新築戸建て住宅の購入時には、宅配ボックスを設置したほうが良いのか…という点に迷う方が意外に多いです。現在では、EC市場の拡大もあり、日々の生活の中で使用する食料品なども通販で購入するという方が増えていて、宅配業者のお世話になる機会が非常に多くなっています。宅配ボックスを設置していれば、自宅に誰も在宅していない場合でも、荷物を受け取ることができるようになりますので、非常に便利な設備とみなされるようになり、賃貸業界での物件探しでは宅配ボックスの有無を気にするという方は多いと言われています。ただ、戸建て住宅の場合、置き配などのサービスが登場してきたこともあり、「宅配ボックスはなくても構わないのではないか…」と考える方も少なくないようです。

最初に行っておきますが、通販をそれなりの頻度で利用するという方であれば、新築時に宅配ボックスを設置するのがおすすめなのは間違いありません。実は、宅配ボックスの設置は、再配達の削減による物流業界の人手不足解消やCO2排出量削減に役立つと考えられていて、国も設置を推奨しています。その証拠に、戸建て住宅での宅配ボックスの設置には、国が補助金を出してくれるようになっているのです。

ただ、一口に宅配ボックスと言っても、いくつかの種類の製品が存在しており、どれを購入するのかによって設置にかかる費用や利用時のセキュリティ性がかなり違ってきます。そこでこの記事では、戸建てに宅配ボックスを設置することで得られるメリットや、後になって「別のタイプの宅配ボックスにすれば良かった…」という後悔をしないため、主な宅配ボックスの種類と特徴などについて解説します。なお、記事内では、宅配ボックスの補助金についても簡単にご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

戸建てに宅配ボックスを設置するメリット

それではまず、戸建て住宅に宅配ボックスを設置することで得られるメリットについて解説します。インターネット通販の利用が当たり前となった現在ですが、購入した商品の受け取りに困る…という方は少なくありません。運送会社側も、再配達の減少や人手不足の解消を目的に、配達時間の指定や置き配、コンビニ受け取りなどのサービスを拡充していますが、現在でも「通販は受け取りが面倒…」といった声を聞く機会は少なくありません。

そこで注目されるようになった設備が、宅配ボックスと呼ばれるものです。近年では、地下鉄の駅やコンビニの駐車場などに大型の宅配ボックスが設置されるようになっていますが、その場合、重たい荷物の持ち運びが必要になるという難点があります。しかし、自宅に宅配ボックスを設置すいれば、「受け取りが困難…」という問題をほぼ解消してくれるとされます。さらに、宅配ボックスの設置は、その他の住宅設備と違い、設置したとしても基本的にデメリットがないとされるという点も人気の理由になっているのだと思います。

そこここでは、戸建て住宅に宅配ボックスを設置することで得られる代表的なメリットをご紹介します。

メリット1 不在時でも荷物が受け取れる

宅配ボックスを設置する目的は、自宅に誰もいなくても荷物を受け取れるようにするというものです。つまり、不在時でも通販などで購入した荷物を受け取ることができるという点が、最大のメリットと言っても良いでしょう。

宅配ボックスが無ければ、通販利用時に配達時間を指定し、その時間に家で待っていなければならなくなります。配達業者の時間指定は、ピンポイントではなく、「12時~14時」のように、ある程度の幅を持たせているため、荷物を受け取るために外出できなくなる…という問題が出てきます。また、うっかり指定した配達時間に外出したりお風呂に入っていたなんてことで、荷物を受け取ることができす、再配達を依頼しなくてはならなくなるなどと言った問題が生じる場合もあります。宅配ボックスを自宅に設置すれば、こういった無駄な時間や手間を一気に解決することができます。

メリット2 社会問題解決に貢献できる

これは、国が宅配ボックスの設置に補助金を出すようになった要因です。少子高齢化が進む日本では、物流業界の慢性的な人手不足が深刻化していると言われています。EC市場の拡大により、物流量は年々増加しているものの、それを配達する人手を確保することが困難になっているのです。さらに、配送業者の大きな悩みの種となっているのが、再配達です。時間指定の荷物を、指定通りに配達したとしても、不在で受け取ってもらうことができず、同じ配達先に何度も足を運ばなければならない…なんてケースは珍しくないとされます。そもそも人手が足りない状況で、何度も同じ配達先に足を運ばなければならない状況は、配送業者にとって非常に大きな負担となっています。さらに、再配達は、自動車の走行距離を伸ばしてしまうことになるため、CO2排出量を増加させてしまうという問題にも関係するでしょう。

