
この時期になると、花粉症の話題を見聞きすることが増えてきます。花粉症は、今や日本人の約40~50%の方が悩んでいると言われており、まさに国民病と言えるような状況となっています。
花粉症の主な原因は、スギやヒノキの花粉とされているのですが、この花粉は2月上旬に九州・関東から飛散が始まり、3〜4月にピークを迎えて5月頃まで続くとされています。ちなみに、2026年は全国的に花粉の飛散量が多いという予測が出ているため、毎年花粉症に悩んでいるという方は、薬の服用など早めの対策が必要になると考えておきましょう。
そして、この花粉症の問題については、外出時だけでなく、家の中にいる時でも鼻や目がムズムズする…と言った花粉症の症状が出てしまう方も多く、「家の中の花粉対策は何をすれば良いのか?」に迷ってしまう方が多いとされています。そこでこの記事では、家の中の花粉を可能な限り少なくするための対策について解説します。また、悠建設も推奨している通気断熱WB工法について、なぜこの工法が花粉症に強いとされているのかについても解説します。
そもそも家の中に花粉が入ってくる理由は?
家の中にいても花粉症の症状に悩まされているという方の場合、花粉が屋内に存在することを意味しています。それでは、窓やドアを閉めて密閉している状態の家の中に花粉が存在する理由はなぜなのでしょうか?昨今の日本の住宅は、高気密・高断熱である事が重視されるようになっていますし、住宅そのものに生じる隙間が少なくなっているはずなので、花粉は侵入しにくいはず…と考えてしまいますよね。
そこでここでは、家の中に花粉が侵入してくる主な要因について解説します。
家の中に花粉が侵入する主な理由について
それではまず、家の中に花粉が侵入してしまう主な理由をご紹介します。実は、花粉が飛散する時期は、いくら注意していたとしても、人の行動が原因となって家の中に花粉を取り込んでしまっているのです。
例えば、以下のような理由で大量の花粉が家の中に入ってきます。
- 開口部からの人の出入り
一つ目は、玄関や窓など、開口部から人が出入りする際、花粉も一緒に入ってくるというものです。花粉が飛散する時期だからと言って、一歩も家から外に出ないなんてことはできません。仕事や学校、買い物などを理由に外出する機会はたくさんあるはずです。そしてその際には、玄関を開けて出入りすることになり、外気が家の中に入ってくるため、花粉が侵入するのです。窓についても、洗濯物を干す、換気をするなんて行動の際には、どうしても花粉が入ってきます。 - 人やペットが持ち込む
二つ目は、外出した際、人やペットの身体に花粉が付着し、家の中でその花粉が飛散するというものです。花粉が飛散する時期は、目に見えなくても空気中には大量の花粉が存在します。そのため、人がその中を歩いたときには、髪や肌、衣服などに花粉が付着してしまうのです。また、犬を飼っているご家庭の場合、散歩に連れ出すと全身に花粉が付着することになります。花粉は、空気中に飛散するだけでなく、地面にも落ちているため、背の低い犬や子供にも大量の花粉が付着します。花粉が飛散する時期は、人間自らが花粉を持ち込んでしまうため、家の中にも大量の花粉が舞う状況が作り出されてしまうのです。 - 洗濯物の外干し
花粉が大量に飛散している時期は、洗濯物を外干しした際、干している衣服などに花粉が大量に付着します。そして、洗濯物が乾いて家の中に取り込む際、一緒に侵入してしまうという状況になるのです。特に、ウールやレザーなどの天然素材は、花粉が非常に付着しやすいとされています。この他、天気が良い日に布団を外干しするなどといった行為も花粉を取り込む原因になります。花粉が飛散する時期の外干しは、開口部の開放と衣服への花粉の付着というダブルパンチにより大量の花粉を家の中に侵入させてしまうので注意しましょう。
花粉が家の中に侵入する主な理由は、上記のような事が原因となっています。人が日常生活を進めるため、普通の行動をすれば、それが花粉を取り込む要因になってしまうため、対策が非常に難しいと言えるでしょう。
人の出入りが少なくても花粉を取り込んでしまうかも
