住宅の省エネ性能が重要視されるようになった昨今では、家に設置する給湯器の種類をどうすれば良いのかについて迷う方が多くなっています。一昔前までの住宅業界では、集合住宅でも戸建て住宅でも、ガス給湯器の設置が選ばれるケースが多かったのですが、昨今では、注文住宅を新築する際でも、自宅に設置する給湯器としてエコキュートが選ばれるケースが増えています。

エコキュートは、従来型のガス給湯器と比較すると、日々の生活にかかる給湯コストを大幅に削減することができるうえ、CO2排出量の削減など、環境問題にも貢献できる設備として普及が拡大しています。エコキュートは、国が用意している給湯器に対する省エネ関連の補助対象になっているため、新築、リフォーム共に、導入がしやすいという点もメリットとみなされているのだと思います。

ただ、自宅に設置する給湯器としてエコキュートの選択を検討した時には、インターネット上に「エコキュートはやめとけ」「エコキュートはおすすめできない」「エコキュートの設置で後悔した」など、ネガティブな情報を見かけることがあり、本当にエコキュートを選んでも大丈夫なのかと不安に感じてしまう人が少なくないとされています。

そこでこの記事では、非常に優れた給湯器と言われているエコキュートについて、なぜ「やめとけ」といった意見が出ているのかについて解説します。また、記事内では、この給湯器のメリット面や推奨できる方の条件についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

エコキュートが「やめとけ」と言われる理由について

エコキュートは、日々の給湯コストを大幅に削減できるなど、非常に優れたメリットを持つ給湯器であることは間違いありません。住宅領域での省エネ化が重要視されている昨今では、国もエコキュートの普及を推進するようになっていて、かなり手厚い補助金が給付されるようになっています。

しかし、このエコキュートについては、実際に導入を検討して調べてみると、ネット上でネガティブな意見を見かけることが少なくないのです。そのため、今までガス給湯器を利用していたという方の中には、本当にエコキュートにしても良いものなのだろうか…と、少し不安に感じてしまっている人も多いはずです。

そこでここでは、エコキュートに対して否定的な意見が出る理由について解説します。

ガス給湯器と比較するとイニシャルコストが高いから

一つ目の理由は非常にわかりやすく、従来型の給湯器であるガス給湯器と比較すると、導入にかかるコストが割高であるという理由です。

給湯器の導入にかかるコストについては、家族の人数や設置する給湯器のグレードによって変わります。一般的なガス給湯器と標準モデルのエコキュートの設置費用については、以下のような感じです。

  • ガス給湯器の設置費用:6~15万円程度
  • エコキュートの設置費用:35~60万円程度

上記の費用については、どちらも設置工事費用も含んでいます。ガス給湯器は、機器そのものが小型化されていますし、設置も非常に容易なため、一般モデルであればかなり安価に設置することができます。一方、エコキュートはというと、機器そのものが大型になるため、設置の際には基礎工事から行わなければいけません。そのため、施工費まで含めると、ガス給湯器のイニシャルコストと比較して、倍以上のコストがかかってしまうのです。昨今では、リーズナブルな価格帯のエコキュートも登場していますが、それでもガス給湯器と比較すると、高く感じられてしまうことでしょう。

この初期費用の高さがネックとなり、「お湯を作るだけの設備にそこまでお金をかける必要はないのでは?」と考える人が一定数いるのです。ただ、従来モデルのガス給湯器とエコキュートを比較した場合、中長期的なランニングコストまで含めると、エコキュートの方がコストを抑えられるという点は注意しましょう。エコキュートの給湯コストは、ガス給湯器と比較すると、約1/3程度にまで安くできると言われているため、両者の平均的な寿命である10年程度使用するまでのコストで考えると、エコキュートの方が大幅に安くなるのです。さらに、一定以上のグレードの機種になると、エコキュートの場合は国の補助金が利用できるため、初期費用の高さに関しても、負担を軽減することができます。