宅配ボックスがあれば、一度で荷物の配達を完了させることができるようになるため、再配達やCO2排出量の削減と言った社会問題解決に貢献することが可能です。このメリットは皆さんが考えている以上に大きいです。

メリット3 宅配業者との対面が不要になる

コロナ禍に宅配ボックスの設置が一気に進んだのは、これが理由にあると言われています。実際に国土交通省の公式サイトでも、以下のように解説されています。

新型コロナウイルス感染症の影響により、宅配サービスの利用が増えている中、対面での接触機会を最小限とするために、宅配ボックスの設置に対するニーズが高まっております。
引用:国土交通省webサイト

宅配ボックスを設置すれば、配達された荷物は宅配ボックスの中に投函してもらうだけで良くなります。したがって、受取人は、宅配業者と対面する必要がなくなり、以下のようなさまざまなメリットが得られると指摘されています。

  • お風呂やトイレに入っていても荷物が受け取れる
  • 調理など、家事の手を止める必要がなくなる
  • 休日でノーメークでいても気にしなくても良い
  • 玄関が散らかっていても見られなくて済む

宅配ボックスを設置すれば、上記のような状態でも、気にせずに荷物を受け取ることができるようになるため、「恥ずかしい思いをしなくて済む」といった点をメリットと感じる方も多いようです。さらに、お子様だけで留守番させることがあるお宅や、若い女性の場合、宅配を理由に玄関対応をしなくて済むようになり、安全性が高くなる点も大きなメリットでしょう。最近では、宅配業者などを偽る押し入り強盗などの事件もありますので、対面せずに荷物を受け取れる体制を作るのは、家族の安全を守るという視点からも大きなメリットになります。

メリット4 赤ちゃんの睡眠を邪魔されない

宅配ボックスを設置すれば、そこに荷物を投函するだけなので、配達業者がインターホンを鳴らすことがなくなります。そのため、夜勤で昼間に寝ている方、小さなお子様が昼寝をしているなんて場合でも、荷物の配達で睡眠を邪魔されるという心配がなくなります。

特に、小さな赤ちゃんがいるご家庭の場合、せっかく寝かしつけたのに配達業者のインターホンで起きてしまう…なんて状況は「あるある」です。この場合、配達業者も仕事で荷物を持ってきてくれているだけなので、イライラをぶつけるところがなくなり、ストレスばかりが溜まってしまう…なんて声も多いです。宅配ボックスは、赤ちゃんの寝かしつけを安心してできる点が、子育て世帯にとって非常に大きなメリットになると思います。

宅配ボックスの種類について

宅配ボックスと聞くと、マンションなどに設置されている大型ロッカーのような設備をイメージする方が多いと思います。最近では、地下鉄の駅中に宅配ボックスが設置されているのを見かける機会も増えていますが、それもかなり大きな設備ですよね。当然、戸建て住宅にこのような大型設備を設置するわけにはいきません。

もちろん、戸建て住宅用に開発された、小型の宅配ボックスが販売されるようになっています。ただ、一口に宅配ボックスと言っても、いくつかの種類が存在します。大きく分けると、「簡易型」「据え付け型」「埋め込み型」の3種類となるのですが、実際に自宅に設置する宅配ボックスとしてはどれがおすすめなのか…という点で迷ってしまう方が多いと思います。

そこでここでは、戸建て用に開発された宅配ボックスについて、それぞれの特徴とメリット・デメリットを簡単に解説します。

『簡易型』の宅配ボックスの特徴

簡易型宅配ボックスは、玄関先に置くだけで宅配ボックスとして利用できる手軽さが魅力の製品です。宅配ボックスの設置工事も不要なので、コスト負担が非常に軽いのもメリットと言えるでしょう。

簡易型の宅配ボックスは、ひもやチェーンを利用して、玄関ドアに固定するだけという非常に単純な構造になっています。また、多くの製品は、折り畳みが可能で、軽くて持ち運びができる宅配ボックスとなっています。そのため、配達の予定がない時には、折りたたんで玄関の中に収納しておくことができ、玄関先の外観を壊す心配もありません。