上述の通り、家の中に花粉が入り込むのは、人の行動が主な原因です。家から外に出るためには玄関を開放しなければならないので、そこから花粉が侵入してしまいます。また、大量に花粉が舞っている中で過ごしていた人の身体には、花粉が付着してしまうため、それを自分で家の中に持ち込んでしまうのです。
しかし、家の中に花粉が存在するのは、これだけが理由ではありません。実は、現在の日本の住宅に必ず設置されることになっている24時間換気システムが、花粉を家の中に取り込んでしまう要因となってしまっているのです。現在では、建築基準法によって居室への24時間換気システムの設置が義務化されています。この24時間換気システムにもいくつかの種類があるのですが、一般住宅に設置されるのは、外気を自然に取り入れる自然給気タイプで、排気を機械で実施するという「第3種換気方式」が選ばれています。これは、設置コストやランニングコストが抑えられるからなのですが、給気が「自然」に行われるという点から、冬場は冷気が入る、花粉の時期は空気と一緒に花粉が侵入してくるという問題があるのです。つまり、現在の一般住宅は、人の出入りなど関係なく、自動的に花粉を取り込むような仕組みになっているわけです。
ちなみに、換気扇やエアコンに関しても、外気とのやり取りがあるため、「花粉を取り込むのでは?」と考えてしまう人が多いです。しかし、エアコンは基本的に室内の空気を吸い込んで温めたり冷やして吹き出すという仕組みになっているので、エアコンの使用で花粉を取り込む可能性は非常に少ないです。一部、外気を取り込む換気機能付きのタイプがあるので、それを設置している場合、花粉を取り込む可能性があります。換気扇については、基本的に「排気のみを行う」設備であるため、これについても花粉が入り込む心配はほぼありません。
家の中の花粉対策はどうすれば良い?
それでは次に、家の中に侵入する花粉について、花粉症の症状を抑えるためにはどうすれば良いのかについて解説します。ここでは、「家の中に侵入する花粉の量を減らす」という考え方と、「侵入した花粉を取り除く」という考え方の両方をご紹介します。
対策としてはそこまで難しい方法ではないため、以下のような対策を検討すると良いです。
家の中に侵入する花粉を減らす方法
まずは、家の中に侵入する花粉を可能な限り少なくするための方法について解説します。この対策については、上で紹介した「花粉の侵入経路」を考慮しながら必要な対策を実施していくと良いです。例えば、以下のような方法が考えられます。
体に付着した花粉を生活スペースに持ち込まない
家の中への花粉の侵入を完全に防ぐことは不可能です。しかし、ちょっとした行動を変えることで、生活スペースへの花粉の侵入を少なくすることができるのです。
例えば、外出時に体に付着する花粉について、リビングなどの生活スペースまで持ち込まないようにするには、玄関部分でしっかりと花粉を落とすという対策が有効です。例えば、玄関に粘着ローラーなどを置いておけば、帰宅後すぐに身体に付着した花粉の多くを取り除くことができます。なお、玄関内に入る前、コートや靴などに付着した花粉をある程度叩き落としておくという対策も有効です。
この他、玄関に広めのクロークルームを設け、コートやカバン、帽子などをそこで脱ぐようにすれば、生活スペースに花粉が侵入する量が少なくなるでしょう。クロークを作れない場合は、洗面所などに寄れるような間取りにして、手洗いや顔を洗う、髪に付着した花粉を濡れたタオルで落とすなどの対策も可能になります。ちなみに、髪の毛や皮膚などに付着した花粉を落としたいなら、入浴やシャワーが最も良いとされているので、帰宅後は生活スペースに入らず、先にお風呂に入るなどという対策も有効かもしれませんね。
上記のように、外出時に付着した花粉を、家族が長時間過ごす生活スペースの中に入れないようにするという対策は非常に有効です。なお、最近では「花粉対策スプレー」などが販売されていて、外出前に衣服などに吹きかけておくことで、静電気の発生を防止して花粉が付着しにくくなるといった効果が得られるようになっています。花粉スプレーはいろいろなタイプがあるので、使いやすいものを導入してみるのも良いのではないでしょうか?
