家の顔とも言われている玄関ドアは、毎日何度も開け閉めされるなど、住宅の中でも最も酷使される部分なので、皆さんが考えている以上に劣化が早く進行します。実際に、築年数がある程度経過した住宅の場合、「玄関ドアを閉める時に大きな音が生じるようになった…」「玄関ドアがボロボロに見えるため、外壁塗装をしても家の見た目が悪いまま…」など、玄関ドアのリフォームが必要になるケースは少なくありません。

しかし、住宅にとって玄関は、家族が出入りするための場所となる、部外者の侵入を防ぐための防犯設備の面があるなど、リフォームによって一時的に玄関が使えなくなるのは少し心配…という声も少なくありません。一般的な玄関ドアのリフォームには5日程度の日数がかかるとされていますし、その間に防犯性などに問題は生じないのかな…と言った不安を感じる方も少なくないようです。

実は、玄関ドアのリフォームは、カバー工法と呼ばれる手法を採用すれば、最短即日で工事を完了させることができるのです。当然、1週間弱の工期をかけて玄関ドアのリフォームをする場合と比較すれば、工事にかかる費用も大幅に削減することが可能です。そこでこの記事では、一般の方にはあまり知られていない、優れた玄関ドアのリフォーム手法であるカバー工法について、どういった流れで工事が進むのか、またカバー工法による玄関ドアリフォームの特徴などについて解説します。なお、記事内では、玄関ドアのリフォームに活用できるかもしれない補助金の情報もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

一般的な玄関ドアリフォームとカバー工法の違い

玄関ドアのリフォームと聞くと、古くなって劣化した既設の玄関ドアを撤去し、そこに新しいモデルの玄関ドアを設置するという工事をイメージする方が多いと思います。確かに、一昔前までの玄関ドアのリフォームは、古くなったドアを取り外し、新しく購入したドアに付け替えるという工事が一般的でした、しかし、従来の玄関ドア改修工事では、外壁の一部をはがす、土間コンクリートの一部をはがすなど、かなり大掛かりな工事になり、工期も費用もそれなりにかかってしまうのが大きな悩みの種となっていたのです。一般的な玄関の改修工事の流れは、以下のような感じで進められていました。

  • STEP1 既設玄関の解体(ドア、外壁、土間)
  • STEP2 木造作取り付け
  • STEP3 新しいドアの取り付け
  • STEP4 玄関床の仕上げ(タイルなど)
  • STEP5 外装部分の仕上げ
  • STEP6 室内の仕上げ

一般的な玄関の改修工事は、ドア周りの外壁や床を解体し、新しいドアを設置してから元通りにするという工事が必要になります。そのため、交換するのは玄関ドアのみなのに、工事完了までに5日程度の工期がかかってしまう場合も珍しくなかったのです。当然、工期が長くなれば人工(にんく)がかかりますし、玄関以外(外壁や床)の部分にも手を加える必要が生じるため、リフォーム工事の費用そのものが高くなってしまうというデメリットが生じるのです。玄関ドアだけを交換してほしいのに、関係のない外壁や床の改修まで行われるのを見れば、余計な費用がかかっているように感じてしまう方もいるでしょう。

実は、現在では、玄関ドアのリフォームはこのような大掛かりな工事をしなくても最短一日で工事を完了させることができるようになっているのです。それが、玄関ドアのカバー工法と呼ばれる手法です。

玄関ドアのカバー工法なら最短1日でリフォームが完了

近年、玄関ドアのリフォームを短工期、低コストで実行できると注目されているのがカバー工法です。カバー工法は、スレート屋根のリフォーム手法として耳にしたことがある人も多いと思うのですが、玄関ドアのリフォームでもカバー工法があるのです。屋根のリフォームでは、既存屋根材を撤去しないまま、上から新しい屋根材を葺いていくという工法と紹介されていますが、玄関ドアのリフォームでも同じです。

玄関ドアのカバー工法については、下の画像が分かりやすいです。

画像引用:LIXIL HPより

玄関ドアのカバー工法は、既設のドアを撤去するのではなく、そのままの状態でドア枠の上に新しい玄関ドアのドア枠を被せ、玄関ドアを吊り込むという工法となります。これにより、既設ドアを撤去するための、外壁や床の解体工事が不要となり、工期の短縮や工事にかかる費用の削減が可能になるのです。

もちろん、リフォーム後の玄関は、外観も内装の見た目も新品のドアと同じようにきれいになります。一般的な玄関ドアのカバー工法は、以下のような流れで進みます。

画像引用:YKK APカタログより

  • STEP1 古いドアを取り外す
  • STEP2 既設ドアの不要な部分を取り外す
  • STEP3 新しいドア枠、ドアを取り付ける
  • STEP4 室内外の額縁の取り付け
  • STEP5 仕上げ