一方、簡易型の宅配ボックスは「持ち運びが可能」という点から、ボックスごと盗難されてしまうリスクがある点に注意しなければいけません。細いワイヤーなどを使ってドアに固定したとしても、ペンチなどを使えば簡単に切断することが可能です。また、ボックスそのものの素材が布製の物もあり、そういったものはボックスをカッターで切断して中身だけ盗難するといった手口が考えられます。この他、宅配ボックスを外に出している時は「留守なのかな?」と判断されがちで、空き巣などにも狙われやすくなるリスクがあるとされています。

簡易型の宅配ボックスは、安価に導入できる、工事も不要でコンパクトなど、取り入れやすいという点が魅力の製品ですが、盗難リスクや空き巣に狙われやすくなるなど、防犯性に難があるという点は大きなデメリットになります。

『据え付け型』の宅配ボックスの特徴

次は、『据え付け型』や「据置型」と呼ばれる宅配ボックスです。このタイプは、地面に固定する宅配ボックスとなりますので、簡易型と異なり、ボックスごと盗難されるという心配はありません。宅配ボックスそのものを破壊するためには大きな音が生じますし、リスクが高いので据え付けタイプの宅配ボックスから荷物を盗難しようと考える人は少ないと思います。つまり、簡易型とは比較にならないほど高いセキュリティー性があると言えるでしょう。

一方、据え付けタイプのデメリット面としては、設置場所を間違えてしまうと、日常生活の中で邪魔に感じてしまうことがある点です。地面に固定するタイプなので、邪魔に感じたとしても、移動させることは基本出来ません。したがって、新築時に据え付けタイプの宅配ボックスを設置する場合は、駐車場や玄関などからの動線なども慎重に検討し、邪魔にならない場所を選ぶようにしましょう。ちなみに、据え付けタイプは、新築時以外でも比較的簡単に後付けが可能な設備となります。下で紹介する埋め込み型は、家そのものに埋め込むことになるので、後付けが難しいのですが、据え付け型は、スペースさえあれば設置も容易です。

『埋め込み型』の宅配ボックスの特徴

最後は、埋め込み型と呼ばれる宅配ボックスです。その名称からイメージできるように、家そのものの壁に宅配ボックスを埋め込むタイプとなります。

埋め込みタイプは、宅配ボックスが屋外ではなく、屋内側にあるため、その他のタイプと比較すると、圧倒的にセキュリティ性が高くなります。埋め込みタイプであれば、ボックスごと盗難することなど不可能ですし、ボックスを破壊して中の荷物を盗むことも基本出来ません。したがって、荷物の盗難被害にあうリスクは極めて低いという点がメリットと言えます。また、宅配ボックスは、壁に埋め込んでいるため、日常生活上で邪魔に感じることはありませんし、玄関先の景観を壊す心配もありません。目立たず、すっきりした家の外観を維持してくれる点もメリットと言えるかもしれませんね。

デメリットとしては、他のタイプと比較すると、大掛かりな設置工事が必要になる事、後付けで設置することが難しい点があげられます。新築時であれば、特に気にする必要はありませんが、後から埋め込み型の宅配ボックスを設置したいと考えた時には、玄関周辺の壁に穴をあけるなど、かなり大掛かりな工事が必要になります。設置が不可能というわけではありませんが、後付けの場合、施工会社から据え付けタイプを推奨されると思います。こういったことから、埋め込み型は新築時にしか選択できないという点もデメリットかもしれませんね。

宅配ボックスは後付け設置も可能!

通販の利用頻度が高い方であれば、新築時に宅配ボックスの設置を希望する方が多いです。新築時であれば、据置型、埋め込み型どちらのタイプも選択可能ですし、日常生活の動線を考慮したうえで、プロに設置場所のアドバイスを受けることが可能なため、後から「宅配ボックスが邪魔に感じる」と言った失敗をする可能性が低くなります。

なお、上述しているように、戸建て住宅での宅配ボックスの設置に関しては、新築時だけでなく、既存住宅に後付けで設置することも可能です。そもそも、簡易型の宅配ボックスの場合、ホームセンターなどで購入し、必要な時に玄関先に出すだけなので、後付けのための工事なども不要です。そして、据置型の宅配ボックスに関しては、外構リフォームの範疇で設置が可能です。さらに、宅配ボックスの後付けは、国が設置にかかる費用を補助してくれる制度を用意していますので、費用負担を軽減することも可能です。

ここでは、宅配ボックスを後付けする場合の費用や、どのような補助金が利用できるのかについて解説します。

宅配ボックスの設置にかかる費用相場

宅配ボックスの後付けを検討した場合に気になるのは、「設置にいくらぐらいかかるのか?」と言った点でしょう。これについては、設置する宅配ボックスの種類によって変わります。

