住宅にまつわる昆虫として、もっとも忌み嫌われていると言えるのが「ゴキブリ」です。ゴキブリは、人間に対して特に攻撃的な性格をしているわけではないのですが、見た目や動き、突然人に向かって飛んでくるなどと言ったことが多いからか、少し異常と思えるほど嫌われてしまっている昆虫です。
ほとんどの方が「見るのも嫌だ」と考えるゴキブリですが、普段からきちんとゴキブリ対策をしているつもりでも、なぜか「部屋の中にゴキブリがでた!」と言った事態になることがあります。キッチンの生ごみの処理や排水口の掃除などを小まめに行っていたとしても、いつの間にか家の中にゴミぶりが侵入していて、「なんでゴキブリがいるの…!?」とパニックに陥ってしまった経験があるという方も多いのではないでしょうか?
特に、マンションの高層階とは異なり、一戸建て住宅の場合、ゴキブリが生息できる場所が非常に近くにあるため、本当に慎重にゴキブリ対策を行っていかなければ、侵入を防ぐことができません。ゴキブリは、皆さんが想像している以上にあらゆる経路から家の中に侵入してくる生き物で、さらに一度侵入を許すと家の中で繁殖を繰り返されてしまうなど、非常に厄介な昆虫となるのです。
そこでこの記事では、そもそもゴキブリがなぜ家の中に侵入してくるのか、また家の中にゴキブリを侵入させないためにはどのような対策を行えば良いのかについて解説します。
家の中にゴキブリが出る理由は?
それではまず、家の中でゴキブリを見かけてしまうようになる理由について解説します。
これについては、特に難しい理由があるのではなく、家の中でゴキブリが出るのは「外から侵入している」からと考えて間違いありません。さらに、ゴキブリは非常に繁殖力が強い生き物なので、一度家の中に侵入させてしまうと、家の中で卵を産み、繁殖を繰り返すことで大量発生してしまうこともあります。
ここではまず、「部屋にゴキブリがでた!」と残念な結果になってしまう原因とそもそもなぜゴキブリが家の中に侵入するのかについて解説します。
家の中にゴキブリが存在する理由について
家の中にゴキブリが出る理由は、複雑な原因があるわけではありません。簡単に言うと「①外からゴキブリが侵入する⇒②家の中で繁殖を繰り返しゴキブリが増える」という2段階の工程で家の中に住み着いてしまっているのが要因なのです。
STEP1 外からゴキブリが侵入する
ゴキブリは、それなりの大きさがありますので、きちんとドアや窓を閉めていれば侵入できるような経路がないのではないかと考えてしまう人がいます。しかし、ゴキブリはあらゆる経路から家の中に侵入してくるのです。
成長したゴキブリはそれなりの大きさになりますが、実は1〜2mmほどの隙間があれば、侵入が可能とされています。また、動きが非常に素早い昆虫なので、少し開けたドアや窓から簡単に家の中に侵入することができるのです。そして、ゴキブリは「寒さ」を苦手とするため、家の中が暖かく「住みやすい」と感じた場合、そのまま住み着いてしまい、繁殖を繰り返すようになります。
新築住宅などで、「急にゴキブリを見かけるようになった…」「部屋に初めてゴキブリが出た!」なんて場合、外から侵入された可能性が高いので、早めに対処しましょう。
STEP2 家の中でゴキブリが繁殖する
外から侵入したゴキブリが家の中に住み着くと、繁殖活動をし始めます。ゴキブリが卵を産み、それがかえってしまうと大量のゴキブリが発生してしまう…なんて状態になってしまいます。
この他にも、近年増加している「置き配」がゴキブリの繁殖原因となっているケースもあるようです。屋外に置かれた段ボールにゴキブリが卵を産み、それに気づかずに家の中に持ち込み、卵がかえるというパターンです。ゴキブリの卵は、頑丈な卵鞘(らんしょう)に守られているため、持ち込む前に殺虫剤などを振りかけても効かないとされています。したがって、置き配の荷物は、昆虫や卵がついていないかしっかりと確認してから家の中に持ち込むようにしましょう。
そもそも家の中にゴキブリ侵入しようとする理由は?
