マイホームの購入を決めた時には、自分たちの生活に適した土地を探すところからスタートするはずです。それでは、皆さんはマイホームの土地探しをする際には何に注目して土地を選ぼうと考えていますか?

多くの方は、出勤や通学が困難にならないようにしたい、スーパーやドラッグストア、病院が近いなど日常生活の利便性を重視したい、あまり価格が高くない土地を選びたいなど、生活のしやすさやコストに注目すると思います。もちろん、マイホームを購入するということは、数十年にわたってそこで生活することになるわけなので、日常生活の利便性や土地購入にかかる費用を重視するのは間違っていません。

しかし、昨今の住宅業界では、土地探しの段階から風水的な要素を考慮したいと考える方が多くなっているのです。テレビなどでも、物件探しを行う番組が頻繁に放送されていますし、その中で風水に関して指摘される機会が多いことから、なんとなく「風水的にどうなんだろう?」ということが気になってしまうようになったのだと思います。
そこでこの記事では、マイホームの土地選びの際に知っておいて損はない「風水的に縁起が悪い」とされる土地の条件と、その逆に住むと運気が上がる土地の条件について解説します。実は、風水では選んではいけない土地の条件があり、土地選びに失敗しないためにもおさえておきたい知識となるはずです。

風水で縁起が悪いとされる土地の条件

それでは、土地選びの際に知って起きたい、風水的に縁起が悪いとされる土地の条件からご紹介していきます。「そもそも風水とは?」という部分に関しては、以前別の記事で解説しているため、風水の基礎知識が知りたい方はそちらも併せてご確認ください。

風水的に、縁起が悪いとされる土地にはきちんと特徴があります。土地探しでは、生活利便性などを重視したいものですが、運気というものは誰でも気になるもののはずなので、土地の形や位置、周辺の状況などについてもしっかりと確認しながらマイホームの土地を決めるようにしましょう。
風水的には、以下の条件を満たす土地を縁起が悪いとしています。

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いびつな形状(三角や台形)をしている土地

風水では、三角形や台形など、いびつな形状をしている土地は縁起が悪いとされています。このような形状の土地は、エネルギーの流れが妨げられる可能性があると伝統的な信仰において考えられているからです。いびつな形状の土地に住んだ場合、そこに住む人にさまざまな問題が発生する可能性があると考えられています。

例えば、不規則な形状の土地は、風水的にバランスを崩しやすいとされていて、良い気の流れが阻害されてしまうのだそうです。エネルギーの流れが阻害され続けると、そこに住む人々の運気に悪影響を与え、幸福が離れていくと信じられているのです。

また、いびつな形状は、風水的にエネルギーの収束においても適切でないと考えられています。風水では、良い気(エネルギー)が適切に集まることが繁栄に寄与すると考えられていて、そうでないいびつな形状では、エネルギーの収束が困難になり、繁栄が難しいと考えられているのです。

入口が狭い土地

二つ目の条件は、土地の入り口が狭いことです。風水では、土地の入り口が狭い場合、エネルギーの円滑な流れが妨げられると考えられていて、縁起が悪いとされているのです。

風水では、入口はとても重要視されていて、家の間取りについても玄関部分に注意しなければならないという話を耳にしたことはあると思います。入口が狭い場合、風水的にエネルギーの流れが制約されると考えられていて、円滑に流れるようにするには、土地への入り口や玄関が広く開けられることが望ましいとされているのです。逆に、入口が狭いという条件の場合、良いエネルギーが制限されてしまい、そこに住む人の運気に悪影響を与えるとされています。

入口が広くあけられていると、ポジティブなエネルギーが家の中に十分に取り込めるのですが、そうでない場合、エネルギーが取り込めなくなってそこに住む人の不運や障害の増加につながると考えられています。

周辺よりも低くなっている土地

風水では、土地の高低差が運気や繁栄に影響を与えるとされていて、周囲と比較して低くなっている土地は縁起が悪いとされています。

風水では、一般的に、高い場所の方が良い気を受けやすいとされていて、低い場所には悪いエネルギーが滞留してしまいやすいと考えられています。そのため、周辺と比べて低い土地は、悪い気がどんどん流れてくることから、縁起が悪い土地とされているのです。

そもそも風水は、古代中国発祥の環境哲学で、より良い暮らしをするための知恵として受け継がれてきた物です。そのため、土地に対する良し悪しに関しては、実際に住んでいる方の感じ方も影響していると考えられます。例えば、高い場所に家があれば、景色の広がりが得られるため、生活環境にはポジティブな影響を与えると言えます。その逆に、周囲よりも低い場所になると、どうしても景観が制限されてしまい、これが縁起が悪いとされる一因となっているのです。この他、水害のことを考えると、低い土地は被害を受けやすいという点も縁起が悪いとされる一因になっているかもしれませんね。