玄関ドアのカバー工法は、上記の流れで作業が進み、特殊な事態や問題がなければ1日でリフォーム工事が完了します。従来の玄関ドアのリフォームと比較すると、圧倒的に作業量が少なくなるため、リフォーム工事にかかる費用が大幅に削減可能です。

実際に、弊社で玄関リフォームを行ったお客様の中には、他社の見積り金額と費用が大幅に異なるため、最初は「本当にこの費用で出来るのかな?」と不安に感じていたという方が多いです。今回、このコラムを書くきっかけも、一般の方が玄関ドアのカバー工法の存在を意外に知らないのだなと考えたからです。住宅リフォームは、製品の進化に合わせて、工法の進化も進んでいて、適切な材料、工法を選ぶことで、リフォーム工事にかかる日数や費用を抑えることが可能です。もちろん、施工条件などによっては、従来工法で施工を進めた方が良い場合もありますが、本当に適切な提案をしてもらっているのかは、しっかりと確認するようにしましょう。

カバー工法による玄関ドアリフォームのパターン

玄関ドアのカバー工法は、既設ドア枠の上に新しい玄関ドアの枠を被せるという工法です。こう聞くと、「リフォーム可能なドアの形が制限されそう…」と感じた方も多いかもしれません。要は、もともと開き戸タイプの玄関だったものを、引き戸タイプの玄関にしたいと思っても、カバー工法では難しいそう…と感じる方が多いのです。

ただ、玄関ドアのカバー工法は、皆さんが想像している以上に色々な玄関に対応しています。ここでは、カバー工法による玄関ドアのリフォームパターンについて代表的なものをご紹介します。

開き戸タイプの玄関ドア⇒開き戸タイプの玄関ドア

開き戸タイプの玄関ドアを新しいドアに交換するというオーソドックスなドアリフォームは当然対応可能です。YKK APのwebカタログの中に、さまざまなリフォーム事例が掲載されているので、一度確認してみると良いでしょう。

なお、カバー工法に採用できる玄関ドアは、さまざまな製品が登場しています。ドアの断熱やセキュリティ向上、利便性向上などが求められている近年では、電気錠に対応したドア、断熱構造のドア、ピッキング対策が施されたドアなど、さまざまな特徴のある製品が販売されています。これ以外にも、玄関を明るくするため採光性を高めたもの、換気性能を高めるため通風機構付きの玄関ドアなどもあります。

参考:YKK APカタログ

玄関引き戸⇒玄関引き戸

「既存のドア枠を残し、新たな枠を被せる工法」と聞くと、引き戸タイプの玄関は施工できないのではないか…と考える方が多いです。しかし、引き戸タイプでも問題なくカバー工法で新しい引き戸に交換することが可能です。

画像引用:YKK APカタログより

玄関に引き戸を採用している場合でも、上記の流れでリフォーム工事を進めることができ、最短1日で工事が完了します。

その他、ドアのカバー工法について

少し特殊な事例では、もともと開き戸タイプの玄関ドアを採用していたお宅が、引き戸タイプの玄関に交換するというケースです。実は、このパターンでもカバー工法を採用することができ、工期短縮と費用削減を実現することも可能なのです。

画像引用:YKK APカタログより

なお、開き戸タイプの玄関ドアから引き戸タイプに交換するというパターンは、施工条件が通常よりもシビアになるので、その辺りは施工業者にきちんと確認してもらいましょう。この他、玄関ではありませんが、勝手口のドアについても、カバー工法を採用することができる場合もあるので、安くドアの交換がしたいとお考えなら、カバー工法の採用を検討してみてはいかがでしょう。

カバー工法による玄関ドアリフォームのメリット・デメリット

前項でご紹介したように、玄関ドアのリフォームにて、カバー工法を採用することができれば、従来工法よりも短工期で工事が完了するうえ、工事にかかる費用を大幅に削減することができます。ただ、カバー工法は、いくつかの注意点もあるので、ここでは、カバー工法による玄関リフォームのメリットとデメリットを詳しく解説します。

カバー工法による玄関ドアリフォームのメリット

それではまず、カバー工法による玄関リフォームのメリット面からご紹介します。先ほどからご紹介しているように、カバー工法のメリットは、短工期でリフォームが完了するという点とリフォーム費用を安く抑えられるという点です。