それでは次に、ゴキブリが家の中に侵入してくる理由についても考えてみましょう。屋外にも十分にエサとなるものがあるわけですので、「何で家の中に入ってくるの?」という点に疑問を感じる方も多いことでしょう。
これについては非常にシンプルな答えで、「生きるため」にゴキブリは家の中に侵入するのです。家の中は、ゴキブリにとってエサとなるものが非常に多いです。雑食性のゴキブリは、人の食べかすや生ごみだなどだけでなく、ホコリや壁紙、ダンボールなどもエサとして食べることができるのです。さらに、暗くて暖かい場所を好む傾向にあるため、エアコンなどで温度調整されている、冷蔵庫などの家電製品が常に熱を発していることから、そういった物の近くが隠れる場所として非常に好ましいわけです。ゴキブリの侵入を防ぐためには、きちんとゴキブリの生態を知り「なぜ侵入してくるのか?」を理解することが大切なので、以下のポイントをおさえておきましょう。
暖かく湿度のある場所を好む
先ほどご紹介したように、ゴキブリが家の中に侵入するのは「生きるため」です。ゴキブリは、暖かくて湿度のある場所を好みます。その逆に、湿気がない環境や、低温環境(-5℃〜-10℃)では生きていくことができない生き物なのです。
つまり、ゴキブリが家の中に侵入するのは、自分たちが生きていくために最適な環境が整っているからなのです。
エサを求めて侵入する
ゴキブリが家の中に侵入する二つ目の理由は、生きるためにエサや水を求めてのことです。飲食店街などは、道端でゴキブリを見かける機会が非常に多いと思いますが、これは、多くのエサが存在するからです。
ゴキブリは、非常に嗅覚が優れている昆虫で、家の中に侵入するのは、生ごみや食べかすの臭いを感じているからです。飲食店街にゴキブリが多いのも、エサの臭いにつられているからです。逆に考えると、ゴキブリのエサになる生ごみなどを放置しないことで、ゴキブリを引き寄せる力が弱まると言えるのです。
繁殖活動を目的に侵入する
ゴキブリが家の中に侵入する理由としては、繁殖活動も一つの要因となっています。ゴキブリの求愛行動では、性フェロモンが使われているとされていて、メスのゴキブリがホルモンを出すことで自分の居場所にオスを誘引するそうです。
つまり、家の中にメスのゴキブリが侵入した場合、メスの臭いにつられてオスのゴキブリが侵入し、さらに繁殖することで大量発生するという悪循環が起きてしまうのです。
ゴキブリの本能と学習により増える
ゴキブリは、皆さんが考えている以上に賢い昆虫だとされています。実は、行動を学習する能力、臭いや場所を学習する能力をゴキブリが持っているとされるのです。
つまり、一度ゴキブリに侵入され、エサがあると学習された場合には、その後何度もエサを求めて侵入され続けてしまうのです。さらに、家の中が「住みやすい」と判断された場合、そこに住み着き、仲間のゴキブリを呼び寄せて集団生活を始めてしまうともされてしまいます。
ゴキブリはどこから家の中に侵入するのか?
ここまでの解説で、なぜ家の中にゴキブリが侵入してくるのかがわかっていただけたと思います。ゴキブリは、生きていくためにエサや自分たちに適した環境がある家の中に入ってくるのです。
それでは、家の中のどの部分からゴキブリが侵入してくるのでしょうか?ゴキブリの侵入を防ぐためには、主な侵入経路を知っておき、その部分に適切な対策を施す必要があります。ここでは、ゴキブリが家の中に侵入する際に利用する主な経路をご紹介します。
玄関部分から侵入する
以外かもしれませんが、ゴキブリは玄関から堂々と侵入してきている場合があります。防犯のこともありますし、玄関ドアを開けっぱなしにしているご家庭などはほとんどないと思います。しかし、玄関は、住人が出入りする際、配達の荷物などを受け取る時など、開け閉めされる機会がそれなりにあります。ゴキブリは、非常に素早い動きができる生き物ですので、ドアが開けられた瞬間に入り込んでいる場合があるのです。
さらに、玄関ドアに郵便受けが取り付けられているタイプの場合、郵便受けに新聞などが差し込まれた時に生じる隙間から侵入するケースもあります。先ほどご紹介したように、ゴキブリは1~2mm程度の隙間があれば通り抜けることができますので、郵便受けに生じる隙間は絶好の侵入口となってしまいます。