つまり、イニシャルコストの面だけで「エコキュートはやめとけ」という意見は、少し短絡的過ぎると言えるでしょう。

設置場所の問題

二つ目は、ガス給湯器とエコキュートの大きさに関する問題です。上でも少し触れていますが、ガス給湯器は壁掛け設置ができるように小型化が進んでいます。

しかし、エコキュートに関しては、その仕組み上、小型化することが難しいのです。エコキュートは、ヒートポンプ機能を利用してお湯を作るのですが、給湯に関しては1日に使用する分のお湯をまとめて沸かすという構造になっています。そして、作ったお湯は貯湯タンクに貯めておき、使用時にタンクから供給するという仕様になっているのです。

つまり、エコキュートを設置しようと思えば、お湯を沸かすためのヒートポンプユニット(エアコンの室外機のような物)とお湯を貯め置きするための貯湯タンクを設置しなければならず、ガス給湯器と比較すると設置するために要する面積がかなり大きくなってしまうのです。さらに、地震や強風などでタンクが転倒しないようにするため、地面にしっかりと基礎コンクリートを打たなければならず、機器本体よりも余裕を持った設置場所が必要になります。

昨今では、土地価格の問題などから、狭小地に3階建て住宅を建てるというケースが増えています。このような住宅の場合、エコキュートを設置することで、通路がふさがれてしまうなどの問題が生じる可能性があるため、「設置場所が確保しにくいからやめたほうがいい」という意見が出てしまうのでしょう。この問題に関しては、現在のところ解消のしようがありません。

お湯切れリスクがある

これは、給湯器利用時の利便性に関わる問題です。先程紹介した通り、エコキュートは一日に使用する分をお湯をまとめて沸かし、貯湯タンクに貯めておくという仕組みになっています。お湯を使用する時には、タンクに貯めている分のお湯と水道水を混ぜ、設定温度にしてから供給するのです。

一方、ガス給湯器は、「瞬間湯沸かし器」と同様に、お湯の蛇口を捻ると、水道水をその場で暖めて供給する仕組みになっています。ガス給湯器の場合は、何らかの理由でガスの供給がストップしない限り、必要な時に必要なだけお湯を利用することができるのです。

エコキュートの場合は、タンクに貯め置きしたお湯を使い切ると、お湯切れを起こしてしまい、一時的にお湯が使えなくなります。もちろん、お湯を再度沸かせば普通に使用できるようになるのですが、沸かし直すまでには時間がかかりますし、電気代が高い時間帯にお湯を沸かすことになると、機器の光熱費削減効果を活かせなくなってしまいます。
エコキュートのお湯切れリスクについては、家族構成などに見合ったタンク容量を選んでおけば、そこまで不安に感じる必要はないのですが、機器の仕組み上「お湯切れする可能性が消えない」ということから、その不安が一切ないガス給湯器の方が良いという意見もあるのです。

生活スタイルによっては光熱費が高くなる

エコキュートは、日々の給湯にかかるコストを削減できるという点が最大のメリットとみなされ、導入が推奨されています。しかし実は、生活スタイルによっては、光熱費全体でみると、逆に高くなってしまうことがあるのです。当然、日々の光熱費削減を期待してエコキュートを導入すわけなので、逆に光熱費が高くなれば、エコキュートの設置に後悔してしまうことでしょう。

エコキュートの給湯コストの安さは、一日に使用するお湯を、深夜帯にまとめて沸かす仕組みにより実現しています。実は、電力会社が用意している電気料金プランの中には、深夜帯の電気料金が格安に設定されているプランがあり、エコキュートの導入に併せてこの料金プランに変更することで、給湯コストが圧倒的に安くなるのです。