従来工法による玄関ドアのリフォームでは、既設のドアを解体するため、外壁や床を部分的に解体しなければいけません。当然、新しいドアの設置後に、解体した部分の外壁、床を直さなければならないため、「ドアの交換」に付属した工事がたくさん生じるのです。一方、カバー工法の場合、既設ドアのドア枠をそのままに、上から新しいドア枠をはめ込み、ドアを吊り込むという工法になっています。この方法であれば、外壁や床など、玄関ドアと関係のない部分に手を加える必要がないので、特殊な業種の職人さんなども必要なく、短工期でドアの交換が可能なのです。一般的に、玄関ドアのリフォームをカバー工法で進める場合、特殊な事情がない限りは1日で工事が完了します。

さらに、リフォーム工事の工期が短くなるということは、その分、作業に従事する人の数が少なくなることを意味します。そのため、リフォーム工事にかかる費用は大幅に安くなるのです。なお、従来工法とカバー工法による玄関リフォームでは、カバー工法に対応できる製品を選ばなければならないため、ドア自体の価格は高くなります。ただ、施工費の部分が大幅に安くなるため、玄関ドアリフォーム全体の費用も、カバー工法の方が安くなります。

カバー工法による玄関ドアリフォームのデメリット

カバー工法による玄関ドアのリフォームは、先ほど紹介したように短工期、低コストという非常に大きなメリットが存在します。ただ、いくつか注意すべきデメリットも存在するので、以下でカバー工法のデメリットを解説します。

ドア枠が分厚くなるので外観に違和感を感じる人もいる

カバー工法による玄関ドアのリフォームは、既設玄関ドアの枠を残したまま、そこに被せるように新しいドア枠を施工するという方法です。既設のドアを撤去しなくても良いため、工期短縮とコスト削減が実現するわけです。ただ、古いドア枠を完全に隠すことができるようにするため、新しく被せるドア枠は、どうしても太くなってしまい、これをデメリットと感じる方がいるのです。

カバー工法によるドアリフォームを提案する際は、お客様に対して事前に「もとの玄関よりもドア枠が太くなります!」と説明し、過去の施工実績などをお見せします。そして、写真などで問題ないと判断いただいたうえで施工するのですが、写真と実物ではイメージが異なるケースもあり、「思っていたよりも枠が太いな…」「ドア枠が太いから玄関の威圧感が高くなった…」と感じる方もいるようです。

玄関ドアのカバー工法は、さまざまなタイプのドアに施工可能ですが、既存の枠のサイズによってはリフォーム後のドア枠が数十cm程度の太さになるケースもあります。「既存のドア枠を残して新しい枠を被せる」という施工方法なので、この点はどうすることも出来ないため、デメリットと言えるでしょう。もちろん、多少太くなっても気にならないような製品選びを行えば、大きく家の印象が変わる…と言ったこともないでしょう。

段差が生じる場合がある

画像引用:LIXIL HPより

上の画像を見ていただければ分かりますが、カバー工法で玄関ドアのリフォームを進めると、基本的に内部のタイルと玄関枠の部分に段差が生じてしまいます。もちろん、段差で躓く可能性を低くするため、緩和材などを使ってスロープ形状するといった対策が施されています。ただ、玄関部分にスロープ状とはいえ、段差が生じてしまうのが明確なデメリットと言えるでしょう。

なお、既存のドア枠の上に新しいドア枠を設置するという工法上、人が出入りするための開口部は少し狭くなります。メーカーによると、約5cm程度は狭くなるとしていますので、背の高い人などは、この点をデメリットと感じるかもしれませんね。

玄関ドアのリフォームに利用できる補助金はある?

住宅リフォームを行う際、費用負担をできるだけ小さくするためには、国や自治体の補助金の中で利用できるものがないのかを調べてみるのが良いです。一般的に、玄関ドアを交換する程度のリフォーム工事の場合、補助金などは利用できないと考えている方が多いです。ただ、昨今では、玄関ドアの性能が飛躍的に高まっていることもあり、場合によっては、リフォーム費用の一部を補助してもらうことができる可能性があるのです。

ここでは、玄関ドアのリフォームにも使える補助金制度について、代表的なものをご紹介します。なお、ここで紹介する補助金については、2024年度のものです。国や自治体の補助金は、年度によってその内容が変わりますので、下で紹介する補助金制度が永遠にあるとは考えないでください。また、補助金を利用するには、いくつかの条件を満たしている必要がありますし、予算が残っているうちに申請する必要があるので、全ての方が同じように補助金を利用できるわけではない点も注意しましょう。

介護保険の高齢者住宅改修費用助成制度

一つ目は、厚生労働省が運用する「介護費用の負担軽減」を目的とした補助制度です。この補助金では、介護施設や福祉用具の費用と同様に、バリアフリー化を目的としたリフォーム工事が助成対象となっているのです。