とはいえ、土地の高低差が生活に与える影響はあくまでも主観的なものなので、異なる文化や宗教においては解釈が異なるケースも多々あります。

傾斜地・崖地に面した土地

傾斜地や崖地に面している土地は、風水など関係なく、なんとなく縁起が悪いと思う方が多いと思います。こういった土地が風水で縁起が悪いとされるのは、以下のような理由からです。

風水では、傾斜地、崖地はエネルギーの流れを阻害しやすいと考えられています。土地が急な坂に位置すると、エネルギーの流れが滞留しやすく、そこに住んでいる人の運気や繁栄に悪影響を与えるとされているのです。
さらに傾斜地や崖地に面した建物は、安定性や安全性の面で課題が生じやすいです。例えば、大雨が降った際には、崖崩れや地滑りなどのリスクが高まり、住環境が不安定になってしまうと考えられます。この他にも、傾斜地、崖地に面した土地は、一般的な土地と比較すると、利用可能なスペースが制限されてしまうため、住みづらい状況を招く可能性があります。

もちろん、傾斜地や崖地に住んではいけないわけではないのですが、風水では土地の形状が非常に重視されているため、どうしても縁起が悪いという判断になってしまうのです。

3方以上が道路に囲まれている土地

風水とはあまり関係なさそうな条件ですが、3方以上が道路に囲まれている土地は、風水的に縁起が悪いとされています。これについても、エネルギーの流れに影響を与えるという理由からです。

風水では、3方以上が道路に囲まれた土地は、エネルギーの流れが乱されるため良くないとされています。道路は、移動や流れの象徴であるため、3方以上が道路に囲まれている場合、エネルギーが外部に逃げやすくなってしまうと考えられているのです。そのため、風水では、そういった土地に住むと、運気や繁栄に悪影響が出ると考えられています。

なお、家の周囲が3方以上道路に囲まれていると、道路を通る車や通行人の視線がいたるところから入ってしまうため、プライバシーや安全面の観点からもあまり良くありません。特に、交通量が多い土地になると、住環境周りがうるさくて、静かで穏やかな環境を作りづらくなってしまいます。

川や水路が近くにある土地

川や水路が近くにある土地も風水的には縁起が悪いと考えられています。これは、水の流れが持つエネルギーが、近くに住んでいる人に悪影響をもたらすと考えられているからです。

風水的に、水はエネルギーの流れを象徴しています。そして水の流れが強すぎると悪い気が運ばれると考えられているのです。そのため、川や水路の近くにある土地は、水の流れが強くなることで、そこに住む人の運気や繁栄に悪影響を与えると考えられています。

なお、風水を度外視した場合でも、川や水路の近くにある土地は、洪水などの水害があった際には被害が拡大しやすいです。風水は、人がより良い暮らしを実現するための環境哲学として発展してきた歴史があるため、水害にさらされやすいという面から、住環境が不安定になると考えられ縁起の悪さに結び付けられているのかもしれません。

正面に神社やお寺がある土地

神社やお寺の正面にある土地は、縁起が良さそうに感じる方の方が多いと思いますが、風水ではその逆に縁起が悪いとされています。これは、特定の場所に対する、適切な尊重という意味もあり、避けるべき場所という意味で縁起が悪いとしているようです。

風水の観点では、神社やお寺は霊気が集まる場所とされていて、そのエネルギーが家屋に直接向かうことを避けるべきと考えられています。神社やお寺の正面の土地は、それらに集まったエネルギーがそこに住む人に直接流れ込む可能性があるとされていて、これにより縁起が悪いと考えられているのです。

ちなみに、神社やお寺は、人々が尊敬し信仰を集める場所です。そのため、通常の場所と比較すると、人が集まりやすくなるので、その正面に家屋がある場合は、プライバシーなどを守りにくく、生活環境が安定しづらくなります。こういった住環境の面からも、風水では良くないとされているのかもしれません。

墓地の近くにある土地

風水など関係なく、墓地の近くの土地は、なんとなく縁起が悪いと感じる方が多いと思います。そして、風水でも、墓地や斎場の近くにある土地は霊的なエネルギーの影響があると考えられ、縁起が悪いとされています。

特に、「玄関を開けたときにお墓が見える」「窓からお墓が見える」といった条件が良くないとされていて、これはドアや窓から陰の気が入ってくると考えるからです。なお、「お墓の近く」はどの程度の距離なのか…という点についてですが、風水では30m以内にお墓があると陰の気の影響を受けやすいとされているので、これ以上離れた土地が良いでしょう。

風水的に運気が上がる土地の条件

風水では、縁起が悪い土地がある一方で、当然「運気が良くなる」という縁起が良い土地の条件も存在します。土地探しをする際には、誰でも可能な限り良い情報がある土地を選びたいはずなので、ここでは風水的に運気が上がるとされる土地の条件をご紹介します。