しかし、この電気料金プランには落とし穴があるので注意が必要です。実は、深夜帯の電気料金が安くなるプランは、日中の電気料金単価が割高に設定されています。つまり、深夜にお湯を沸かして給湯コストが下がっても、昼間に多くの電気を利用するご家庭の場合は、家計全体の光熱費で見ると高くなってしまうことがあるのです。
例えば、高齢者が同居していて日中も空調機器を利用している、テレワークの家族がいて昼間も電気を多く使用するというご家庭の場合、給湯部分のコストが下がっても、昼間の電気代が高くなってしまうため、全体でみると光熱費が増加してしまうという訳です。

エコキュートの導入を考えた時には、自分たちの生活スタイルがエコキュートの導入に見合っているのかをよく確認してから決断しましょう。

水圧が弱くなる

エコキュートのデメリットとしてよく指摘されるのが、ガス給湯器と比較した場合、シャワーの水圧が落ちてしまうため満足感が得られなくなってしまうという点です。

これについては、水道直圧式のガス給湯器と比較すると、確実に水圧が弱くなると考えてください。水道の水圧は、地域によって多少の格差があるものの、おおよそ500kPa程度とされています。ガス給湯器は、水道水を瞬間的に暖めて、お湯として供給する仕組みなので、この水圧は維持されたままシャワーヘッドや蛇口から出てきます。

しかしその一方、エコキュートの場合、あらかじめ沸かしたお湯をタンクに貯め置きして、タンクから供給する仕組みになっています。この際、水道水の高い水圧を維持したまにすると、タンクが破損してしまう恐れがあるので、減圧して貯めています。そして、タンクから供給する際に、ある程度の水圧にして供給するのですが、一般仕様のエコキュートの場合は水圧が170~180kPa程度まで落ちてしまうのです。そのため、もともとガス給湯器を利用していたという方の場合、極端に水圧が弱くなった…と感じ、不満を持つわけです。実際に、エコキュートが発売された直後は、この水圧の弱さが機器の故障と考えられ、メーカーにまでクレームが入ったという話が残っています。しっかりとした水圧を確保したいという方にとっては、このポイントは注意すべきでしょう。

なお、「エコキュートの水圧の弱さ」に関しては、メーカー側も理解しているため、きちんと対策が施されています。最近では、高水圧モデルの機種が登場していて、そのタイプを選べば300kPa以上の水圧が確保されているので、ガス給湯器とそこまでの違いを感じないようになっています。つまり、機種選びに間違わなければ、この点を持って「エコキュートにして後悔した」などといった事態にはならないと思います。

騒音による近隣トラブル

「エコキュートはやめとけ」という意見を持つ方の中には、エコキュートが生じさせる騒音によって、近隣トラブルが発生する可能性があるという点をあげる人がいます。

こう聞くと、「エコキュートはうるさいのか?」と疑問を感じる方がいるかもしれませんが、そうではありません。エコキュートが生じさせる稼働音は、40dB~50dB程度と、本来であれば騒音トラブルになるような大きな音は出ないのです。40dBというのは図書館の館内の音量、50dBでも書店の店内の音量とされていて、一般的に人がうるさいと感じる音量は60dB程度からとされているため、本来はそこまで不安に感じる必要はないのです。

しかし、エコキュートは、通常の使い方であれば、人が寝静まる深夜帯に稼働するという点が問題になるケースがあるのは確かです。特に、狭小住宅が増え、お隣の家との距離が近くなっている昨今では、エコキュートの稼働音を要因として裁判沙汰にまで発展したというケースも存在するのです。これは、人が寝静まる深夜帯は、周囲が静かな分、エコキュートが生じさせる音が目立ってしまうのが要因です。また、隣家の寝室の面する形でエコキュートを設置してしまうと、音がダイレクトに伝わってしまうことで、お隣に住む方がうるさいと感じてしまう可能性があるのです。

この問題については、エコキュートの設置場所を工夫する、音が生じにくくなるように防音対策を施すことで、ほとんどの場合解消することができるはずです。ただ、何の配慮もせずに設置場所を決めてしまうと、騒音苦情が出る可能性があるので、その点は注意しましょう。