排水口や排水溝を使って侵入する
ゴキブリは、水のある場所や湿気が多い場所を好みます。家の周りで考えると、ベランダなどに設置されているエアコンの室外機周りは、絶好の隠れ場所になっています。
そして家の中への侵入経路で考えると、キッチンや浴室、洗濯機の周りなど、排水管が通っている場所が危険です。これらの場所は、頻繁に水が流れているのですが、ゴキブリは水がかからない場所を上手に通ったり、乾いている時の隙をついたりして、排水口まで上がってきてしまうことがあるのです。
特に、生ごみなどが放置されているキッチンの場合、食べ物の臭いにひかれて排水口まで上がってきてしまうことが多いです。
換気扇・通風口・エアコンのホースから侵入する
換気扇や24時間換気のための通風口は、外気を取り込む、臭いや湿気を吐き出す目的で設置されている設備です。つまり、これらの設備は、屋外と空間でつながってしまっているわけです。先ほどご紹介したように、ゴキブリは非常に小さな隙間を潜り抜けることができる生き物なので、換気扇や通気口は絶好の侵入経路となってしまう場合があります。
また、エアコンは、ドレンホースを利用されたり、屋内機と屋外機を繋ぐためのホース穴の隙間を利用されたりするので注意しましょう。築年数が経過した家の場合、ホースの穴を塞ぐためのパテが劣化し、大きな隙間が生じてしまっている家が少なくありません。この場合、ゴキブリだけでなく、蚊やハエなどの侵入口になってしまいます。
ダンボールなどと一緒に侵入する
ゴキブリの侵入口として意外な盲点となってしまうのが、物にくっついて家の中に入るというケースです。例えば、先ほどご紹介したように、置き配が当たり前となってきた近年では、荷物のダンボールに小さなゴキブリが付着している、卵を産み付けられるといった方法で、家の中に侵入することが増えています。宅配ボックスを用意してその中に入れてもらうという場合でも、宅配ボックスは、住宅ほどの気密性がないため、ゴキブリ対策にはあまり役に立ちません。
この他にも、玄関付近に観葉植物などを置いている方の場合、そこにゴキブリが集まっていて、玄関ドアを開けた一瞬の隙で侵入されるケースがあります。植物は、枯れないようにするため頻繁に水やりを行うことから、ゴキブリにとっては好ましい湿度の高い状態が保たれます。また隠れる場所にもなるため、意外なゴキブリの住処になってしまう訳です。なお、植物を日光に当たらせるため、頻繁にベランダなどに出す方も多いのですが、家の中に入れる時には、ゴキブリがついていないかしっかりと確認してから入れるようにしましょう。
家の中にゴキブリを侵入させないための対策
ゴキブリがどこから家の中に侵入してくるのか、その経路がわかれば、きちんと対策を施すことが可能です。ここでは、上で紹介したゴキブリの侵入経路について、家の中に入れないために行っていきたい対策を解説します。
玄関は隙間を無くすことと殺虫剤の併用を
先ほどご紹介したように、ゴキブリは、正面玄関から堂々と侵入してきている場合も少なくありません。したがって、この部分からの侵入を防ぐためには、玄関部分に生じる隙間を可能な限り少なくすると良いです。例えば、以下のような方法があります。
- 玄関扉に隙間が生じているようなら、隙間テープを利用して隙間を埋める
- 郵便受けがドアと一体型の場合、開いたままの状態にならないよう、玄関側に落としてもらう
- 郵便受けに届いた新聞や回覧板は、なるべく早く取り込む
上記のように、玄関ドア部分に生じる隙間を埋めてあげることが大切です。玄関ドアに郵便受けがあり、そこに新聞などを挿してもらっている場合、その隙間からゴキブリが侵入することがあります。したがって、ゴキブリの侵入を防ぎたいなら、郵便受けを使用せず外に置いてもらう、郵便受けを利用する場合、屋内側に落ちるまで押し込んでもらうという対策がおすすめです。
ただ、玄関部分の隙間をきちんと塞いだとしても、人の出入りの際にドアを開けた一瞬で侵入を許してしまう可能性もあります。したがって、侵入されたゴキブリを駆除するためにも、待ち伏せ型の殺虫剤を玄関に設置しておくと良いでしょう。ゴキブリは、暗くて湿度が高い場所を好みますので、下駄箱の中や影、観葉植物の影などに待ち伏せ型のエアゾール処理や、設置型の捕獲材を置くと良いです。