以下のような条件の土地が、風水的には縁起が良いとされています。

  • 日当たり・風通しが良い土地
    風水的に運気が上がるような良い土地の条件として、日当たりや風通しが良いというものがあります。このような条件の土地は、快適な住環境を構築しやすく、そこに住む人の健康に寄与します。
  • 四角形または長方形など整った形状の土地
    風水では、変形していない四角形の土地は形状が整っていてバランスがとれていると判断します。そして、形状が整っている土地は、良いエネルギーが均等に広がり、そこに住む人の安定や調和に良い影響をもたらすと考えられているのです。バランスが整った土地は、土地利用の観点からも有利なので、可能な限り形状が整った土地を探すのが良いでしょう。
  • カーブの内側にある土地
    道路や川のカーブの内側にある土地は、常に良い運気がもたらされるとされていて、風水的に縁起が良い土地とされています。
  • 周辺環境の良い土地
    活気のある地域や緑が多い地域など、周辺環境が良い土地は、人の運気を向上してくれるなど、風水的に縁起が良い土地とされています。地域全体に活気があふれていると、良いエネルギーが満たされているため、そこに住む人にも良い影響を与えると考えられています。また、「緑の多い公園がある」「花がたくさん植えられている花壇がある」など、自然がもたらすエネルギーを感じられる土地も風水的に良いとされます。
  • 四神相応の地
    風水で最良の地とされるのが「四神相応(しじんそうおう)の地」です。これは「北→高い山や丘がある(ビルやマンションでもOK)」「東→低い山や丘がある(道路や川でもOK)」「南→開けている(海・池・湖・平地など)」「西→低い山や丘がある(道路や川でもOK)」を満たす土地のことを指しています。すべての条件が揃う土地はなかなか見つかりませんが、風水上は最強の地とされているため、探してみるのも良いかもしれませんね。

風水的に運気を高めてくれる縁起の良い土地は、上記のような条件を満たす土地です。

土地選びは風水以外にも注意すべきポイントが多い

ここまでは、マイホーム購入の際の土地選びについて、風水的に縁起が良くないとされる土地の条件と、その逆に、運気をあげてくれる土地の条件について解説しました。誰でも、縁起が悪いと言われる土地を選ぶぐらいなら、「縁起が良い」「運気が上がる」と言われている土地を選びたくなりますよね。

ただ、実際の土地選びの際には、風水ばかりを重視して住む土地を決めるのもあまり良くありません。もちろん、風水が信用ならないと言っているわけではなく、マイホームの購入は、そこで何十年も生活をすることになる拠点選びということを忘れてはいけません。いくら風水的に縁起が良いとされる土地でも、生活利便性が悪いと感じれば、その土地を選んだことを後悔してしまうことでしょう。

したがって、土地選びの際には、風水的な良し悪しとは別に以下の様なポイントも確認しましょう。

災害時の危険度

土地選びの際には、自然災害時の危険度を調べることが非常に重要です。日本は、地震や台風、豪雨による水害など、住宅に大きなダメージを与える災害の発生頻度が非常に多いです。

例えば、良さそうと思った土地について、過去の地震や洪水、台風などの発生頻度を確認しておくことで、その土地の安全性を評価することが可能です。災害が頻発している土地であれば、将来の災害リスクも高いと判断できるため、いくら風水で縁起が良い土地とはいえ、選ぶべきではないでしょう。

災害時の危険度に関しては、国や自治体が公表しているハザードマップで確認することも可能なので、土地選びの際には必ずチェックするようにしましょう。なお、土地選びの際に、災害について確認する時には、自治体の防災対策や過去の災害時の対応などもチェックするのがおすすめです。例えば、過去の災害の経験で、対策が十分に整備されるようになっていれば、将来的に発生するかもしれない災害時には、被害の軽減が期待出来ます。

生活利便性について

マイホームの土地選びでは、日常生活の利便性について、しっかりと考慮しておく必要があります。例えば、近くに学校、医療機関、ショッピングエリア、公園などの施設があるかどうかをチェックすることで、日常のニーズに対するアクセスや便利さを評価することが可能です。

この他にも、土地周辺の安全性を考慮すべきです。地域の犯罪統計や治安情報を確認し、購入を検討している土地周辺の安全性をチェックしましょう。この他には、自然環境や交通アクセスなど、自分たち家族が優先したいと考えるポイントについてしっかりとチェックしておきましょう。

まとめ

今回は、風水的に「縁起が悪い」とされる土地の条件に付いて解説しました。家の購入や賃貸物件探しでは、「風水的にどうなの?」という視点で物事を考える方が増えていると言われます。日本人は、諸外国の人と比較しても、占いなどを好む方が多いとされていますし、風水なども身近な存在に感じる方が多いのだと思います。

もちろん、家の購入は、何十年先のことまで見通しながら土地選びをしなければならないため、風水的な良し悪しだけで購入する土地を決定するのはおすすめではありません。しかし、どうせ購入するなら「縁起が良い!」とされている条件の土地の方が気分的にもポジティブになれるので、頭の片隅に入れておいても良いのではないでしょうか!

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