使用できない入浴剤が出てしまう

お風呂に入る時は入浴剤が欠かせないという方で、特に濁り湯タイプなどを好んで使用する方にとっては、致命的なデメリットになるでしょう。

実は、エコキュートは、基本的に入浴剤の使用が好ましくない給湯器なのです。もちろん、全ての入浴剤が使用できないわけではないのですが、機種によっては使用可能な入浴剤の種類がかなり限定されてしまうため、お風呂の楽しみが減ってしまうという点から、「エコキュートはやめたほうがいい」という意見を持つ方がいるのです。

使用できる入浴剤の種類については、エコキュートの機種やメーカーによって変わるため、バスタイムを重視する方は、事前にこの部分について確認しておきましょう。

給湯器をエコキュートにすることで得られるメリット

ここまでは、エコキュートに対する否定的な意見が出る理由について解説しました。この情報だけを見ると、エコキュートではなくガス給湯器にした方が良いのではないかと感じてしまった方がいるのではないでしょうか?

しかしそのようなことはありません。エコキュートは、国も手厚い補助金を用意して普及を推進するような機器ですし、実際に2025年には累計設置台数が1000万台を超えるほど人気の給湯システムになっているのです。これは、上で紹介したような不安点があるものの、確かなメリット面が認められているためです。

そこでここでは、自宅に設置する給湯器に悩んでいる方のため、エコキュートを選ぶことで得られるメリットについてもご紹介します。

給湯コストを大幅に削減できる

エコキュートの最大のメリットは、他の給湯器と比較した場合、日々の生活にかかる給湯コストを大幅に削減できるという点です。

もちろん、給湯にかかる光熱費に関しては、家族構成やお湯の使い方によって変わります。ただ、エコキュートの有力メーカーの一つであるパナソニックによる調査によると、以下の通り、年間の給湯にかかるコストが、ガス給湯器と比較して約1/3にまで安くなるとされているのです。

■関西電力エリア

  • エコキュートの年間給湯コスト:20,400円
  • ガス給湯器の年間給湯コスト(都市ガス):73,200円
  • 石油給湯器の年間給湯コスト:72,000円
  • 電気温水器の年間給湯コスト:87,600円

悠建設のある関西電力エリアでは、他の給湯器と比較すると1/4程度まで給湯コストが下がります。他のエリアでも、1/2~1/3程度まで安くなるという調査データが出ています。

参照:パナソニック公式サイトより

火災リスクの低減

二つ目のメリットは、エコキュートの場合、直接火を使わずにお湯を作る仕組みのため、火災リスクが低減できるという点です。

エコキュートは、エアコンなどにも利用されているヒートポンプシステムを活用した給湯器です。これは、自然冷媒や電気の力を利用してお湯を沸かす仕組みで、ガス給湯器のように火を用いることはありません。そのため、地震などの際にも火災が発生する可能性は低くなるといえるでしょう。また、ガス給湯器の場合は、ガス漏れによる一酸化炭素中毒などの事故リスクが存在しますが、エコキュートはその心配もありませんん。

つまり、エコキュートは、安全性の高い仕組みが採用されているという点が大きなメリットになります。

災害時の非常用水を確保できる

エコキュートのテレビCMでは、このポイントが機器の押しポイントとして紹介されていますよね、。先程紹介した通り、エコキュートは、瞬間的にお湯を作るのではなく、まとめてお湯を沸かしてタンクに貯め置きするという仕組みになっています。つまり、屋外に設置されたエコキュートのタンク内には、常に数百Lにも及ぶ湯水が蓄えられているのです。

そして、この湯水については、地震などの自然災害で断水が発生した時には、非常用水として活用することができます。そのまま飲料水として使用することは推奨されていませんが、一度煮沸することで人が飲むことも出来ます。