ベランダからのゴキブリの侵入を防ぐ対策
ベランダは、洗濯物を干す場所として利用されますし、玄関と同じぐらい窓の開閉が行われます。そのため、玄関と同じ方法でゴキブリが侵入してしまう可能性があるのです。ベランダ部分からのゴキブリの侵入を防ぐには、窓や網戸の隙間を塞ぐことが大切です。ホームセンターなどに行けば、窓用、網戸用の隙間テープが販売されていますので、それらを使って対策を施すと良いでしょう。
なお、ベランダ部分で家庭菜園など、植物を育てている方は多いのですが、ここがゴキブリの生息場所となってしまいます。したがって、玄関部分と同じように、プランター周辺に待ち伏せ型もしくは設置型の殺虫剤を施しておきましょう。この他には、エアコンのドレーンホースからの害虫の侵入を防ぐため、ドレンカバーなどをつけることも有効な対策になります。
排水口からのゴキブリの侵入を防止する方法
キッチンやお風呂の排水管は、ゴキブリの侵入経路として利用され、排水口・排水溝からゴキブリが家の中に入ってきてしまいます。特にキッチンは、ゴキブリのエサとなるものが多いため、臭いにつられてゴキブリが上がってきてしまうことが多いのです。
排水口からのゴキブリの侵入を防ぐには、適切なゴミ受けの設置を検討しましょう。排水口・排水溝には、もともとゴミ受けが設置されていると思うのですが、網目が大きかったり、歪んでしまっている場合があり、その隙間からゴキブリが家の中に侵入することがあるのです。したがって、網目の細かいゴミ受けに交換することで、ゴキブリの侵入を防止することができるようになります。
なお、キッチンの排水管については、食べかすが付着して臭いを発するようになり、ゴキブリを誘引してしまうケースが多いです。先ほどご紹介したように、ゴキブリは嗅覚が優れているので、排水管や排水口で臭いが発生している場合、それに引き寄せられてしまいます。したがって、排水管はパイプクリーナーなどで、排水口はキッチンハイターなどで小まめに掃除してあげるようにしましょう。
換気扇や通気口は虫除けフィルターで対策
換気扇や通気口は、外気を取り込むための設備ですので、屋外と直接つながっていると言えます。したがって、何の対策も施さなければ、ゴキブリ以外にもさまざまな害虫の侵入口となってしまうのです。
ただ、換気扇や通気口の対策については、比較的容易です。屋外と空間でつながる設備なので、害虫対策専用のアイテムが考案されていて、100円均一などでも販売されるようになっているのです。換気扇・通気口については、虫除けフィルターと呼ばれるアイテムを取り付けることで、ゴキブリなどの侵入を防ぐことが可能です。
ちなみに、築年数が経過した家の場合、通気口と壁の間にひび割れなどが生じて、虫が侵入できるレベルの隙間となっているケースもあります。この場合、水が建物内に侵入するなど、ゴキブリ以上の問題に発展する可能性があるので、パテなどを使って隙間を埋めてしまいましょう。小さな隙間程度なら、ホームセンターに行けば1000円以下で材料を購入することが可能です。作業も非常に簡単で、10~15分ほどで隙間を埋めることができると思います。
荷物を家の中に入れる時は、しっかりと虫を落とす
先ほどご紹介したように、ゴキブリが家の中に侵入する原因の一つに、荷物や植物を家の中に持ち込むとき、ダンボールや植物にゴキブリや卵が付着して…というケースがあります。上で紹介したような、ゴキブリ対策をしっかりと行ったとしても、荷物などと一緒に自分で持ち込んでしまえば、なんの意味もなくなってしまいます。
したがって、置き配の荷物や屋外に出した観葉植物を家の中に持ち込む際には、虫や卵が付着していないか、しっかりと確認しましょう。ダンボールに関しては、中の物を出し次第、ゴミとして捨てるのがおすすめです。この他、飲食店などに行った際、衣服やかばんなどに小さなゴキブリが付着して家の中に入り込む場合もあります。これらのアイテムも、家の中に入る前にしっかりとチェックすると安心です。
ゴキブリを誘引する原因を減らす