洗濯物を室内干しにする
先程紹介したように、花粉が飛散する時期は、洗濯物を外干しすることで、花粉が洗濯物に付着して家の中に侵入するようになります。逆に言うと、花粉が大量に飛散する時期は、洗濯物を外干ししないようにすることで、家の中への花粉の侵入を防ぐことができるようになるのです。
とても単純な花粉対策になるので、非常におすすめの方法と言えます。ただ、洗濯物を室内干しする際には、きちんと湿気対策のことを考えておかないといけません。何も考えずに室内干しをすると、洗濯物が乾きにくくなるうえ、室内でカビが繁殖してしまうなど、他の問題に発展する可能性があります。したがって、花粉症に悩まされている方が家族の中にいるという方の場合、家づくりの際に室内干しに対応できるような間取りにする、外干ししなくても良くなる設備の導入を検討するようにしましょう。例えば、専用のランドリールームを作る、浴室乾燥機や乾燥機能付きの洗濯機を使うなどがおすすめです。
ちなみに、花粉が飛散する時期は、寝具も外干ししない方が良いので、布団乾燥機などを用意しておくのもおすすめです。
換気面の花粉対策
先程紹介した通り、家の中への花粉の侵入は、換気が原因となるケースも多いです。花粉の飛散量が多い時期は、窓を開放して換気をすると、外気と一緒に花粉が入ってきます。つまり、花粉のことを考えると、窓を開放して換気をすることが難しくなるのです。この問題を解消するには、換気扇や空気清浄機を使って室内の空気を清潔に保つようにするという方法がおすすめです。
他にも、換気をする時間帯を考えるという方法も有効です。花粉の飛散量は、気温が上昇し始める午前中から増え始め、夜半になると地面に落ちて飛散量が減るとされています。つまり、空気中に飛散する花粉の量が少なくなる夜中から早朝にかけてであれば、窓を開放して換気しても、花粉が侵入する量が少なくなるのです。
この他、「窓を開ける幅を10cm程度にし、レースのカーテンをすることで屋内の流入花粉をおよそ4分の1に減らすことができる」というデータが環境省の『花粉症環境保健マニュアル』で紹介されていますし、こういった工夫を採用するのもおすすめです。ちなみに、24時間換気システムも、花粉の侵入原因となるため、給気口にフィルターを設置しておくのもおすすめです。
家の中に侵入した花粉を減らす方法
花粉は人の目では確認できないほど小さな粒子なので、いくら注意していたとしても家の中への侵入を完全に防ぐことはできません。したがって、家の中の花粉対策としては「侵入した花粉を少なくする」ための対策も考えなければならないのです。
ここでは、家の中に侵入した花粉を減らすための掃除のコツをご紹介します。
掃除の時間帯を工夫する
家の中に侵入した花粉を減らす方法としては、時間帯を考慮して掃除をするということが大切です。花粉は、非常に軽量ですが、空気よりも重たいことは間違いないので、人の動きが無く空気の流れが無くなれば、床に落ちていくのです。
つまり、家族がまだ動き出さない早朝に床を掃除すれば、効率的に家の中の花粉を除去することができるようになります。一般的に、家の中の掃除は、家族が朝食を済ませた後などに実施するケースが多いのですが、花粉が飛散する時期は、人の動きが少ない早朝に実施するようにしましょう。
掃除道具を工夫する
「家の中の花粉を除去する」ための掃除については、掃除道具を工夫することも大切です。例えば、空気の流れがない時間帯に掃除を始めるにしても、いきなり掃除機を使って床掃除を始めると、掃除機から出る排気で花粉が舞い上がってしまいます。部分的に花粉は除去できたとしても、多くの花粉が空気中に舞ってしまうことになり、ほとんどの花粉が残ってしまう結果になるでしょう。
したがって、花粉の除去を考慮して掃除を実施するという場合は、まず水拭きからスタートするという工夫を採用するようにしましょう。最近では、フローリングの拭き掃除が簡単にできるようなフロアワイパーなどが販売されているので、まずはそれを使って床に落ちた花粉を拭き取りましょう。なお、カーペットに付着した花粉などについては、粘着シートや排気が少ないスティックタイプの掃除機を使うと空気中に花粉が舞うのを防ぎやすくなります。
花粉は、非常に軽い粒子なので、ちょっとした空気の流れで舞い上がってしまうということを頭に入れ、効率的に除去できるように掃除用具を工夫すると良いです。
花粉除去を謳った空気清浄機を設置する
最後は、空気清浄機を活用するという方法です。中でも、花粉の除去に特化した製品を選ぶことで、室内の花粉を効率的に除去することができるようになるでしょう。一般的な空気清浄機と比較すると、お値段が少し高くなるかもしれませんが、家族の花粉症の症状を抑えることを考えると、必要な出費と考え、高性能なモデルを設置するのがおすすめです。リビングや寝室など、家族が長時間を過ごす場所に、1台ずつ設置するのがおすすめです。
なお、空気清浄機を設置する場合、定期的なフィルター交換を忘れないようにしてください。どれだけ高性能な製品でも、規定された頻度のフィルター交換を怠ると、本来の機能が生かせなくなります。
家の中に侵入した花粉の除去は、上記のような方法で進めると良いでしょう。
WB工法が花粉対策に有効って本当?