日本は、地震や台風、集中豪雨による水害など、断水が起きかねない自然災害の発生件数が多い国として有名です。エコキュートであれば、こういった自然災害に備えるための生活用水を、常に確保しておけるという点が魅力に感じられ、広く普及するようになっているのです。

太陽光発電や蓄電池との相性が良い

エコキュートは、電気をエネルギーとしてお湯を沸かす仕組みになっているため、太陽光発電や家庭用蓄電池との相性が非常に良いです。

エコキュートの給湯コスト削減効果は、深夜帯の電気代が安くなる料金プランを活用することで実現していると紹介しました。しかし、この料金プランの場合、昼間の電気料金単価が割高になるため、昼間も家に誰かいるというご家庭の場合、家計全体の光熱費が高くなってしまうかもしれないのです。
しかし、太陽光発電や家庭用蓄電池を導入しているお宅の場合、こういったデメリットもなく、エコキュートの給湯コスト削減効果を活かすことができます。例えば、太陽光発電と組み合わせると、自家発電した電気を使ってお湯を沸かすことができるため、給湯にかかる費用は0円になります。また、蓄電池があれば、深夜帯の安い電力を蓄えておき、昼間にそれを使用するというサイクルが作れるため、昼間の電気代が高くなるというデメリットの影響を受けなくて済むのです。

電気でお湯を沸かすエコキュートは、こういった電気関連の省エネ設備との相性が非常に良いため、併用できる体制を作ることができれば、光熱費を大幅削減できます。

環境に優しく補助金が利用できる可能性がある

エコキュートは、ヒートポンプを活用して、大気中の熱を効率よく取り込んでお湯を作ります。沸き上げの際には電力が必要になりますが、ガス給湯器と比較すると、資源を消費するエネルギー使用量はかなり少なくなります。また、太陽光発電を設置しているご家庭の場合、再生可能エネルギーを利用してお湯を作ることができるようになるのです。

そのため、従来型のガス給湯器と比較すると、エコキュートは環境に優しいという点が大きなメリットになります。このメリットがあることから、国も機器の普及を推進するようになっていて、エコキュートの新規設置には手厚い補助金が給付されるようになっているのです。

なお、補助金を活用してエコキュートの設置を考えた時には、一定状の性能を持つ機種を選ばなければならないので、その点は注意しましょう。

関連:給湯省エネ2026事業の概要をご紹介!エコキュートの交換を中心に補助額を算出してみます

エコキュートの設置が推奨できる人の条件

ここまでの解説で分かるように、エコキュートは、一長一短がある設備となるため、全ての人にとって設置が推奨できる給湯器になるとは言えないのです。これについては、エコキュート以外の他の給湯器も一緒で、ご家族のライフスタイルや給湯器に求めている機能性などによって、最適な機器は変わるのです。

そこでここでは、さまざまある給湯器の中でも、エコキュートの設置が推奨できるご家庭の条件についても簡単にご紹介します。

太陽光発電や蓄電池を設置している、もしくは将来的に設置する予定

先程紹介した通り、エコキュートは太陽光発電や家庭用蓄電池など、電気に関わる省エネ設備との相性が非常に良いです。これらの設備とエコキュートを組み合わせることができれば、日々の給湯にかかるコストを0円にすることも不可能ではないのです。

したがって、既に太陽光発電や家庭用蓄電池を設置している、もしくは近々設置しようと考えている方であれば、エコキュートがおすすめです。ちなみに、オール電化を検討しているというお宅の場合、給湯器も電気で稼働させられるエコキュートにすべきです。ガス給湯器にすると、給湯部分だけのために、ガスの引き込み工事や契約が必要になるので、コストが無駄にかかります。

中長期的な視点でコスト削減を考えている方

エコキュートは、従来型のガス給湯器と比較すると、イニシャルコストは高くなります。先程紹介したように、機器本体の価格や施工にかかる費用が高いことから、「エコキュートはやめとけ」という意見を持つ人もいるのです。