まず、宅配ボックス本体の価格についてですが、設置工事が必要のない簡易型の宅配ボックスの場合、ホームセンターなどに行けば0.5~1万円で販売されているので、必要な大きさの物を購入すると良いでしょう。簡易型の場合、設置工事は必要ないので、導入にかかる費用は、宅配ボックス本体の価格だけで済みます。
次に、据置や据え付けタイプと呼ばれる宅配ボックスです。このタイプは、地面に固定する物やガス給湯器のように壁掛け設置する物、ポールを地面に打ち込むものなど、いくつかの種類が存在します。据え置きタイプは、ボックスそのものは頑丈になりますし、地面に固定することから、盗難リスクは低くなります。その反面、本体価格はかなり高額になり、安いものでも5万円程度から、高い物になると10万円以上するような宅配ボックスもあります。

宅配ボックスを後付けする場合、上記のような本体価格に加えて、専門業者に工事をしてもらうための費用として、1.5~2.5万円程度の費用がかかると考えておきましょう。具体的な設置工事費に関しては、どの固定タイプの物を選ぶのか、地面に固定する場合でも、地面が土かコンクリートかなど、工事場所の条件などによって変わりますので、詳細は専門業者から見積もりを取ってみると良いでしょう。

なお、埋め込み型の宅配ボックスに関しては、基本的に後付け設置は推奨できません。既存住宅の壁に穴をあける必要があるため、住宅の保証などに関係してきますし、宅配ボックスの設置によるメリットよりも、デメリット面の方が大きくなる可能性が高いです。したがって、宅配ボックスの後付けは、簡易型を購入するか、屋外の空きスペースに設置できる据置型から選ぶことになると考えてください。

宅配ボックスの設置に使える補助金とは

宅配ボックスは、物流業界の人手不足解消や再配達の減少によるCO2排出量の削減などの効果が期待できるため、国が設置を推奨しています。実際に、賃貸物件での宅配ボックスの設置に対しては、さまざまな補助金制度が用意されています。(国土交通省における宅配ボックス設置に関する支援策等一覧

さらに最近では、賃貸住宅だけでなく、戸建てでの宅配ボックスの設置に対しても、補助金が出されるようになっているのです。2024年度の補助金制度では、住宅省エネ2024キャンペーンの中の一つの事業である、「子育てエコホーム支援事業」の中で宅配ボックスの設置に対する補助金が用意されています。もちろん、補助金を利用するにはいくつかの条件を満たしている必要がありますので、補助金の対象となるための条件を以下でご紹介します。

子育てエコホーム支援事業では、下記すべての要件を満たしている場合、宅配ボックスの設置や買い替えに対して、1戸当たり11,000円の補助金が交付されます。

  • (1)保安性、保管箱の防水性等の機能が確保されていること。
  • (2)保管箱の剛性、錠の施錠強さ等の機械的な抵抗力及び安定性が確保されていること。
  • (3)使用時の安全性及び保安性が確保されていること。
  • (4)表面の抵抗性、部材の耐久性が確保されていること。

参照:子育てエコホーム支援事業webサイトより

なお、どの補助金でも同じですが、補助金には予算の上限が決められており、予算を消化した場合、申請受付期限よりも早く終了してしまうことになります。宅配ボックスにも利用できる補助金「子育てエコホーム支援事業」は、2024年12月31日までが交付申請期限となっているものの、これよりも早く予算が消化されると予想されているため、利用を検討している方は、お早めに決断するのがおすすめです。

宅配ボックス設置時の注意点について

それでは最後に、自宅に宅配ボックスを設置しようと考えている方に向け、おさえておきたい注意点をいくつかご紹介します。

設置場所に関する注意点について

新築時に、埋め込みタイプの宅配ボックスを導入する場合は気にしなくても良いのですが、簡易型や据置タイプの宅配ボックスを導入する場合、設置場所に注意しなければいけません。宅配ボックスの設置場所を決める際には、以下のポイントを確認しながら最適な場所を選ぶと良いでしょう。