家を建てるための工法にはさまざまな手法が存在します。その中でも、新築業界で年々注目度が高くなっているのが通気断熱WB工法で、悠建設も家族が安心して健康に暮らせる家づくりのためWB工法を推奨しています。
そして、このWB工法についてネットで検索してみると「WB工法は花粉が入って来ない!?」といった情報を見かけることが増えており、この情報を見て「本当なのかな?」と疑問に感じてしまう人もいるのではないでしょうか?WB工法は、家そのものが人間のように呼吸し、室内の空気環境を清潔に保ってくれると紹介されていることが多いと思います。
WB工法が、なぜ快適で家族の健康を守れる住宅になるのかについては、「通気断熱WB工法とは?WB工法のメリットはよく耳にするけど、実際のところデメリットはないの?」の中で詳しく解説しているので、コチラの記事も併せて確認してみてください。
ここでは、通気断熱WB工法の家が、なぜ花粉症に悩まされないのかについて解説します。
WB工法の構造と花粉の関係
引用:WB HOUSE公式
WB工法の家は、壁体内に気流の通路(通気層)を設け、形状記憶合金バネで自動開閉する換気口(アンダーヘルス)を使って、床下から外気を取り入れています。そのため、「この構造なら花粉も一緒に入るのでは?」と不安に感じてしまう人が多いと思います。しかし安心してください。
壁内に入った外気は、内壁の下地材の石膏ボードに沿って上昇し、これにより非常に高い断熱性を確保できるようになっています。そしてこの際、花粉も一緒に取り込んでいたとしても、花粉は室内には侵入できないようになっています。これは、家づくりの際に使用されている「石膏ボード」に生じる穴が花粉よりも圧倒的に小さいからです。石膏ボードは、電子顕微鏡で超拡大すると約1/1,000mm(1μm)大の穴が無数に確認できるのですが、花粉症の原因となるスギ花粉の大きさは、20μmから40μmの大きさで、ヒノキ花粉の大きさは、30μmから40μmです。つまり、花粉は、石こうボードの穴の大きさと比較すると、20倍から40倍の大きさがあるため、物理的に室内に侵入することができないのです。
ちなみに、湿気やニオイ、化学物質の大きさは、なんと「約1/10000000㎜」程度とされているため、WB工法の家は、花粉の侵入を防ぎながら、室内の有害物質のみを排出することができるという非常に優れた機能を実現しているわけです。
さらに、WB工法は、シックハウス症候群に対処するために開発された工法であり、「24時間換気装システムが無くても、ホルムアルデヒドなどの有害物質の濃度を規定値以下に維持できる!」と国土交通大臣の認定まで受けています。24時間換気システム自体は、法律で設置が義務付けられていますが、WB工法で建てられた家に関しては、花粉が大量飛散する時期に、この機能を停止したとしても、室内の空気環境を清潔なままで維持できるようになると期待できるのです。そのため、換気機能による花粉の侵入さえも防止することができるようになり、家の中で花粉症の症状に悩む可能性を低減してくれるわけです。
もちろん、人の出入りや洗濯物の外干し、開口部の開放による花粉の侵入は防げませんが、上で紹介したような「家の中の花粉を減らす工夫」を実施することで、確実に花粉の量を少なくすることができます。したがって、国民病とも言える花粉症に備えるための家づくりのことを考えると、WB工法の家が非常におすすめと言えます。
まとめ
今回は、日本人にとって国民病とも言われている花粉症について、家の中に花粉を侵入させない、また侵入した花粉を除去するための方法について解説しました。
花粉症の原因となる花粉については、春のスギやヒノキ、秋のブタ草など、1年を通して飛散するようになっているため、季節的な症状ではなく、常に悩まされる問題に発展してきています。花粉が大量飛散する時期は、常に鼻や目がむずむずして仕事や学習に集中できなくなるという悩みを抱えているという方は多いはずです。
こういった花粉の問題については、家の中に存在する花粉の量を可能な限り少なくするという対策が非常に有効です。記事内でご紹介したように、花粉が侵入する量を減らす、また侵入した花粉を除去するということを意識することで、花粉症に悩まされる可能性が低くなるのではないでしょうか?
さらに、悠建設も推奨している通気断熱WB工法は、花粉症対策のことを考えた家づくりには非常に有効に働きます。花粉の侵入を防ぎながら、室内の有害物質を自動で排出してくれるため、家族の健康を守りながら快適に過ごすことができる家が実現します。悠建設では、花粉症に悩まされにくい家づくりのアイデアをご提案しているので、ぜひお気軽にご相談ください。