家の中にゴキブリが侵入するのを防ぐためには、ゴキブリを引き寄せる要因を無くすことも対策として有効です。上述したように、ゴキブリは嗅覚が優れているため、生ごみや食べかすを放置していると、その臭いに引き寄せられて家の中にまで侵入してくる可能性が高まるのです。
特に、気温の高い夏場などは、生ごみやキッチンの排水口を小まめに掃除しないと、すぐに強い腐敗臭を放つようになります。したがって、生ごみなどは可能な限り即日捨てるようにするのがゴキブリ対策として有効です。ただ、ゴミ収集などの関係で、即日捨てることが難しい場合もあるでしょう。その場合は、蓋つきの生ごみ入れを用意して、臭いが広範囲に広がらないようにすると良いです。
ゴキブリが家の中に侵入するのは、生きていくためのエサを得ることも目的なので、ゴキブリのエサとなるものを排除することは非常に効果的な対策になります。
家の中に侵入する主なゴキブリの種類について
それでは最後に、家の中に侵入してくるゴキブリについて、代表的な種類とそれぞれの特徴についてご紹介しておきます。ゴキブリは、見るのも嫌で、種類があるなんて知らない…という方も多いのですが、家の中で見かけることがあるゴキブリについては、大きく分けて「クロゴキブリ」と「チャバネゴキブリ」の2種類がいます。
ここでは、それぞれのゴキブリの特徴とどこから侵入するのかを簡単にご紹介します。
クロゴキブリ
クロゴキブリは、皆さんがイメージする通りのゴキブリで、家の中でもっともよく見かける種類です。名前の通り、黒に近い茶褐色の身体をしており、成虫になると25~30mm程度と比較的大きめの昆虫です。
クロゴキブリは、屋外から家の中に侵入する代表的な種類で、玄関などからカサカサと歩行で入ってくるケースが多いです。ただ、夏場は、本来は得意ではない飛翔によって、2階部分のベランダや窓の隙間などから侵入してくることがあります。
一般的には、戸建て住宅や集合住宅の低層階で見かけるゴキブリなのですが、稀に高層マンションの上の階でも見かけるケースがあります。ただ、高層階で見かけるゴキブリは、荷物にくっついて持ち込まれている場合がほとんどなので、基本的にはゴキブリの侵入は気にしなくて良いでしょう。
チャバネゴキブリ
家の中で見かけることがあるもう一つの種類はチャバネゴキブリです。チャバネゴキブリは、成虫で10~13mmほどで、クロゴキブリよりも少し小さいです。なお、「チャバネ」という名称を持つ反面、飛ぶことは全くできないゴキブリなのですが、繁殖力が驚異的に高い点に注意が必要です。なんとチャバネゴキブリは、比較的暖かい場所であれば、一年中繁殖が可能とされているため、家の中に侵入させてしまうと、大量発生を招く恐れがあるのです。
基本的に、ダンボールなどの荷物にくっついて入り込み、冷蔵庫の隅など、家電製品の影で人目に付かず暖かい場所に息をひそめています。したがって、このタイプのゴキブリ駆除は、殺虫成分が部屋中にいきわたるくん煙タイプの殺虫剤を使用するのがおすすめです。くん煙タイプであれば、ゴキブリだけでなくダニやノミなどの嫌な害虫もまとめて退治することが可能です。
まとめ
今回は、さまざまな昆虫がいる中でも、最も忌み嫌われていると言えるゴキブリについて、家の中にゴキブリが侵入する理由や侵入経路について解説しました。ゴキブリは、特に人に害をなす昆虫ではないのですが、虫を苦手にしていない人であっても「見るのですら嫌だ…」と言われるほど忌み嫌われています。ゴキブリがなぜここまで嫌われているのかはよくわかりませんが、苦手な人が多いのは確かなので、家の中に侵入させないための方法は覚えておいた方が良いでしょう。
記事内では、ゴキブリが家の中に侵入するための代表的な場所と、そこから侵入させないようにするための対策についてご紹介しています。もちろん、きちんと対策を行ったからといって、絶対にゴキブリが家の中に入ってこなくなるわけではないので、殺虫剤や設置罠なども用意しておくのがおすすめです。
ゴキブリは、小さな隙間からでも家の中に侵入してきますので、築年数が経過して家に歪みや亀裂が生じてしまうと、そこが侵入経路になってしまう可能性があります。したがって、家を良い状態に保っていくこともゴキブリの侵入を防ぐための対策として有効なので、定期的に専門業者に依頼して、点検とメンテナンスを行っていくようにしましょう。