しかし、中長期的な視点でコスト比較をすると、エコキュートの方が安くつく可能性が高いです。上でも紹介したように、エコキュートにすることで、年間の給湯コストは、約1/3程度まで削減することができます。家族4人前後でガス給湯器を使用している場合、年間で約9万円程度の給湯コストがかかるとされています。これをエコキュートに交換することができれば、関西電力エリアなら2万円程度まで削減することができるわけです。両者を比較すると、年間で7万円程度の価格差が生じています。

つまり、それぞれの給湯器のランニングコストのことを考えると、5年程度使用すれば、エコキュートの方が総額のコストは安くなると考えられるわけです。もちろん、お湯の使用量などによって回収速度は変わりますが、一般的にはエコキュートの方が安くつくとされています。

昼間はほとんど電気を使わないお宅

太陽光発電を設置していないお宅がエコキュートを設置する場合、電力会社が用意しているオール電化プランを活用して給湯コストの削減を目指します。これは、先ほど紹介した通り、深夜帯の電気代が格安になるプランで、安い電力を使って1日分のお湯を沸かすことができるので、給湯にかかるコストを削減できるという仕組みになっています。しかし、オール電化プランは、昼間の電気代が割高に設定されているという点に注意が必要で、生活スタイルによっては光熱費削減効果が得られなくなってしまうのです。

例えば、家族の中に在宅勤務形態の人がいる、親世代と同居している、小さなお子様の子育て中など、昼間も多くの電力を使用する可能性があるお宅の場合、給湯部分のコストが安くなったとしても、その他の部分の電気代が高くなってしまうため、光熱費全体で考えると、エコキュートに入れ替えする前よりも高くなってしまう可能性があるのです。

したがって、エコキュートの導入を推奨できるのは、夫婦共働きで昼間は家に誰もいない日の方が多いという条件を満たしている方となります。昼間の電気使用量が少なくなれば、給湯部分のコスト削減効果が十全に生かされることになるので、中長期的に考えるとガス給湯器よりも割安になります。

災害対策を万全にしたい人

家族の安全のことを考えて、さまざまな面において災害対策を考えておきたいという方は、エコキュートがおすすめです。

先程紹介した通り、エコキュートの場合、貯湯タンクにお湯を貯め置きするという仕組みになっているので、常に数百L単位の湯水を確保しておくことができます。台風など、事前に被害予測ができるような災害の場合、お風呂の浴槽に非常用水を確保しておくことも可能ですが、地震などに関しては、現在でも正確な発生予測ができないとされています。そのため、ペットボトルなどで飲料水は確保できても、トイレの水を流す、食器を洗うなど、衛生を確保するための生活用水を確保することが難しいのです。

エコキュートであれば、日常利用をするだけで非常用水を確保し続けられるため、万一のことを考えると安心感が得られるはずです。

まとめ

今回は、省エネ性能が非常に高いと人気になっているエコキュートについて解説しました。

エコキュートは、電気と大気中の熱を使って効率よくお湯を作る仕組みになっているので、従来型のガス給湯器と比較すると、省エネ性が高く環境に優しいとされています。そのため、国も補助金などを作って、エコキュートの普及を推進するなど、非常に優れた給湯器と言えるのです。

しかし、エコキュートについては、ネットで検索してみると「エコキュートはやめとけ」「エコキュートにして後悔した」など、ネガティブな口コミを見かける機会も少なくありません。そのため、エコキュートの導入を検討した時には、本当にこの給湯器にしても問題ないのか不安に感じてしまうという方がいるのです。

記事内では、エコキュートに否定的な意見を持っている方が指摘しているデメリット面と、その逆の機器のメリット面両方をご紹介しています。現在、自宅の給湯器をどのタイプに使用かと迷っている方がいれば、ぜひ参考にしてみてください。なお、悠建設では、エコキュートの設置に際する補助金の申請代行なども行っているので、安くエコキュートを設置したいと考えている方は、お気軽にご相談ください。

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