  • 通行の邪魔にならない場所を選ぶ
  • 扉の開け閉めの邪魔にならないようにする
  • 雨に濡れない場所が望ましい

宅配ボックスを設置する際、据え置きタイプの物を玄関先において、ドアを開閉する際に邪魔に感じる…なんて失敗をする方が少なくありません。宅配ボックスは、配達業者さんが気付ける場所にしなければならないものの、通行やドアの開け閉めの際に邪魔に感じない場所を選びましょう。この他、宅配ボックスを設置する場所によっては、住宅全体の外観に影響を与える場合もありますので、宅配ボックスのデザインやカラー、大きさなども慎重に検討する必要があると考えてください。

宅配ボックスのサイズについて

宅配ボックスは、製品によって収納できる荷物の大きさが変わります。一般的には、100サイズの段ボールが入る程度の大きさの宅配ボックスが人気と言われていますが、通販の利用頻度や購入する商品の大きさは人によってまちまちです。

例えば、大きな商品を良く購入するという方や、家族全員が通販をよく利用するといった場合、2個以上の荷物が同時に届くことが考えられますので、通常よりも大きいサイズの宅配ボックスを用意すべきです。ただ、大きいサイズの宅配ボックスは、それだけスペースをとってしまいますし、日常生活上で邪魔に感じる可能性も高くなります。

宅配ボックスを購入する際には、普段どれぐらいの頻度で通販を利用するのか、また大きなものを購入する機会は多いのかなど、普段の自分の行動を見返しながら適切なサイズをの物を用意しましょう。なお、家の敷地の関係で、大きい宅配ボックスを設置するのが難しい場合、簡易型の宅配ボックスと併用すると良いでしょう。例えば、普段は据置型の宅配ボックスを利用しておき、複数の荷物が届く場合は簡易型の宅配ボックスも出しておくなどとすると、受け取れる容量が大きくなります。

食品の受け取りには使えない場合が多い

通販の利用は食品の購入がメインとなっている方については、宅配ボックスがイメージ通りの仕事をしてくれない…ということに悩むケースがあります。

実は、クール便などの食品の配達の場合、配達員の判断によって宅配ボックスには投函せずに持ち帰られてしまうケースがあるのです。クール便は、保管時や運送時の温度帯が厳しく管理されなければならない商品で、宅配ボックスなどに投函すると、住人が受け取るまでに食品が傷む可能性が高いからです。宅配ボックスは、冷蔵や冷凍機能が付いているわけではなく、常温状態で商品を保管することになるため、生ものなどの配達時に宅配ボックスを利用すると、商品が腐ってしまいます。したがって、そういった事態を防ぐために、食品は宅配ボックスに入れずに持ち帰るという対応をするのです。

食品類の配達に関しては、従来通り、対面での受け取りが基本で、不在で受け取れなかった場合には再配達を依頼しなければならないと考えてください。

表札が必要

近年では、戸建てでも表札をつけない住宅は少なくないようです。ただ、宅配ボックスを設置するなら、表札も設置しなければならないと考えましょう。表札があれば、宅配業者は、それによって本人確認をすることができるようになります。

実は、戸建てに宅配ボックスを設置したのに、宅配ボックスに入れてもらえないというケースでは、表札がないからという理由が多いようです。これは、表札を設置していな場合、誤配達する可能性があるからだそうで、正しい受取人のお宅なのかがわからないために、宅配ボックスには入れずに持ち帰るという対応をされてしまうことがあるようです。なお、ご近所に同じ苗字の方が住んでいる場合は、誤配達を防ぐ意味でも、ご家族のフルネームを記載したものにする、住所の番地まで記載するといった工夫をすると良いでしょう。

まとめ

今回は、戸建て住宅に宅配ボックスの設置がおすすめできるのかについて解説しました。EC市場が年々拡大を続ける中、日々の買い物で通販サイトを利用するという方が非常に大きなっています。そのため、通販で買い物をしたのは良いものの、商品の受け取りに困ってしまう…なんて声を聞く機会は非常に多くなっていますよね。

宅配ボックスは、こういった悩みを解消するための製品として、戸建て住宅への導入も急速に進んでいます。実際に、物流業界の人手不足解消、再配達の削減、CO2排出量削減などを目的に、国が宅配ボックスのさらなる普及を後押しするようになっているのです。

これからも分かるように、これから新築戸建ての購入を検討している方に対しては、宅配ボックスの設置がおすすめできるというのが答えになります。今の時代、通販を全く利用しないという方は少なくなっていますし、在宅していなくても荷物が受け取れるようになるのは、誰にとっても非常に大きなメリットになると思いますよ!

悠建設広報のM

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