供が絶対に乗り越えられない高さの手すりにする。足がかりになるような物を置かないなど、細部まで目を光らせて対策を施す必要があると考えてください。
活用方法を明確にしておかなければ、使い勝手が悪くなる
このパターンの問題を抱えるケースも意外に少なくありません。例えば、1階部分に洗濯機を設置しているお宅の場合、ルーフバルコニーで洗濯物を干すためには、重い洗濯物を抱えて毎回階段を上らなくてはならなくなるのです。お子様が複数いて、数回に分けて洗濯をするというお宅の場合、毎日何度も階段の上り下りが発生することになり、想像以上に家事負担が大きくなってしまうのです。
したがって、ルーフバルコニーを設置して、そのスペースを洗濯物干しとして利用したいと考える場合、家事動線のことも考えて、室内の間取りを検討しなければならないと考えておきましょう。例えば、2階にルーフバルコニーがある場合、洗濯機置き場も2階に設置する、1階にしか設置できないのであれば、階段移動の負担を少なくできるよう小型の昇降機を取り付けるなどの工夫が必要になるでしょう。
ルーフバルコニーは、それ単体で設置を検討するのではなく、その他の間取りとのバランスも考えなければ、将来的に後悔してしまう可能性があるので注意しましょう。
近隣トラブルの原因となった
ルーフバルコニーは、友人を呼んでBBQを楽しむ、小さなお子様を遊ばせる場所などとして利用されるケースが多いです。
しかし、これらの活用方法の場合、声や匂いの問題などで近隣の方とトラブルになってしまう可能性があるのです。例えば、お子様を遊ばせる場合、はしゃいで大声をあげる可能性がありますよね。屋外で発した声は、なにも遮るものがないため、そのまま近隣住宅にまで伝わってしまうことになり、音で迷惑をかけてしまうことがあるのです。また、BBGの場合は、声による騒音問題だけでなく、煙や匂いが近隣住宅に伝わり、洗濯物に臭いがついた…などのトラブルに発展するケースが考えられます。
ルーフバルコニーは、屋外となる部分なので、音や匂いの影響を完全になくすことはできません。そのため、利用すると近隣トラブルになる、近隣に配慮すると思っていた使い方ができないなど、中途半端な場所になってしまう可能性があるわけです。当然、コストをかけて導入するルーフバルコニーなので、思っていた通りに利用できない可能性があるなら「やめたほうがいい」という意見が出てしまうのもうなづけるのではないでしょうか?
まとめ
今回は、都市部の新築住宅で人気の間取りとなっているルーフバルコニーについて、これがどのような場所となるのか、またどんな使い方ができるのかなどについて解説しました。
記事内でご紹介したように、ルーフバルコニーは、さまざまな活用方法があるスペースとして、住まいに付加価値を加えられる素晴らしい場所と言えます。ただ、実際にルーフバルコニーを設置した家に住んでみると、日々の掃除やメンナンスに、手間やコストがかかることに注意しなければいけません。他にも、その他の間取りとのバランスをよく考えておかないと、使いにくさを感じて、コストをかけたのに全く使わなくなる、ルーフバルコニーのせいで雨漏りが発生するなど、致命的な問題に発展することもあるので、本当に必要なのか慎重に検討しなければならないと考えてください。
ルーフバルコニーの設置に関しては、事前に専門家と相談し。自分たちが想定するライフスタイルに合う場所となるのかをきちんと検討してみましょう。
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