バリアフリー化と聞くと、玄関ドアのリフォームは無関係に思えますが、もともと開き戸だった玄関ドアを車いすや杖をつきながらでも出入りしやすくなる「引き戸」タイプの玄関に交換する場合、バリアフリー化の一種とみなされ補助金の支給対象となります。ちなみに、バリアフリー化に対する補助なので、ドアの交換以外にも、玄関の段差の解消、手すりの設置などについても、補助対象となります。

ただ、この補助金を受給するためには、同居家族が要介護・要支援認定を受けていることが条件となります。補助内容としては、リフォーム費用の7~9割が支給されるものの、上限は20万円です。なお、「介護保険の高齢者住宅改修費用助成制度」は、基本的に要介護・要支援認定を受けた人について、「一人あたり生涯で最大20万円のみ」とされる補助金です。したがって、中途半端にドアの交換だけに利用するのではなく、手すりの設置やスロープなど他のバリアフリー化と一緒に行うのがおすすめです。

子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業は、国土交通省が運営する補助制度で、価格変動の影響を受けやすい子育て世帯や若者夫婦世帯が、住宅の省エネ化を進めることで、電気代の高騰など備えられるようにすることが目的とされています。ちなみに、2023年までは「こどもエコすまい支援事業」として運用されていた補助金制度が、2024年度から「子育てエコホーム支援事業」に名称変更された形となります。

この補助金は、「18歳未満の子を有する子育て世帯、もしくは夫婦のいずれかが39歳以下の若者夫婦世帯であること」が補助対象の主な条件とされていて、玄関などを含む、開口部の断熱対策などのリフォームを行う際、費用の一部を補助してもらえます。リフォームに対する補助に関しては、子育て世帯と若者夫婦世帯でなくても受けることができます。

子育てエコホーム支援事業による補助金の支給額については、対象となる工事が幅広いうえ、補助金申請者の条件などによって上限金額が変わる点に注意しましょう。詳しくは、子育てエコホーム支援事業の公式サイト内で確認してみると良いでしょう。

関連:新築の購入を補助してくれる子育てエコホーム支援事業の内容や補助金対象者とは?

次世代省エネ建材支援事業

省エネルギー社会を目指して、住宅の断熱性能を高めるためのリフォームを支援する目的で運用されている補助金です。この補助金は、断熱工事と合わせて、一定の基準を満たした性能・建材を用いた玄関ドアへ交換するリフォーム工事が補助金の支給対象となります。なお、補助対象となる玄関ドアについては、メーカーが指定されていて、現状は以下の4社のみが認められている形です。

  • 三協立山株式会社
  • GERMAN HOUSE株式会社
  • 株式会社LIXIL
  • YKK AP株式会社

補助金の詳細については、以下の公式サイトで確認してみましょう。

参考:令和6年度 次世代省エネ建材の実証支援事業

その他の補助金制度

上記以外にも、以下の補助金制度が玄関ドアのリフォームに利用できる可能性があります。

自治体によっては、住宅リフォームに対して補助金を給付している場合があります。したがって、工事を依頼する業者などに、利用可能な補助金はないか確認するか、自分で役所などに問い合わせしてみるのもおすすめです。

まとめ

今回は、玄関ドアの交換を一日で完了させることができる、玄関ドアのカバー工法について解説しました。玄関は、そこに住む人が出入りするための場所となるため、住宅の中でも最も利用頻度が高い場所と言えます。また、外側に関しては、常に紫外線の影響を受け続ける場所となるので、皆さんが考えている以上に劣化速度が速いです。玄関が色あせてボロボロになってしまうと、家の見た目そのものを悪くする原因となるので、いずれ玄関ドアの交換はしなければならないと想定しておいた方が良いです。

ただ、玄関ドアの交換を伴うリフォーム工事は、従来の工法で進めると1週間弱の工期となり、その間、家の防犯性が下がってしまうのではないか…と不安に感じる方も多いと思います。また、外壁や床面の解体など、玄関ドア以外の部分にも手を加える必要があるため、余計な費用がかかってしまっているのではないかと不満を感じてしまう場合もあるかもしれません。玄関ドアのカバー工法は、こういった考えを持っている方に非常におすすめの工法で、満足感の高いリフォーム工事と言えるでしょう。

現在、玄関ドアの劣化で家の外観が悪くなっている、経年劣化でドアがガタついている、玄関ドアを閉める時に大きな音が鳴ってしまう…なんてことに悩んでいる方がいれば、カバー工法による玄関ドアのリフォームを検討してみてはいかがでしょう。

悠建設では、玄関ドアを新しいものに交換したい、窓の断熱化がしたいなど、部分的なリフォーム工事も請け負っています。もちろん、カバー工法による玄関ドアの交換など、費用を抑えた満足度の高い工事のご提案なども行っていますので、お気軽にご相談ください。

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